原則として、オブジェクトの作成はどこでもできるわけではありません。それが許可される特別な場所をサンドボックスと呼びます。
オブジェクトを[編集]の状態にしているときは、カメラ操作がポイントになります。さまざまな角度から眺めたり、ズームしたりしながら作業を進めましょう。特に、2つ以上のオブジェクトを連結させるときは、角度を変えて確認することで思わぬミスを防げます。
オブジェクトの作成・編集は、何度でもやり直しできます。失敗したときの代表的な対処法を挙げるので、もう一度挑戦しましょう。
●[編集]の状態を解除してしまった
オブジェクトを右クリックして[編集]をクリックすると、オブジェクトを[編集]の状態に戻せます。
●余計なオブジェクトを作成してしまった
オブジェクトを[編集]の状態にして、[Delete]キーを押せば削除できます。確認画面などは表示されないので、必要なオブジェクトを誤って削除しないように注意してください。
●連結したオブジェクトがずれていた
オブジェクトを[編集]の状態にして、上部バーにある[ツール]メニューの[リンクしない]をクリックすると連結を解除できます。
アイテムを装備すると、帽子やかつらがアバターの頭とずれていたり、ネックレスが体に埋まっていたりすることがあります。これらのアイテムは、[編集]の状態にすることで位置や角度を調整できます。装備した状態でアイテムを右クリックして、[編集]をクリックしてみましょう。ただ、サイズは調整できない場合があります。
Campとは、滞在した時間に応じてリンデンドルが入手できるスポットの総称です。[サウナNEO Japan]のように店内に滞在するタイプ、特定のオブジェクトに座り続けるタイプのほか、アバターが踊り続ける[Dance Pad]など、アバターが自動的に行動するタイプもあります。相場は10分につき2リンデンドル程度です。
[検索]の[場所]を開き、「Camp」や「Dance Pad」というキーワードで検索すれば、さまざまなスポットが見つかるはずです。ただ、[Dance Pad]は成人向けコンテンツへの誘導を目的にしたものが多いので注意が必要です。安心して利用できるCampを探したい場合は、先輩ユーザーに聞いてみるとよいでしょう。
[サウナNEO Japan]は日本人ユーザーが経営しているCampで、初心者にも親切なことで定評があります。友だちを見つける場所としても最適です。店内の[Relax]や[Sauna Lay]を右クリックして[Sit Here]をクリックすれば、アバターが座ったり寝転んだりするので、よりリラックスして会話が楽しめるかもしれません。試してみましょう。
クレジットカードの登録が必要ですが、リンデンドルは現実の通貨で購入することもできます。そのレートは1週間ごとに変動しており、米ドルでは1ドル=270リンデンドル程度、日本円に換算すると1円=2.25リンデンドル程度です(2007年7月現在)。なお、有料のPremiumアカウントに登録すると、Linden Labから1週間ごとに300リンデンドルのお小遣いを入手できます。
写真などの画像をセカンドライフで使うには、リンデンドルが必要です。[プレビュー]で[アップロード]を選択した場合は、10リンデンドルがかかります。アップロードした写真は、例えばポスターや看板を作るといった用途に使えます。
スナップショットは、ポストカードとして自分や友だちにメールで送信できます。自由に一言添えることもできるので、写真を自分で添付して送信するよりは便利な方法です。ただ、フレンド登録しているユーザーであってもメールアドレスはわからないので、もともとメールアドレスを知っている友だちか、自分にしか送信できません。また、受信できるまでに時間がかかることもあります。
インスタントメッセージがチャットと異なる点は3つあります。1つ目は、「指定した相手にしか発言が聞こえない」という点です。近くに何人のアバターがいても、ほかのアバターには発言の内容が表示されません。2つ目は「距離の制限がない」という点。相手が遠く離れた場所にいる場合でも会話が可能です。3つ目は「相手がログアウトしていても送信できる」という点。相手がアカウントの登録で入力したメールアドレスに、自動的にメールで送信されます。
インスタントメッセージの送受信中に、現在の相手とは別のユーザーにもインスタントメッセージを送信できます。複数のユーザーと送受信を開始すると、それぞれのアバター名が[インスタント・メッセージ]の下部に表示されます。タブをクリックすることで、送受信する相手を切り替えることが可能です。
インスタントメッセージの送受信に、フレンド登録は必須ではありません。相手のアバターが近くにいる場合は、相手のアバターを右クリックして[IMを送信]をクリックすれば、インスタントメッセージを送信できます。また、[検索]の[人々]でアバター名を検索して送信することも可能です。ただ、見ず知らずのユーザーにいきなりインスタントメッセージを送信するのはマナー違反になる場合があるので、初対面ではチャットのほうが自然です。
