こんにちは。ライフ×メモの堀 正岳です。12月13日、Ingressの公式イベント「#Darsana XM Anomaly: Primary Site, Tokyo, JP」(ダルサナ東京)が開催されました。

とはいえ、Ingressを始めたばかりの人には、イベントと聞いてもどんなことをするのか? 参加するとどう楽しいのか? よくわからない点が多いでしょう。

Google+の公式イベントページ「#Darsana XM Anomaly: Primary Site, Tokyo, JP - Google+」

Ingressのイベントにはさまざまなものがありますが、「XM Anomaly Primary Site」と呼ばれるイベントは、エンライテンド、レジスタンス両陣営による陣取り合戦(またはポータルの争奪戦)が大規模に行われる、「大決戦」とでも言うべきイベントです。今回は、私(エージェント名「mehori」)が、エンライテンドのチームの一員として参加した様子をレポートします。

Darsana XM Anomalyとはどんなイベントだったのか? レベルが低いエージェントや、いわゆる「ガチ」でプレイしている人でなくてもできることはあるのか? 参加することで見えてくる世界とは? そうした雰囲気の一端が伝わればと思います。

ハングアウトなどを駆使して事前から準備

東京がDarsana XM Anomalyの会場と発表されたのは、2014年の10月始めです。その日から水面下での準備は開始されました。両陣営のコミュニティの中核にいるメンバーは、参加者勧誘のためのサイト作り、コミュニティの作成、作戦の策定などに奔走していたはずです。

一般のエージェントは、公式イベントページで参加を表明するとともに、ふだん情報交換をしている陣営ごとのGoogle+コミュニティや地域ハングアウトを通じて、情報を集め始めます。

▼Google+コミュニティについては、こちらも参照してください:
ファーミングから作戦行動まで。Ingressレベル8エージェントの日常

コミュニティに参加していなかったり、情報を集めることに慣れていない人には多少ハードルが高いのですが、ここを乗り越えておくことでイベントを何倍も楽しむことができます。今後のイベントのためにも、コミュニティに参加しておくことをおすすめします。

日比谷野外音楽堂は5,000人のエージェントたちで埋められた!

Darsanaの当日となった2014年12月13日は、風も穏やかで爽やかな、Ingressをするのに文句なしの天気となりました。開会式の行われる日比谷野外音楽堂には朝早くからエージェントたちが集結し始めます。

開場2時間前ですでに100人ほどが並び、開場時間が近づくにつれてその人数はどんどんとふくれあがり、入場が予定よりも早められるほどでした。最終的には約5,000人がこのイベントに参加したとのこと。ふだんはたった1人で活動しているというエージェントも多いかと思いますが、この日はお祭りムードで、それぞれが自分の陣営の色の服やアクセサリーを身に付けたり、奇抜なコスチュームで登場している人も数多くいました。

「エンライテンドは右、レジスタンスは左にお進みください」というアナウンスに従って入場すると、どんどんと左に曲がってゆく人々。エンライテンドの受付はするりと通過できるのに、レジスタンスはすぐに行列ができていきます。

「これは大変だ......」噂でしか聞いていなかった、「東京ではレジスタンスが多数派でエンライテンドは劣勢だ」というパワーバランスが、目に見える形を取った瞬間でした。

数千人のエージェントが日比谷野外音楽堂(大音楽堂)に結集して始まりを待ちます。

会場のそこかしこには関西から来たエージェントの旗や、台湾、香港などアジアの各地から集結したエージェントたちのグループも見えました。Ingressが国境を越えた広がりを持っていることが、あらためて感じられます。

オープニングイベントでは、Ingressの提供元であるNiantic Labs代表のジョン・ハンケ氏と、Nianticの日本人スタッフである川島優志氏が登場して挨拶を行いました。ハンケ氏は、これは真剣な戦いなのだということをスピーチで強調します。

「今日、人類がDarsanaポイントを迎えるか否かが、みなさんの戦いで決します。それが何であるのか、私たちはまだ知りません」

Ingressのバックストーリーのなかでは、Darsanaのイベントの勝敗が、「N'Zeer」というミステリアスな存在を召喚するかどうかを決めるとされています。イベントの結果が全体のストーリーを変えてゆくのも、Ingressの特徴なのです。

