CSSの基礎知識

単位付きの数値の指定方法

CSSのプロパティで指定できるフォントサイズや幅・高さ、回転角度、時間などは、ここで解説する単位を付けて指定します。

長さや大きさの単位系

利用できる単位には、基準となる対象を持つ「相対単位」と、指定した値で大きさが決まる「絶対単位」が存在します。

相対単位

相対単位として指定できるサイズ単位は以下の通りです。

px 1ピクセルに対応した単位です。CSSの仕様では絶対単位に分類されていますが、閲覧者のディスプレイの解像度によって、指定した値で表示されるサイズは変化します。
em 要素のフォントサイズに対応した単位です。親要素のフォントサイズが16pxであれば、1emは16pxと同じサイズになります。
ex 要素のフォントの小文字のエックス(x)の高さに対応した単位です。
rem ルート要素(html要素)のフォントサイズに対応した単位です。多くのブラウザーでは標準のフォントサイズが16pxのため、1remは16pxと同じサイズになります。
ch 要素のフォントのゼロ(0)の文字幅に対応した単位です。
vw ビューポートの幅の1%に対応した単位です。
vh ビューポートの高さの1%に対応した単位です。
vmin ビューポートの短辺の長さの1%に対応した単位です。
vmax ビューポートの長辺の長さの1%に対応した単位です。

「ビューポート」とは、閲覧者のブラウザーの表示領域の幅・高さを表します。スマートフォンなど、ブラウザーの表示領域を閲覧者が変更できない場合に対して、最適なサイズを指定するのに利用できます。

絶対単位

絶対単位として指定できるサイズ単位は以下の通りです。

cm 1センチメートルに対応した単位です。
mm 1ミリメートルに対応した単位です。
in 1インチ(2.54cm)に対応した単位です。
pt 1ポイント(1インチの1/72)に対応した単位です。
pc 1パイカ(12ポイント)に対応した単位です。

角度の単位系

グラデーション関数やトランスフォーム系プロパティなどで指定できる角度の単位は以下の通りです。

deg 度数法です。0~360までの数値にdegを付けて角度を表します。90degが右向きになります。
grad グラード法です。0~400までの数値にgradを付けて角度を表します。100gradが右向きになります。
rad ラジアン数です。正円1周分を2πとした数値で角度を指定します。
turn 正円1周分を1ターンとした数値にturnを付けて角度を表します。0.25turnが右向きになります。

時間の単位系

トランジション系プロパティやアニメーション系プロパティで指定できる時間の単位は以下の通りです。なお、時間を指定するプロパティには既定の上限が設けられており、指定した時間が上限を超えている場合は無効となります。

s 1 秒に対応した単位です。
grad 1/1000秒に対応した単位です。

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