フレンド登録したいユーザーのアバターが近くにいない場合は、[フレンド]の[追加]をクリックして、アバター名を検索してみましょう。検索結果のアバター名を選択して[選択]をクリックすれば、フレンド登録を申請できます。相手がログアウトしていても、ログインした時点で自動的に申請されます。
フレンド登録しているユーザーがログインしているときは、相手のアバターを自分の近くにテレポートさせることができます。一緒に観光をしたいときや、ほかのアバターとのチャットに参加してほしいときなどに便利なテクニックです。もちろん相手の承諾は必要で、強制的にテレポートさせられるわけではありません。
上部バーにある[世界]メニューの[ここにランドマークを作成]をクリックすると、現在の場所を自分のランドマークとして記録できます。[世界地図]にある[自分のランドマーク]から手軽にテレポートできるようになるので、訪れたSIMやスポットが気に入ったときに活用しましょう。
[Akiba]は日本人に人気のSIMですが、その中でも有名なスポットが[Arare Cafe]です。このカフェでは店員さんが接客してくれるだけでなく、大勢の日本人ユーザーがくつろいで会話したり、情報交換を行ったりしています。[世界地図]で[Akiba]を選択し、[ロケーション]に「165」「147」「21」と入力するとテレポートできます。マナーを守って会話を楽しみましょう。
会話中にパソコンから手を離す用事ができた場合は、上部バーの[世界]メニューで[Set Busy]または[退席中に設定]をクリックします。[Set Busy]では周囲のチャットが表示されなくなり、[退席中に設定]ではアバターが頭を垂らすことで、周囲に「返事ができない」ことを伝えます。
[環境設定]の[チャット]にある[チャットの吹き出しを表示]にチェックを付けると、周囲のアバターの発言がフキダシで表示され、だれの発言か一目でわかるようになります。ただ、アバターの人数が多い場合はフキダシの数も多くなり、発言の内容や順番がわかりにくくなることがあります。状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
不快な発言をするアバターは、発言を非表示にするとよいでしょう。対象となるアバターを右クリックして[Mute]をクリックすれば完了で、相手には告知されません。上部バーにある[ビュー]メニューの[リストをミュート]をクリックすると一覧が確認できます。
会話中にジェスチャーを活用して、相手の発言に対する自分の気持ちを表現してみましょう。[Inventory]には最初から多くのジェスチャーが用意されており、ジェスチャーの詳細画面で割り当てられているショートカットキーなどが確認できます。なお、初期設定のジェスチャーには男女共通の動きをするものと、性別によって若干動きが異なるものがあります。
※[Tete a Pied Skins]は移転したため、手順にあるテレポート先の座標と画面写真の座標は異なっていますが、基本的には同じ要領で手順を進められます。
[THE FREE DOVE]の店内など、[飛行禁止]のアイコンが表示される場所では飛行モードが使用できません。徒歩で移動しましょう。
アイテムを入手すると、多くの場合は付属品があります。中でも便利なのがランドマーク(赤いピンのアイコン)で、[Inventory]でダブルクリックすると、アイテムの制作者が運営するショップなどにテレポートできます。アイテムによっては、入手した時点でテレポートを促す画面が表示される場合があります。
アイテムは箱に入った状態で入手することがあります。そのまま装備するとアバターが箱を着てしまいますが、箱を右クリックして[取り外す]をクリックすれば取り外せます。なお、アイテムを箱から取り出したあとは、箱を右クリックして[Take]をクリックし、ほかのユーザーの邪魔にならないように片付けておきましょう。
原則として、アイテムの著作権は制作者にあります。制作者は自分の著作権や制作ノウハウを守るため、多くの場合、アイテムを編集禁止(no modify)に設定して販売・提供しています。それらのアイテムは[容姿]で編集することはできません。コピー禁止(no copy)、譲渡・転売禁止(no transfer)の場合もあります。
ポイントは髪型です。[容姿]の[髪]でも編集できますが、個性を出すには少し物足りないので、[Attachments](添付物)として装備する髪型(かつら)を探してみましょう。質感や光沢などがより自然で、中にはFlexと呼ばれる、風になびくような効果を出せるものもあります。その他のアイテムとしては、顔に光を当てるフェイスライト、メイクにこだわったスキンなどがあります。