「今日みなさんは日本でいうところの『草刈り』と『水抜き』を繰り広げることになるのでしょうけれども、この美しい東京にいる運の良いみなさんは周囲にあるものに目を配り、周囲のエージェントの笑顔に気づくことを忘れないようにしてください」

会場の最前列に座っていた私は、ハンケ氏のこの言葉を聞いて、思わず後ろを振り返りました。朝の寒さがまだ残る野外音楽堂で身を縮こませている人が大勢でしたが、みんな、これからのイベントへの期待に明るい表情の人ばかりでした。

Niantic Labs代表のジョン・ハンケ氏。日本のエージェントが使うスラング「クサカリ」(レジスタンスがエンライテンドを攻撃すること)、「ミズヌキ」(同様に、エンライテンドがレジスタンスを攻撃すること)で会場を沸かせました。

さあ、長い1日が始まります。

第1メジャーメント、そのとき......

さて、XM Anomalyのイベントは、どのように進行するものなのでしょうか? 実際のところ、やることは普段のIngressプレイと大きくは変わりません。エンライテンドとレジスタンスの両陣営は、互いにポータルを奪い合い、その数を競います。

この日、イベントで争奪戦を繰り広げる対象となるポータルの数は、約600。それが新橋~虎ノ門、麻布~広尾、恵比寿~渋谷の3ゾーンに分けられ、さらに、ゾーンごとに第1~第4の「クラスター」に分けられました。

14:00~17:00までの間、1時間ごとに10分間の「メジャーメント」(計測時間)が4回あり、各ゾーンの第1~第4クラスターが順番に対象になります。そのため、参加者は1時間ごとにクラスターを移動し、メジャーメントの時間中、必死でポータルを奪い合います。

勝敗の判定は10分間のうちのどこかの瞬間にどの陣営がポータルを保有していたかで行われ、どの瞬間かは明かされません。できるだけ長時間ポータルを支配し、相手に取られないようにすることが目標になります。

広い範囲に散らばったポータルを攻略するため、両陣営は参加者を細かいチームに分けて、担当するポータルを割り当てるようにしています。

オープニングセレモニーが終わると、私も自分のチームであるコードネーム「チーム・ニラヘイ」(編集部注:実際に使われたチーム名とは異なります)の集合場所へと向かい、全員で持ち場に移動を開始しました。私たちのチームは、麻布~広尾のゾーン内で、いくつかのポータルを担当します。

麻布十番駅近くの小路で、地図を確認しながら、チームのサブリーダーが説明します。

「私たちはこの2つのポータル、そしてこのポータルの、合わせて3つを担当します」

3つのポータルに対し、チームの人数は4、5人。1つのポータルに2人貼り付けることができるかどうかというところです。周囲を見回すと、青いバンダナや手ぬぐいをしたレジスタンスのエージェントが、1つのポータル当たりに5人ほど散開しています。厳しい戦いが予想されました。

エンライテンドのチームに配布されたステッカー。

第1メジャーメントは14時から14時10分ですが、メジャーメントの開始時にはポータルを自陣営のものにしておくため、14時の少し前から両陣営がひたすらXMPバースターを撃ち、レゾネーターを設置しようとする、壮絶な戦いが始まります。

「攻撃を開始してください」

合図とともに、私はこの日のために必死で集めた850個のレベル8 XMPバースター惜しげもなく撃っていきます。ポータルが白く、誰のものでもなくなった瞬間に攻撃から防御に切り替えてレゾネーターを挿そうと試みますが、すでにレジスタンスのレゾネータが先に配置されています。ふだんは強固なレベル8レゾネーターも、貴重なベリーレアシールドも、秒単位で消えてゆく壮絶な攻撃と、防御の応酬です。

周囲だけで十数人、イベント全域で数千人のエージェントが同時に行動しているため、Ingressのサーバーの遅延が発生し、表示も操作もままなりません。しかし、ポータルがエンライテンドのものとなっている時間よりも、レジスタンスの手に落ちている時間の方が長いように思えて、焦りが喉元に詰まってきました。

「このままではいけない」

と思っていた矢先、信じられないことが起こります。スキャナー(ゲーム画面)の視界いっぱいが緑一色のフィールドで覆われたのです。味方の、エンライテンドの誰かが、とんでもなく大きなフィールでイベントの行われている地域を覆ったに違いありません。味方陣営とはいえ、フィールドが作られる予定などは聞かされていませんでした。

