これまで提供されていた「Googleドライブ」アプリでも文書やスプレッドシードの編集は可能でしたが、独立したアプリとなったことで、よりスマートに、すばやく文書やスプレッドシートの作成、編集、共有などが可能になります。
ここでは、iPad miniの画面で、「Googleスプレッドシート」「Googleドキュメント」両アプリの機能を見ていきましょう。
「Googleスプレッドシート」を起動すると、最初に基本的な操作の説明が表示されます。利用を始めるには[使用する]をタップします
]]>Googleアカウントを入力してログインします。すでに「Googleドライブ」や「Googleドキュメント」にログインしていれば、そのアカウントを選択することができます
自分のGoogleドライブに保存されているデータの中から、スプレッドシートと、フォームに入力されたデータだけが一覧表示されます。画面右上の[+]をタップすると、新規作成もできます
アプリでは、画像やグラフは表示されず、開いたときにメッセージが表示されます。ただし、アプリ上で編集して保存しても、画像やグラフが消えてしまうことはありません
最初の操作説明で表示されるとおり、セルをタップすると選択でき、樽部タップすると編集できます。太字などの文字修飾ができるほか、[フォント]をタップするとフォントやサイズ、文字および背景色の変更ができます。[セル]をタップすると枠線の編集やテキスト折り返しの設定、セルの結合ができます
画面をピンチアウト/インすることで、表示倍率を変更できます
画面右上の[i]をタップすると、このようなメニューが表示され、共有や削除スターの操作、オフラインで編集するための[端末に保存]などができます
スプレッドシートの一覧で画面左上の三本線のアイコンをタップすると、左側にメニューが表示されます。ここで[端末内]をタップすると、端末に保存したスプレッドシートが表示されます
[端末内]が表示されました。このスプレッドシートを開いて編集すると、次にオンラインになったときにサーバーと同期されます
「Googleドキュメント」アプリでは、Googleドライブの中の文書だけが、サムネイル付きで表示されます(画面右上の[+]の隣にあるアイコンをタップすることで、一覧表示への切り替えも可能です)
画面右上の[i]をタップすると、「Googleスプレッドシート」アプリと同じメニューが表示されます。共有、スター、オフラインなどの機能は共通です
文書の一部を選択すると[カット][コピー][ペースト]に加えて[コメント]が表示され、コメントを書き込むことができます
コメントを入力したところ。画面右上の吹き出しのアイコンをタップすると、コメントを表示できます
「Googleドライブ」アプリもインストールしている場合は、Googleドライブで文書やファイルを管理しながら、表示や編集のときに「Googleスプレッドシート」「Googleドキュメント」の各アプリを利用することもできます
スプレッドシートを共有していて、同時に複数のユーザーが編集していると、画面にほかのユーザーが編集しているセルが表示され、編集内容がリアルタイムに反映されます。また、画面右上の人のアイコンをタップすると、現在表示/編集中のユーザーが表示されます
文書を同時に編集している場合も、ほかのユーザーが編集した内容がリアルタイムに反映されます。スプレッドシートと同様に、画面右上の人のアイコンをタップするとユーザーが表示されます
Googleドライブのアプリはこれまでに提供されていましたが、主に「ファイルのビューアー」という感覚で使う人が多かったはずです。ところが、GoogleスプレッドシートとGoogleドキュメントのアプリでは、編集までの手数が少なくなり、手軽に編集することを意識できるようになりました。
近日中にはスライド(プレゼンテーション)のアプリも登場するとされており、外出先でもスマートフォンやタブレットから編集したい文書やスプレッドシートの管理に、Googleドライブの利便性が増しそうです。
ドキュメントを共有するときには、閲覧だけが可能な「閲覧者」と、編集もできる「共同編集者」の、2通りの方法があります。相手にただ見てもらうだけでなく、編集もしてもらいたい場合には「共同編集者」として招待しましょう。共同編集者として編集をするときには、Googleアカウントが必要になります。
手順1で[共有するリンクを取得]をクリックすると、ドキュメントを閲覧するためのURLが表示されます。[不特定のユーザーにリンク先のアイテムの表示を許可する]をチェックし、[保存して閉じる]をクリックして、このURLを掲示板やWebページで公開すると、招待メールを送らなくても不特定多数にドキュメントを見てもらうことができます。多くの人にドキュメントを見てもらいたい場合に有効です。
スプレッドシートの編集中に[ファイル]‐[ダウンロード形式]‐[Excel]を選択しても、同様にExcelファイルとしてダウンロードできます。
手順1でスプレッドシートにチェックを付けた後、[削除]をクリックすると、そのスプレッドシートを削除できます。削除したスプレッドシートは[ゴミ箱]に移動し、ゴミ箱から戻す(復旧する)ことも可能です。
Googleスプレッドシートは、アップロードしたExcelのファイルを完全に再現できるものではありません。例えばグラフの再現はできず、Googleスプレッドシート上でグラフを作り直す必要があります。また、セルの幅を越えた長い文字が入力されている場合、Microsoft Excelでは自動的に隣のセルの上にも表示されますが、Googleスプレッドシートの場合は隣のセルの上には表示されず文字が切れてしまうので、文字の長さに合わせてセルを結合するなどの修正が必要になります。