[容姿]では、アバターの容姿が[Body Parts](体のパーツ)と[Clothes](服装)の2つのカテゴリに分類されており、[Body Parts]は4つ、[Clothes]は9つの部位を別々に保存できます。保存した編集結果は、アイテムと同じように[Inventory]で管理することが可能です。
[容姿]で編集できる部位には個別の設定項目があり、[Body Parts]と[Clothes]を合計すると184項目もあります。すべてを編集するのは大変なので、ポイントとなる部位を2つ紹介しましょう。まず重要なのは[スキン]です。日本人であることを表現したい場合はもちろん、肌の色だけでなくメイクや質感も左右する要素なので、女性アバターでは特に綿密な編集が必要となります。次は[形](体型)です。体型は遠くからでも自分を印象づけられる要素となります。実生活での自分を再現するのもよいですが、まったく異なる容姿のアバターにできるのもセカンドライフのだいご味です。少しずつカスタマイズしていきましょう。
[容姿]を表示している間は、常にオブジェクト中心のカメラ操作([Alt]キーが押されている状態)になっています。アバターを左右にドラッグするとカメラが回転し、上下にドラッグすると拡大・縮小します。背後や細部の確認に活用しましょう。
例えば[上着]を装備したまま[シャツ]を編集しても、結果がわかりにくいことがあります。また、帽子など編集したい部位を隠しているアイテムがある場合は、それらを解除しておきましょう。
服装の選択に困っても、「とりあえず裸でいいか」という考えは禁物です。特に[PG]のSIMでは、裸で歩き回るのはルールに反します。場合によっては、SIMの所有者に追放されてしまうこともあります。また、服装によっては裸とみなされてしまうこともあるので注意が必要です。海外旅行と同様ですが、肌の露出度が高い場合や過激なロゴがプリントされている場合にも気を遣いましょう。
容姿をセットで保存すると、[Body Parts](身体部位)と[Clothes](服)、帽子などの[Attachments](添付物)のうち、保存時に選択した部位がアイテムとして1つのフォルダに収集されます。さらに[容姿]で編集を行っても、このフォルダを[Inventory]からアバターにドラッグすれば、保存したセットに一瞬で戻すことが可能です。
初期設定のアバターの容姿は、[Inventory]-[Library]-[Clothing]に保存されています。アバターごとにフォルダ分けされており、このコンテンツの解説に使用している男性アバターは[Male Shape & Outfit]というフォルダです。これらをアバターにドラッグすれば、初期設定の容姿に戻せます。なお、ほかにもさまざまなアイテムが保存されているので、ぜひ使ってみましょう。
[世界地図]に表示されている地図をドラッグすると、そのままスクロールできます。マウスホイールでの拡大・縮小も可能です。また、地図をクリックすると赤い二重丸が表示され、その場所をテレポート先として指定できます。ダブルクリックするとすぐにテレポートするので注意しましょう。自分の場所がわからなくなってしまったときは、[現在地を表示]をクリックすれば戻れます。
SIM には固有の名前があり、場所は左下を原点とした3 つの座標(縦・横・高度)で表されます。セカンドライフ内での場所はSIM名と座標で特定でき、現在の場所は上部バーで確認できます。
SIM は存在するコンテンツによって、[PG](Parental Guidance)と[Mature]の2 種類に分類されます。[PG]では性的な発言や振る舞い、暴力的な行為などが禁止されています。[Mature]では成人向けコンテンツが許可されていたり、戦闘行為が可能であったりするので注意が必要です。現在いるSIM がどちらなのかは、上部バーの土地情報で確認できます。
[世界地図]からテレポートするには、基本的にSIM 名を知っていなければなりません。それを補完する手段として、レッスン10 で紹介した[検索]があります。[検索]ではSIM 名ではなくショップなどのスポット名が検索対象となり、検索結果は[トラフィック](訪問者数)が多い順に表示されます。人気のスポットを幅広く探すにはよい手段でしょう。ただ、成人向けコンテンツを含むスポットが上位に表示されることが多いため、注意が必要です。
ヘルプアイランドにテレポートすると、もうオリエンテーションアイランドへは戻れなくなります。と言っても、ヘルプアイランドも初心者が集まる土地なので、特に心配することはありません。デモやチュートリアル、セカンドライフ内のルールや参考Webサイトなど、初心者向けの情報が多数用意されています。