今回のイベントでは獲得した1つのポータルあたり2ポイントが陣営に加点され、合計得点を競うことになりますが、クラスター全体を覆うフィールドがある場合、フィールドを作成した陣営のポイントはプラス40%で計算され、非常に有利になります。このことに勇気付けられ、何とか計測時間終了までポータルを五分に競り合うことができました。

メジャーメントの時間が終わって、チームが集合すると、驚きの声があがりました。

「このフィールド、日本全体を覆っている!」

あとで詳しく知ることになりますが、エンライテンドの巨大フィールドは、北海道の襟裳岬、中国の青島、そしてグァム島を基点とし、日本のほぼ全域を囲む巨大なものでした。

「数で負けていても、戦えるのかもしれない」。全員の士気が上がったところで、エンライテンドの本部から連絡がやってきます。「第1メジャーメント、速報値でエンライテンドの勝利です」。

第2メジャーメント、デッドドロップを探せ!

第1メジャーメントでは、なんとか五分に持ち込んだもののの、実際にこれほどのXMPバースターの撃ち合いはチームの誰もが初めてです。先ほどの戦いの反省をしながら、次の測定時間に間に合うように移動します。

「攻撃から防御に切り替える瞬間に畳み込まれると不利だね」
「やはり分担を決めて、配置も工夫しよう」

ゲームのルールはふだんと何の変わりもないのに、規模が異なると戦術も変わってくることを、現場の誰もが肌で感じていました。

第2メジャーメントで私たちが担当するポータルは、有栖川宮記念公園の一角でした。家族連れで遊んでいる人々が大勢いるなか、緑と青を身につけた集団が大勢集結してきました。他の人に迷惑をかけないためにも、「撃て」や「挿せ(刺せ)」という、変な誤解を受けそうな言葉は使わないようにとの注意が入ります。

有栖川宮記念公園に集まるエージェントたち。公園で遊ぶ一般の人たちの邪魔にならないように展開しつつ、ポータルを奪い合います。

健闘の成果か、たまたまレジスタンスのエージェントが周囲に少なかったせいか、第2メジャーメントは第1よりもずっと有利に進めることができました。ほとんどの時間はポータルを自陣営で掌握していたという実感がありました。

第2メジャーメントが終了して集合したとき、リーダーが声を潜めて私たちに告げました。「この付近にデッドドロップが存在する可能性がありますので、しばらく捜索します。くれぐれも周囲に気取られないように」。

「デッドドロップ」とは、スパイ用語でエージェントが互いに顔を合わせずに情報を受け渡すために、指定された場所に封筒などを隠す手法のことです。XM Anomalyにおいては、イベント中にデッドドロップとして封筒などが実際に隠され、運営から「ボーナスポータル」(ボラタイルポータル)のヒントが与えられます。

争奪対象のうち、いくつかがボーナスポータルとして指定されており、ボーナスポータルを獲得した陣営は、通常のポータルの10倍となる20点が与えられます。ボーナスポータルは見た目ではわかりませんが、デッドドロップを入手してどこがボーナスポータルかを突き止めることができれば、そこに重点的に人員を配置して、奪取できるようになるわけです。

1つの情報が書かれたデッドドロップは1つだけ。敵陣営に先んじて入手しなければならないことはもちろん、「デッドドロップを入手した」ことが知られないようにすることも重要です。こちらの動きから敵にボーナスポータルを推測されては意味がありませんし、もうないデッドドロップを探して敵が無駄足を踏んでくれれば、それも味方を有利にします。

そのため、もしもデッドドロップを見つけても「見つけた」と口に出すことはできず、探していることさえも気取られてはいけません。私たちは休憩を取っているふりをしつつ、周囲をくまなく探し始めます。

デッドドロップがどこにあるかのヒントは、運営からGoogle+上に投稿された写真として与えられます。今回は私たちのいた周辺がその場所である可能性が高かったため、捜索するように指示が来たのです。

