派手さはなくても「シンプル」、「軽快」に使いやすさを追求
Windows 7は、前バージョンのWindows Vistaをベースに、さまざまな部分を改善して開発されたOSです。
そのため、目を引く派手な新機能は多くありません、しかし、これまでと同じ作業がより軽快にできるようになったり、同じ目的をよりシンプルな操作で行えるようになったりする、たくさんの新機能が追加されています。
Windows 7のデスクトップ。タスクバーの見た目が少し変わっています
次に、3つの代表的な特徴を紹介します。
(1)動作を速く、待ち時間を少なく。消費電力を抑えてエコに
Windows 7では、Windows Vistaで指摘された「動作が重い」という問題を、さまざまな部分で改善しています。Windowsの起動や、スリープへの移行および再開、無線LANの接続、USBメモリーなどを接続したときの反応など、多くの動作を高速化し、ユーザーの待ち時間を減らしています。
動作を高速化するために、Windows 7では、必要な機能が必要なときだけ動作するように、むだの見直しが行われています。電源の消費を抑えて環境にやさしくなることにもつながり、さらにはバッテリーの消費を抑えて、ノートパソコンを長時間使えるようにすることにもつながっています。
このように、Windows 7ではいつもの作業がより素早く、快適に行えるようになります。スリープやスリープからの再開が高速化し、消費電力を抑えてバッテリーが長持ちになることは、特にモバイルユーザーにうれしいところです。
(2)デスクトップやタスクバーの見た目と操作性を改善
デスクトップやタスクバーには、従来よりも操作を快適にするための新機能をいくつも搭載しています。Windows Vistaにも搭載されていた、さまざまな視覚効果を実現する「Windows Aero(エアロ)」の新機能として、次の3つが加わっています。
Aero シェイク
複数のウィンドウを開いているとき、1つのウィンドウのタイトルバーをドラッグした状態でマウスを振ると、他のウィンドウが全部最小化されます。もう一度同じ操作をすると、他のウィンドウがふたたび開きます。たくさん開いたウィンドウを一気に片付けたいときに便利です。
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Aero スナップ
ウィンドウのタイトルバーをデスクトップの左右の端にぶつけるようにドラッグすることで、ウィンドウをデスクトップの左または右半分のサイズにできます。上にぶつけると最大化します。2つのウィンドウを見比べたいときなど、簡単にウィンドウを整理したいときに役立ちます。
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Aero プレビュー
タスクバーの右端(タスクバーがデスクトップの下部にある場合)にマウスポインターを合わせることで、デスクトップにあるウィンドウをすべて透明化し、デスクトップ上のアイコンやガジェット(Windows Vistaにあった「Windowsサイドバー」は廃止されています。ガジェットはデスクトップの好きな位置に置いて利用できます)を見ることができます。
また、タスクバーにある実行中のソフトウェアのアイコンにマウスポインターを合わせると、そのソフトウェアのウィンドウが小さく表示されます。これは「Aero Peek」と呼ばれる、Windows Vistaからあった機能です。Windows 7ではさらに改善され、同一のソフトのウィンドウが複数ある場合にはまとめて表示されるなど、従来よりもウィンドウの内容を確認しやすく、目的のウィンドウを見つけやすくなっています。
Windows Aeroは、Home Premium、Professional、Ultimateのいずれかのエディションで利用できます。
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タスクバーの「ジャンプリスト」で、よく使う操作を簡単に
Windows Vistaまでのタスクバーは、起動中のソフト/表示中のウィンドウを表示していました。また、よく使うソフトを起動するための「クイック起動」という機能もありました。ところがWindows 7のタスクバーでは、起動中のソフトの表示とクイック起動が一緒になっています。そして、起動中のソフトはアイコンに枠線が付く、読み込み中にはグラフ表示されるなどで、ソフトの動作状況が分かるようになっています。
タスクバーのアイコンを右クリックすると、Windows 7の新機能のひとつである「ジャンプリスト」が表示されます。これは、最近そのソフトで利用した文書や、主な機能を簡単に呼び出すためのものです。
タスクバーのアイコンを右クリックすると表示される「ジャンプリスト」。よく利用する文書やよく使う機能などを、簡単に呼び出せるようになります。ここではInternet Explorerのアイコンを右クリックしているので、よくアクセスするサイト(ホームページ)が表示されています
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(3)タッチ操作やデジタル放送など、新しいデバイスに対応
Windows Vistaにはなかったまったく新しい機能としては「Windows タッチ」があります。これは、ディスプレイをタッチパネル化し、指先で操作できるようにするもの。「iPhone」などの携帯電話(スマートフォン)ではすでにポピュラーな操作法が、パソコンでも利用できるようになります。利用するためには「Windows タッチ」に対応したディスプレイやタッチパッドが必要になります。
テレビ番組や音楽、DVDなどを楽しむためのソフト「Windows Media Center」が、地デジなどのデジタル放送に標準で対応したことも、Windows Vistaにはなかった機能のひとつです。対応する動画や音楽ファイルの形式も増え、さまざまなコンテンツが楽しめるようになっています(利用には、アンテナやチューナーなどの環境が必要です)。
[まとめ]
Windows 7では、これまでの作業がよりシンプル&軽快に。そして、新しい周辺機器を使うための新機能を搭載しています。