ヘルプアイランドには[Freebie Store]というショップがあり、無料のアイテムがいくつか置かれています。服装や乗り物、ジェスチャーなどが入手できるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。容姿の変更方法やアイテムの装備方法については、レッスン13〜14で解説します。島内にはボランティアユーザーのアバターがいることも多いので、英語が得意であれば彼らに相談してもよいでしょう。なお、ヘルプアイランドには[Help Island Public]という再訪問できる島があるので、アイテムの取り忘れがあっても戻ることが可能です。
Linden Labでは、セカンドライフにおけるユーザー同士のトラブルを避け、気持ちのよいコミュニケーションの場を維持するため、Big Sixと呼ばれる6つの大原則を設けています。次の条件に違反すると、アカウントの使用を一時的に停止されたり、アカウント自体を削除されたりすることがあります。ヘルプアイランドから先は、たくさんの先輩ユーザーたちが暮らしている世界です。「初心者だから」で許してもらえることには限度もあります。これらをよく理解しておき、必ず守るようにしましょう。
1. Intolerance(寛容ではない態度)
すべてのユーザーまたはグループに対し、人種・民族・性別・宗教などについて差別的・屈辱的な行為をしてはならない。
2. Harassment(迷惑・嫌がらせ)
脅迫や威嚇、性的な嫌がらせなど、ほかのユーザーに不快感を与える行為をしてはならない。
3. Assault(攻撃・暴力)
戦闘区域以外の土地で、ほかのユーザーのアバターを狙撃する、突き飛ばすなどの暴力的な行為をしてはならない。
4. Disclosure(個人情報の暴露)
実生活における性別・国籍・年齢など、ユーザーの個人情報をセカンドライフで公開してはならない。
5. Indecency(下品・わいせつ)
許可されていない土地で、ヌードや性的なコンテンツを公開したり、みだらな行為をしたりしてはならない。
6. Disturbing the Peace(平和・治安の妨害)
スパムメッセージを送信するなど、ほかのユーザーの楽しみや快適なプレイを妨げる行為をしてはならない。
セカンドライフにおける土地の基本単位は、SIM(シム)または島と呼ばれます。自分の土地があれば、自分で作成したオブジェクトをセカンドライフで販売・提供するといった新たな楽しみが生まれます。ただし、土地を所有するには有料のアカウントが必要で、無料のアカウントでは購入できません。
セカンドライフでは、実にさまざまなイベントが開催されています。[検索]の[イベント]で開催日や種類を指定すれば、イベントの内容や場所を調べられます。セカンドライフの公式サイトでも、Linden Labが提供するイベントの一覧を見ることが可能です。
セカンドライフのユーザーは、同じ趣味を持つ集まりなど、ユーザー同士によるグループを作成することができます。その活用方法はさまざまです。グループには無料で参加できますが、グループを新たに作成するのは有料(100リンデンドル)となっています。
下部ボタンの[持ち物]をクリックすると表示される[Inventory]は、自分の持ち物(アイテム)をしまう倉庫のようなものです。最初からいくつかのアイテムが保存されています。
セカンドライフには、リンデンドルという仮想通貨が存在します。オリエンテーション以外の場所では、パイメニューに[Buy]というコマンドが表示され、そちらをクリックして購入するのが主流です。中には無料のものもありますが、「アイテムはリンデンドルを支払って購入する」という原則があると覚えておきましょう。
[Inventory]には検索機能が備わっています。アイテム名がすべてわからなくても、名前の一部を検索欄に入力すれば、候補となるアイテムが一瞬で表示されます。
[Inventory]には、あらかじめ[My Inventory]と[Library]というフォルダが用意されています。[My Inventory]には、自分で入手したり作成したりしたアイテムが保存されます。[Library]には、Linden Labが提供する共通のアイテムが保存されています。
自分のアバターを右クリックして[取り外す]-[服]とクリックすると、服装を解除する部位を選択できます。例えば、[取り外す]-[服]-[シャツ]とクリックすると、オリエンテーションで装備した[Chainmail Shirt]を解除することができます。ただ、慣れていないうちは脱いだまま元に戻れず、慌ててしまうことがあります。新しい服装を装備する方法はレッスン13〜14で紹介するので、それまでは装備したままにしておきましょう。
