Windows XPからのアップグレードには新規インストールが必要
これまでWindows XPを使用していたPCのOSをWindows 7にアップグレードするためには、いったんWindows XP環境を消して、新しくWindows 7をインストールする(新規インストールをする)必要があります。
そのため、全体の流れは次のようになります。
●Windows XP環境をバックアップする(このレッスン)
●Windows 7を新規インストールする(レッスン2)
●バックアップした内容をWindows 7環境に転送する(レッスン3)
Windows XP環境のバックアップには、Windows 7のDVDに収録されている「Windows 転送ツール」を利用します。
Windows 7の動作に必要なPCのスペックについては、こちらを参照してください。
Windows XPからWindows 7へのアップグレードはできる?
USBメモリーか外付けハードディスクを利用する
ここでは、Windows XP環境をバックアップしてWindows 7を新規インストールし、その後でバックアップした設定やファイルを転送することで、Windows XPで利用していた環境を復元する手順を解説します。
バックアップの対象は、Windowsや各種ソフトの設定のほか、メール、マイドキュメント(マイ ピクチャ、マイ ミュージック、マイ ビデオを含む)のファイルなどです。
この作業のために、はじめに次の2つを用意しておきます。
●Windows 7のDVD
●十分な容量のあるUSBメモリー、または外付けハードディスク
バックアップのために必要なUSBメモリーや外付けハードディスクの空き容量は、お使いの環境によって変わります。一般的には、設定やメールのバックアップだけならば、2-4GB程度のUSBメモリーがあれば十分でしょう。一方で、マイドキュメントに数十-数百GBのファイルが入っていて、これらもまとめてバックアップしたい場合には、同程度の空き容量がある外付けハードディスクが必要になります。
ただし、マイドキュメントのファイルは、別途この機会にCDやDVDなどにバックアップしておくことをおすすめします。ファイルを別途バックアップしておくのであれば、Windows転送ツールでは設定やメールだけをバックアップすればよいことになり、それほど大きな空き容量は必要でなくなります。
外付けハードディスクを利用する場合は、以下の「USBメモリー」を「外付けハードディスク」に読み替えてください。
Windows XP環境のバックアップを開始する
1.Windows 転送ツールを起動する
2.転送の準備をする
3.転送する情報を選択する
4.転送する情報を保存する
[ヒント]マイドキュメントのファイルは別途バックアップしておこう
このレッスンの最初にも述べましたが、マイドキュメントのファイルは、別途CDやDVDなどにバックアップしておくことをおすすめします。Windows転送ツールでは、バックアップするファイル全部をまとめて、1つのバックアップファイルとして保存します。そのため、別の環境に戻さない限り、ファイルを取り出すことができません。別途、まとめられていないファイルのままで保存しておいた方が使い勝手が良く、CDやDVDは複製しやすいのでバックアップの物理的な安全性も高まるというメリットもあります。また、万が一バックアップをWindows 7環境に転送するときに失敗するなどのトラブルが起きてしまっても、新しい環境にこれらのファイルをコピーするだけで、戻すことができます。
[ヒント]転送する内容を変更するには
Windows転送ツールでは、次のデータがバックアップ可能です。初期設定ではすべてをバックアップする設定になっていますが、必要なものだけを選んでバックアップすることができます。
各ユーザーのお気に入り、クイック起動、デスクトップ、マイドキュメント、マイピクチャ、マイミュージック、Windows設定、その他(一部の他社製ソフトの設定など)
共有項目のFavorites(お気に入り)、デスクトップ、共有ドキュメント、共有ビデオ、共有ピクチャ、共有ミュージック、Windows設定、その他の項目(一部の他社製ソフトの設定など)
バックアップ(転送)する内容を変更するには、手順3の[このコンピューターから転送する内容を選択します]で[カスタマイズ]をクリックします。マイドキュメントのファイルを別途バックアップする場合などには、ここで転送する内容を変更します。
[ヒント]データや設定をバックアップできないソフトもある
ソフトによっては、Windows転送ツールを利用しても、そのソフトのデータや設定をバックアップできない場合があります(パソコンに最初からインストールされていたソフトでも、このような場合があります)。よく利用する重要なソフトについては、そのソフトのマニュアルやヘルプを確認し、データのバックアップ、またはエクスポート(書き出し)とインポート(取り込み)方法を確認しておきましょう。