店舗との連携

店舗とInstagramを関連付けて相互に誘導する

高まったユーザーの関心をキャプションで後押し

ウェブでなくオフラインでコンバージョンする店舗では、フォロワーをどのように店舗に誘導するかを考えましょう。自社(自店舗)ブランドに関心を持っているフォロワーを店舗に誘導するには、シンプルに「行きたくなる写真」を載せることが有効です。

Instagramでは、ほかのSNSよりも写真をじっくりと見てもらえます。小売店であれば目玉商品の写真、飲食店であればとっておきのメニューの写真など、ビジュアルの力にキャプションでのひと押しを加えてフォロワーにアピールしましょう。

このような形をうまく活用しているアカウントに、アパレルブランド「American ApparelJapan」(@ameapajp)があります。同社のアカウントでは、通常は商品の写真やイメージ写真を投稿し、セールのときにはクーポンの画像などを投稿することがあります。

バレンタインデーが近づいたときにはギフトセットの写真が投稿されました。クーポンの画像もデザインがよく、世界観が共通しているため、Instagramで見ていても嫌な印象はありません。

HINTイベントの投稿盛り上げ施策も参考になる

店舗などリアルな場におけるInstagramの紹介や盛り上げには、イベントに関連した施策も参考になります。店舗にあるちょっとした小物にハッシュタグを付ける(目立つ場所や手にする物でハッシュタグを露出する参照)、顧客の写真を印刷して展示する(写真を展示する場を設けて投稿のモチベーションを高める)などは、比較的簡単に取り組めます。もっと大掛かりなものでは、写真を印刷したグッズを作って配る(写真入りのグッズを作り記念品として配布する参照)、デジタルサイネージを導入する(イベント会場で写真を表示してさらなる投稿を促進する参照)といったものもあります。若年層をターゲットにした店舗や写真好き、カメラ好きの顧客がいる店舗では、「Instagramを始めました」と言えば興味を持ってもらえるはずです。

イベント会場で写真を表示してさらなる投稿を促進する

Instagramで獲得したフォロワーを店舗に誘導するだけでなく、店舗の既存顧客にInstagramをおすすめし、フォロワーになってもらうことも考えましょう。

フォロワーになってくれた顧客とInstagramでコミュニケーションできることにより、店舗への訪問を増やしてもらえるかもしれません。

加えて、店舗で交流のある人たちがフォロワーとなってくれることで、投稿の「いいね!」やコメントが盛り上がり、ほかのユーザーも参加しやすくなる、一種の呼び水となってくれることも期待できます。ただ、内輪受けになってしまわないよう注意する必要はあります。

もう少し踏み込んだ使い方としては、来店してくれた顧客を撮影した写真を投稿する例もあります。ネイルサロンやヘアサロンなどのアカウントでは「今日は○○さまがいらっしゃいました」という紹介とともに写真を投稿し、顧客がInstagramアカウントを持っていればタグ付けする、という例があります。

このようなコミュニケーションは、顧客としては「お店に認められている」「大切にされている」といった印象を持ち、好感度が高まるものです。ただし、唐突に切り出すのではなく、その店舗のロイヤルカスタマー(ロイヤリティの高い顧客)のうち、Instagramを利用していたり、好印象を持っていたりする人から始めるのがいいでしょう。

店舗の情報と連携した投稿の例

American Apparel Japan(@ameapajp)の投稿より
2016年のバレンタインギフトを案内する投稿。「バレンタインギフトはアメアパで♥」というメッセージが背中を押す。