APPEARANCE Castleの2つ目の踊り場からさらに階段を上ると、いすが用意されています。右クリックして[Sit Here]をクリックし、このいすに座ってみましょう。「オブジェクトに座る」という行動は、例えばカフェのいすに座って談笑するといった実生活に近い用途から、座るとアバターが何らかのアクションをするといった独特な用途まで、さまざまな目的で活用されています。立ちあがりたいときは、下部ボタンの上にある[立ち上がる]をクリックします。
チャット入力欄が開いていると、[A][D][W][S]などの文字キーによる移動はできません。矢印キーを使って移動しましょう。
チャット入力欄は、下部ボタンにある[チャット]をクリックすることで表示・非表示を切り替えられますが、キーボード操作で切り替える設定にすることも可能です。まず上部バーにある[編集]メニューの[環境設定]をクリックして、[環境設定]を表示します。左側にある[チャット]をクリックすると、[Enterキーを押した後チャットを閉じる]という項目があるので、これにチェックを付けて[OK]をクリックしましょう。以降は[Enter]キーを押すだけで、チャット入力欄の表示・非表示を切り替えられます。
パソコンの入力モードが日本語になっていると、文字キーの操作が日本語の入力と判断され、入力確定前の文字が画面左上に表示されます。このときは、文字・矢印キーのどちらを押しても移動などができません。[Esc]キーを押して入力をキャンセルし、さらに[半角/全角]キーを押して入力モードを英語に戻してから操作してください。オリエンテーションの課題で日本語を使うことはありませんが、日本人ユーザーと会話するときは注意しましょう。日本語で会話する方法は、レッスン15で紹介します。
セカンドライフにおけるチャットは、現実世界での会話と同じです。自分のアバターが発言すると、周囲にいるすべてのアバターにその発言が聞こえます。発言が聞こえる範囲は発言方法によって異なり、[発言]は20m程度、[叫ぶ]は100m程度です。大勢に呼びかけたいときは[叫ぶ]を使いますが、多用すると迷惑になるので、必要に応じて使うようにしてください。なお、セカンドライフでの距離感は、アバターの身長(男性アバターの初期設定で180cm程度)を基準にするとよいでしょう。
チャットに加え、セカンドライフで有効なコミュニケーション手段はジェスチャーです。オリエンテーションで行うフラダンスだけでなく、笑ったり、拍手したり、時には退屈そうなしぐさをしたりなど、感情を豊かに表現できます。ジェスチャーの詳細画面を確認する方法は、レッスン15で紹介します。
セカンドライフには、さまざまな国籍のユーザーがいます。ほとんどが自国の言葉で話していますが、国際標準語である英語で声を掛けられることもよくあります。ただ、英語が苦手な人にとっては迷惑に感じることもあるでしょう。その場合は「Sorry, I can't speak English」または「I am from Japan」などとチャットで発言すれば、相手も事情を察してくれるはずです。また、「答えない」というのもコミュニケーションの1つです。あまりよい方法ではありませんが、何も言わずに立ち去っても大きな問題にはなりません。
COMMUNICATE Volcanoで3つ目の石像の先を進んでつり橋を渡ると、[It's Movie Time!]と書かれた看板があります。セカンドライフには動画や音楽を楽しめる場所が多くあり、プロモーションビデオや映画、BGMを楽しむことができるのです。下部ボタンの上に再生メニューが追加されるので、再生してみましょう。
セカンドライフで動画や音楽を再生するには、パソコンにQuick Timeがインストールされている必要があります。QuickTimeはアップルジャパンのWebサイトから無料で入手できるので、ダウンロードとインストールを行いましょう。
●アップル - QuickTime - ダウンロード
http://www.apple.com/jp/quicktime/download/
各オリエンテーションには4つの課題があります。クリアするとオリエンテーションガイドにマークが付くので、確認しながら進めましょう。
各オリエンテーションのエリアに入ると、オリエンテーションガイドに課題が自動的に表示されます。ただ、空を飛んでいると表示されない場合があるので、オリエンテーションが終わるまでは徒歩で移動しましょう。それでも課題が表示されないときや、クリアした課題に再チャレンジしたいときは、近くにある看板をクリックします。なお、すべての課題をクリアしなくても次のオリエンテーションに進めるので、気楽にチャレンジしましょう。