結局、ヒントの写真に似た場所はあったものの、デッドドロップらしきものは見つけられず、私たちは次の戦いの場に移動しました。

このように、ポータルの争奪だけでなく、デッドドロップを巡る攻防があることは、XM Anomalyの戦いに奥行きを与えます。誰にでも役割があり、戦況をひっくり返すチャンスがあるのです。そのチャンスはエージェントのレベルに関係ありません。

第3メジャーメント。敵の本陣、広尾に侵攻

16:00。日も傾き始めた第3メジャーメントになっても、日本中を覆っているエンライテンドの超巨大フィールドは健在でした。第2メジャーメントもエンライテンドの勝利だったので、「これはいけるのではないか?」という希望がそれぞれの胸に広がり始めていました。

しかし私たちが次に向かったポータル群は広尾商店街付近。レジスタンスの強力な陣地です。割り当てられたポータルはひっそりと建っている小さなお寺の門前でしたが、私が攻撃手として持ち場についたときには、すでに周囲に7人のレジスタンスのエージェントが準備していました。

「攻撃開始!」

合図とともに必死でXMPバースターを撃っていきますが、スキャナーの中に見えるポータルは青いままです。これまでの戦いで、サーバーの反応が遅くタイムラグが大きいときには操作した攻撃が実行されるまで1秒か2秒余計に時間がかかることがわかっていたため、ラグからの復帰が最低限になるよう、次々にXMPバースターを叩き込んでいきます。

1回か2回、ポータルを白くすることには成功したものの、味方は1度もレゾネーターを設置できないまま計測時間は終了。悔しさに顔が紅潮するのがわかります。

「負けた!」ため息とともに声が出てしまいました。

(追伸:後日聞いた話によれば、私が守っていたのはレジスタンスがデッドドロップを確保して戦力を集中していたボーナスポータルだったのだそうです。XM Anomalyの情報戦の最前線に、知らないうちに参加していたことになります。)

しかし私には、もっと気になることがありました。第3メジャーメントの間、必死で操作しているとき、余裕を残したように会話をしながら攻撃していた近くのレジスタンスエージェントが、こう口にするのを耳にしていたからです。

「あんなフィールドを作る方も作るほうだけど、壊しに行く人もすごいよね」
「襟裳岬、もう少しで辿り着くんだって?」

第4メジャーメント、戦いの終わり

日本を覆ったエンライテンドの超巨大フィールドは、襟裳岬から中国の青島にかけて、津軽海峡を針の穴を通すようにしてリンクし、それぞれがグアム島にリンクしていました。どれも到達するのは困難な場所ですが、とりわけこの日の襟裳岬は、寒波の影響で吹雪となっていて、最悪の天気でした。

もし、レジスタンスのエージェントが第4メジャーメントまでにこのポータルを攻撃してフィールドを破壊できれば、勝敗の行方はわかりません。しかし一兵卒である私としては、とにかく目の前の持ち場を守ること、これだけが重要です。

最後のメジャーメントで私たちが担当したのは、渋谷橋にほど近い3つのポータルでした。大きなビルの近くでGPSが安定しないなか、なるべく好都合な場所に立って攻撃を開始します。


850発あったLevel8 XMPバースターは、この時点ですでに100発を切っています。この最後の1発まで使うつもりで、ひたすら撃ち続けます。

最後のメジャーメントでは、すべてのXMPバースターを使い尽くすつもりで連射!


最初は有利にすすめていた攻防も、後半になるにしたがって次第に押されるようになってきます。「ああ、やられちゃう......」近くで味方が声をあげます。

「大丈夫、やらせない」

画面から目を離さずにこう言うと、最後のXMPをすべて固め打ちしました。視界の端でポータルが一瞬白くなりましたが、かまわずにXMPを撃ち続けます。

残り10、残り5、残り3、2、1...。そして、最後の1発を放つと同時に「計測終了」の声が聞こえてきました。戦いは終わったのです。

最後の瞬間、ポータルは、緑色に輝いていました。

その数分後、スキャナーの視界が暗転します。襟裳岬のポータルが陥落し、日本を覆っていた緑のフィールドが消失したのでした。

アフターパーティと、戦いの行方

メジャーメントが終わると、私たちはすばやくタクシーに分乗して、アフターパーティーの会場となっているベルサール渋谷ガーデンへと移動しました。ここで今日の勝敗が発表されるとともに、エージェント有志が作った、さまざまなグッズの頒布が行われるからです。