編集するスプレッドシートは、最初に保存したときの名前で上書き保存されます。アップロードしたExcelファイルは、ファイル名がそのままスプレッドシートの名前になります。これらの名前を変更したいときは、スプレッドシートを開いて編集画面で[ファイル]‐[名前の変更]を選択し、名前を変更します。このとき、古い名前のスプレッドシートは残りません。Windowsでの「名前を付けて保存」のように古いスプレッドシートを残しつつ新しく名前を付けて保存したいときには、[ファイル]‐[コピーを作成]を選択します。
Googleドキュメントはオンラインでのドキュメント共有がメインと言えるため、それほど詳細な印刷設定はできません。意図どおりの細やかな設定をした印刷をしたいときには、いったんドキュメントをダウンロードしたあとで、Microsoft Officeを使って印刷した方がよいでしょう。ドキュメントのダウンロードの方法はレッスン5で紹介します。
[新規作成]をクリックして表示される[Spreadsheet]を選択すると、表計算など、Microsoft Excelに相当するドキュメントを作成できます。お知らせ文や手紙など、Microsoft Wordに相当するドキュメントの場合は[Document]、プレゼンテーション資料など、Microsoft PowerPointに相当するドキュメントであれば[Presentation]を選択しましょう。[Folder]を選択した場合は、ドキュメントを整理して保存するためのフォルダーが作成されます。
Googleドキュメントでは、取り扱えるドキュメントの容量などに、一般的な利用では問題にならない範囲ですが一定の制限があります。おもなものでは、文書とプレゼンテーションは1ファイルあたり500KBまで、埋め込み画像は2MBまで。保存できるドキュメントは文書とプレゼンテーション合わせて5,000ドキュメントまで、ドキュメント内の画像は合計5,000点までとなっています。スプレッドシートは最大で256列、または200,000セル、または100シート、のいずれかの制限以内とされ、保存できる最大数は1,000ドキュメント。アップロードできるファイルサイズの最大サイズは1MBです。なお、行数には制限がありません。
Googleドキュメントは、Microsoft Officeにある程度似た操作性を持っています。スプレッドシートのセルに入力する操作や、アイコンのデザインなどは、ほぼMicrosoft Officeと同じ感覚で使えるでしょう。ただし、完全に似せようとして作られてはいないので、「Microsoft Officeと同じもの」という認識では違和感を感じてしまう部分もあります。また、Microsoft Officeほどに豊富な機能は持っていません。そのかわりに無料で使える、簡単にドキュメントを共有できる、といった魅力もあります。Microsoft Officeを完全に代替することはできませんが、独自の用途を持ったサービスとして、使い方を紹介していきます。
Googleドキュメントはインターネットに接続した状態でないと使えないので、突然の回線切断でドキュメントが保存できなくなってしまうなどのトラブルに備えるためにも、Googleドキュメントの自動保存は便利な機能です。ただし、ある程度編集したあとで元に戻す可能性がある場合などでは、自動保存されると困ってしまいます。そうした場合は編集中に[ファイル]‐[コピーを作成]をクリックして、別の名前のスプレッドシートを作成して、そちらの編集を続けます。これで、編集前の古いスプレッドシートと編集を続ける新しいスプレッドシートの両方を、別々に保存できます。
保存し、編集を終了したドキュメントをもう一度編集するには、Googleドキュメントのトップページで、編集したいドキュメントの名前をクリックします。
●Google
http://www.google.co.jp/
Googleドキュメントは、Googleが提供する文書(ドキュメント・スプレッドシート・プレゼンテーション・フォーム)編集・管理サービスです。Webブラウザーさえあれば特別なソフトは必要なく、誰でも無料で利用でき、Microsoft Word、Excel、PowerPointの文書ファイルを読み込んで編集したり、書き出すことができます。Microsoft Officeほどの高度な編集は行えませんが、無料で手軽に利用できることや、インターネットならではの共有機能が魅力です。
Googleドキュメントは、WindowsのInternet Explorer 6.0以降での動作が確認されています。そのほか、Firefox 2.0以降(Windows/Mac)/Safari 3(Mac)/Google Chrome(Windows)での動作も確認されています。
[ログアウト]をクリックするとGoogleの全サービスからログアウトします。再度ログインするにはGoogleのトップページなどから[ログイン]をクリックしてログイン画面を表示し、メールアドレスとパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。http://docs.google.com/にアクセスすると、Googleドキュメントに直接アクセスできます。