画面を右クリックすると表示される円形のメニューは、パイメニューと呼ばれます。右クリックする対象(自分のアバター、ほかのユーザーのアバター、オブジェクト、土地)によって4つのパターンがあり、表示されるコマンドが異なります。[Touch]のコマンドは通常のクリック(左クリック)で代用できますが、パイメニューの使い方に慣れておいたほうが今後の手順にも対応しやすくなるので、ここではパイメニューを使って解説します。
各オリエンテーションは行き止まりなので、次のオリエンテーションへ進むには、オリエンテーションアイランドの中心部まで戻る必要があります。戻る方向がわからないときは、画面右上の[ミニマップ]を活用しましょう。地図の中心がオリエンテーションアイランドの中心部、黄色の二重丸が自分のアバターです。[ミニマップ]を右クリックすると倍率を変更でき、下部のボタンにある[ミニマップ]をクリックすると表示・非表示を切り替えられます。次のオリエンテーションを開始するまでは、空中移動しても問題ありません。
4つのオリエンテーションをすべてクリアすると、ヘルプアイランドへ移動するためのキーを入手できます。必須ではありませんが、セカンドライフの操作方法をマスターした証明書のようなものなので、じっくりとチャレンジして手に入れましょう。
空を飛んでいるときに突然飛行モードを解除すると、アバターが地面に墜落してしまいます。ほかのユーザーから見ると少し格好悪いので、スムーズな着地を身につけましょう。飛行中、[C]または[PageDown]キーを押し続けると、アバターが地面または建物などのオブジェクトと接したときに、飛行モードが自動的に解除されます。また、歩行中に[E]または[PageUp]キーを押し続けることでも飛行できます。これらのキーを使用して、スマートに飛行・着地できるように練習しておきましょう。
飛ぶ/歩く | |
[F] または [Home] | 飛行モードに切り替わる |
高度の変更 | |
[E] または [PageUp] | 上昇する |
[C] または [PageDown] | 下降する |
変更した視点は、[ESC]キーを押すことでリセットできます。また、アバターを移動させた場合も視点が元に戻ります。
アバターを中心にズームインし続けるか[M]キーを押すと、アバターと同じ視点(一人称モード)になります。マウス移動がそのままアバターの視点移動になるので、[Mouselook]モードとも呼ばれます。なお、アバターの視点と顔の向きは連動しているので、自分のアバターがどこを見ているかは、ほかのユーザーからも大体わかります。
セカンドライフにおけるすべての物体は、「プリム」と呼ばれる小さな要素(立方体、円柱、ドーナツなど)で構成されています。プリムを変形させたり組み合わせたりすることによって、物体を作り上げるのです。このようにして作られた物体を総称して、オブジェクトと呼んでいます。アバターは「自分やほかのユーザーを表すオブジェクト」だと考えてください。
オブジェクトを中心としたカメラ操作は、第三者の視点(三人称モード)で行われます。よって、自分のアバターをさまざまな角度から見ることも可能です。アバターにマウスポインタを合わせ、左右から見たいときは[Alt]キーを押しながら左右にドラッグ、上下から見たいときは[Ctrl]+[Alt]キーを押しながら上下にドラッグします。もちろん、ほかのユーザーのアバターも見られます。身だしなみの確認などに使うとよいでしょう。
アバター中心のカメラ操作 | |
マウスホイールを上に回す | ズームインする |
マウスホイールを下に回す | ズームアウトする |
アバターをドラッグ | 周りを見渡す |
オブジェクト中心のカメラ操作 | |
[Alt]+クリック | 画面の中心にする |
[Alt]+上にドラッグ | ズームインする |
[Alt]+下にドラッグ | ズームアウトする |
[Alt]+左右にドラッグ | 左右から見る |
[Ctrl]+[Alt]+上下にドラッグ | 上下から見る |
[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+ドラッグ | 平行移動する |
視点の変更 | |
[M] | アバターと同じ視点にする |
[Esc] | 視点をリセットする |
右利きの人は右手でマウスを操作するため、アバターの移動を矢印キーで行おうとすると少し無理な姿勢になります。[A][D][W][S]などの文字キーでアバターを移動させる習慣をつけると、より楽な姿勢で操作できるでしょう。左利きの人は左手でマウス、右手で矢印キー付近を操作すると自然です。
セカンドライフにも、現実世界と同じように時間が流れています。上部バーの右側に表示されている時刻がセカンドライフでの標準時刻で、昼・夜などの時間帯の表現もこの時刻に沿って行われています。PST(太平洋標準時間)かPDT(太平洋夏時間)が基準となっているので、日本との時差はマイナス16〜17時間です。海外のユーザーと交流するときは参考にするとよいでしょう。