会場ではライゾマティクスの真鍋大度氏と黒瀧節也氏のIngressをテーマとしたVJパフォーマンスが行われ、同人誌やピンバッジなどといったグッズに長い列ができていました。私も同人誌とクリアフォルダーなどを急いで購入し、本会場へと急ぎます。

アフターパーティ会場でVJパフォーマンスをする真鍋大度氏(奥)と黒瀧節也氏(手前)。

プレゼントの発表、cheeroのIngressをテーマとしたバッテリー発売の発表などを経て、ジョン・ハンケ氏から結果発表が行われました。

「東京、エンライテンド938ポイント、レジスタンスが804ポイントで、エンライテンドの勝利です」

会場のエンライテンド・エージェントが大喝采で勝利を喜びます。この日はサテライトサイト(東京はメイン会場のプライマリーサイト。サテライトサイトはサブ会場で、各会場の勝敗による得点が合算されて最終的な勝敗が決まる)として、マニラ、ソウル、オークランドでもイベントが開催されていましたが、マニラとオークランドがエンライテンド勝利、ソウルが大差でレジスタンス勝利となりました。

発表が行われエンライテンドのシンボルが表示されると、会場では大歓声と拍手が。

「この戦いは、日本でも、そして世界をみてもこれまでにない、最大の戦いになりました。しかし最後の戦いではないでしょう。みんな『ありがとう』」

ハンケ氏は最後に日本語で「ありがとう」と述べて、発表を締めくくりました。

もう1つの戦い

Darsanaイベント終了後、エンライテンド、レジスタンスそれぞれの陣営で体験記が複数アップされ、背後で行われていた「影の戦い」も見えてきました。

広域のフィールドを作らせまいとして潮岬から沖縄に妨害リンクをはり、テントを設営して防衛していたレジスタンスのエージェント。より広域のフィールドが狙いであることを隠すために、台湾の山の上から八丈島にリンクを張ったエンライテンドのエージェント。レジスタンスが作った関門海峡の妨害リンクを壊すために、COMMでの呼びかけに応じて急行したエンライテンドのエージェント。

それ以外にも、都内にフィールドを作る計画、それをさせまいと妨害する計画など、公開された情報はきっとその一部にすぎないでしょうが、たくさんの影の戦いが、背後では行われていたのでした。

Ingressというゲームのためにそこまでするのかという驚嘆ととともに、地方にいてイベントに参加できないという人でも、COMMを見ていれば予想外の援助要請がやってきて活躍するチャンスがあるということにも気付かされました。

これからイベントに参加するエージェントの皆さんへ

Ingressのイベントは、これからも日本の各地で行われることになるでしょう。

今回のイベントを通して、私はこれまでもうすべてを知っているつもりでいたIngressに、思っていた以上の深みがあることを学びました。

イベントならではの戦い方、行動の仕方、駆け引き、チーム戦。同じ目的のために集まったエンライテンドのエージェントたちとの交流。全力で戦ったあとで「お疲れ様でした!」と声をかけ、レジスタンスのエージェントたちと交わす笑顔。

Ingressがより楽しくなり、もっともっとこの世界に深く踏み込んでみたいと、心の中に火が灯る体験でした。

地方にいてイベントに参加できなかった人、今回は参加を見送ったという人も、ぜひ情報を集めて、近隣で開催されるIngressFS(ファーストサタデー)などのイベントに参加したり、各陣営が運営しているGoogle+コミュニティに参加したりして、次回のチャンスを狙ってください。それは意外に早くやってくるかもしれません。

#Darsana XM Anomaly: Primary Site, Tokyo, JPというイベントは、何かの目標、到達点であるのかと思っていました。しかし、イベントから数日が経って、新しいフィールドを作ったり、まだ知らないポータルをハックたりしに行きたくてうずうずしている自分に気付きます。

世界初のIngress解説書「はじめよう! Ingress」が登場してからたった半年の間に、Ingressの世界がどんどんと進化していることも感じました。私も共著者のコグレさんも、Ingressの進化にふさわしい書籍のアップデートを計画しているところです。

イベントは新しい始まり、きっかけにすぎなかったのです。その先には何が待っているのでしょうか?

It's time to move.

すべての人が笑顔で、終了後の集合写真。


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