さて、この連載では、実際に動作するアプリケーションを作るまでを解説して、BlackBerry Boldのアプリケーション開発について理解してもらうことを想定しています。
BlackBerry Boldに限らず、こうしたモバイル系のプラットフォームでは、PCなどで開発を進め、最終的には、実機に転送して動作させる「クロス開発」を行うことが普通です。BlackBerry Boldも同様で、PC上で開発を進めることができます。また、RIM社より、PC上で動作するエミュレータなども提供されているため、ある程度の段階までは、PC上で作業が可能です。
モバイル系のプラットフォームでも、ソフトウェア開発を行うには、
1.対象となるシステムの理解
2.開発環境の整備
3.APIやプログラミングのスタイルなどの理解
4.プログラムの作成
5.実機での動作確認
という経過となるため、この連載でも、この順番で解説していくことにします。実機でテストするまでは、PC上で作業が進められるので、必ずしもBlackBerry Boldが必須というわけではありませんが、どんなものであるかを理解したり、最終的なテストやインストールのチェックを行うには、実機が必要となります。
最初から細かく解説できればいいのですが、そうなると、1年やっても話が終わらなくなってしまいます。そこで、この連載では、すでにプログラミング経験のある開発者を対象に、BlackBerry Boldの開発を始めるところまでに必要なポイントを押さえて解説していくことにします。そういうわけで、まったくのゼロからのプログラミング解説や、 Javaとそのモバイル開発の一般的な解説などは行いません。
まずは、サンプルプログラムを見てみよう
とはいえ、最初から概念の学習などでは、興味が持てないと思われるので、今回は、サンプルとして作る「できるネット+for BlackBerry」というRSSリーダーをご紹介します。これは、この連載のために開発したオリジナルのプログラムです。
今回はサンプルプログラムを使って、どんなアプリケーションが作れるのかを見てみましょう。
作成するサンプルプログラム「できるネット+for BlackBerry」。