アバターをクリックしたまま矢印キーまたは[A][D][W][S]キーを押すと、向いている方向を固定したままアバターが移動します。左右への移動は平行移動と同じなので、並んでいる看板やアイテムをウィンドウショッピングのように見たい場合に便利です。また、この状態でマウスをドラッグするとカメラが移動するので、アバターを動かしながら周りを見渡すことができます。
セカンドライフでの時間帯の表現は、[世界]メニューの[太陽を調整する]で自由に変更できます。このコンテンツでは[正午]に設定して解説を進めていますが、好みに応じて変更しましょう。
向きの変更 | |
[←] または [A] | 左を向く |
[→] または [D] | 右を向く |
移動 | |
[↑] または [W] | 前進する |
[↓] または [S] | 後退する |
平行移動 | |
[Shift]+[←]または [Shift]+[A] | 左へ平行移動する |
[Shift]+[→]または [Shift]+[D] | 右へ平行移動する |
走る/歩く、ジャンプ | |
[Ctrl]+[R] | [Run]モードに切り替わる |
[E] または [PageUp] | ジャンプする |
アバターの移動や建物などの表示に時間がかかりすぎる場合は、専用ソフトが描画する背景の範囲を狭くして、処理を軽量化することができます。[編集]メニューの[環境設定]を開き、[表示]の[描画距離]を低く設定すると、遠景を描写しないようにすることで動作が改善される場合があります。
セカンドライフの専用ソフトは高いグラフィック性能を要求するため、まずパソコンのグラフィックカードを確認してください。レッスン2の動作環境を満たしていれば、最新のドライバをインストールすることで解決する場合があるので、グラフィックカードのメーカーのWebサイトを参照するとよいでしょう。
セカンドライフはLinden Labのサーバーに接続することで動作します。接続に失敗する場合はネットワークの問題が考えられるので、パソコンとルーターなどの外部機器の設定を確認しましょう。
初回ログイン時は利用規約などの確認がありますが、2回目以降は[接続]をクリックするとすぐにログインできます。なお、パスワードはパソコンに記録できますが、複数の人が利用するパソコンでは、セキュリティの観点からおすすめできません。
セカンドライフは定期的にサーバーのメンテナンスを行っており、その間は基本的にログインできません。ネットワークが混雑していたり、サーバーがダウンしていたりする場合も同様です。しばらく時間がたってから、再度ログインを試してみましょう。
セカンドライフに初めてログインすると、オリエンテーションアイランドという場所に到着します。ここでは「Move」(移動)、「Communicate」(会話)、「Appearance」(容姿)、「Search」(検索)という4つのオリエンテーションを受けることで、セカンドライフでの基本操作を一通りマスターできます。セカンドライフにログインした多くのユーザーが訪れる場所なので、いろいろな国のユーザーがおり、さまざまな言語がチャットで飛び交うこともあります。セカンドライフの魅力の一端がかいま見えることでしょう。オリエンテーションの攻略方法は、レッスン7〜10で解説します。
セカンドライフ内の表示は、Linden Labのサーバーからダウンロードしたデータを専用ソフトが受信することで実現しています。データの受信速度は回線状況に左右されるので、アバターや建物などのすべてを表示するには時間がかかる場合があります。慌てて動き回ると思わぬ場所に移動してしまうことがあるので、慣れないうちはいったん読み込まれるのを待ってから操作すると安心です。
専用ソフトのインストールは、パソコンの管理者権限があるユーザーアカウントで行う必要があります。インストールするときに以下の画面が表示される場合は、[コントロールパネル]の[ユーザーアカウント]を確認して、[Administrators]というグループに所属しているユーザーアカウントにインストールしてください。
Windows版の場合、専用ソフトのダウンロードには約30MB、インストールには約80MBが必要です。快適な動作のためには、ハードディスクに100MB以上の空き容量があるとよいでしょう。
Linden Labでは、専用ソフトのアップデートを随時行っています。現在使用しているものより新しいバージョンが存在する場合は、ログイン時に「Second Lifeのアップデート・バージョンが利用可能です。」と表示されます。古いバージョンではログインできない場合があるので、最新版のインストールを行いましょう。
セカンドライフの専用ソフトについて、公式に発表されている動作環境は以下の通りです。最低動作環境でも高いグラフィック性能が要求されるので注意しましょう。また、快適に利用するには推奨動作環境のほか、より高速なインターネット接続環境が必要です。
■最低動作環境
Windows&Mac | |
インターネット接続環境 | CableまたはDSL(CATV/ADSL/光ファイバーなど) |
Windows | |
OS | Windows XP (Service Pack 2) Windows 2000 (Service Pack 4) ※Windows Vistaは未対応 |
CPU | Pentium III 800MHz以上/Athlon以上 |
メモリ | 256MB以上 |
グラフィックカード | nVidia GeForce 2, GeForce 4mx以上 ATI Radeon 8500, 9250以上 |
Mac | |
OS | Mac OS X 10.3.9以上 |
CPU | G4 1GHz以上 |
メモリ | 512MB以上 |
グラフィックカード | nVidia GeForce 2, GeForce 4mx以上 ATI Radeon 8500, 9250以上 |
■推奨動作環境
Windows&Mac | |
インターネット接続環境 | CableまたはDSL(CATV/ADSL/光ファイバーなど) |
Windows | |
OS | Windows XP (Service Pack 2) Windows 2000 (Service Pack 4) ※Windows Vistaは未対応 |
CPU | Pentium 4 1.6GHz以上/Athlon 2000+以上 |
メモリ | 512MB以上 |
グラフィックカード | nVidia GeForce FX 5600, GeForce 6600以上 ATI Radeon 9600, X600以上 |
Mac | |
OS | Mac OS X 10.4.3以上 |
CPU | G4 1.25GHz以上 |
メモリ | 768MB以上 |
グラフィックカード | nVidia GeForce FX 5600, GeForce 6600以上 ATI Radeon 9600, X600以上 |
●セカンドライフ日本語版公式サイト
http://jp.secondlife.com/
セカンドライフはアメリカ生まれのサービスですが、日本語版のサービスが開始されたことにより、多くの日本人ユーザーが参加しています。Linden Labの2007年7月時点での発表によれば、セカンドライフには全世界で約850万人の登録ユーザーがおり、そのうち日本人のアクティブユーザー(頻繁にログインしているユーザー)は4万5,000人程度です。
アバターとは、セカンドライフ内でのあなたの「分身」です。ほかのユーザーと会話をしたり、アイテムを交換したりするときには、アバターを使ったチャットやジェスチャーでコミュニケーションを取ることができます。アバターを使いこなすことが、セカンドライフをより深く楽しむ第一歩となります。
アバターには[Second Life 名](名前/ファーストネーム)と[Second Life 姓](名字/ラストネーム)が設定でき、これがセカンドライフ内でのあなたの名前になります。[Second Life 名]は自由に決められますが、[Second Life 姓]はあらかじめ用意されたものの中から選びます。「Arai]など、一部日本風の名字もあります。[Second Life 名]と[Second Life 姓]の両方がほかのユーザーと重複する場合は、手順5の[アカウント作成]をクリックすると[そのSecond Life 名は使用できません。]と表示され、登録が行えません。いずれかを変更してから、再度[アカウント作成]をクリックしましょう。
セカンドライフには一部、成人向けコンテンツなどが存在しています。日本語版公式サイトでは、18歳未満の場合はアカウントの登録が行えないので注意しましょう。
セカンドライフは、単なるオンラインゲームではありません。その理由の1つは、セカンドライフ内の仮想通貨であるリンデンドルの存在です。リンデンドルには、現実世界の通貨(米ドル)と交換できるという大きな特徴があります。そして、この仕組みを利用してもうけようと、セカンドライフでビジネスを展開するユーザーが大勢いるのです。アバター用の服装を販売したり、建物や土地の建築・造成を請け負ったりなど、現実世界と変わらないような経済活動を通して、巨大な経済圏が形作られつつあります。海外には、セカンドライフにおける不動産経営で大成功した「セカンドライフ長者」もいます。まずは消費者として参加するのが第一歩ですが、商才に自信があるなら、セカンドライフの世界を体験しながらビジネスの種を探してみるのも1つの楽しみ方です。