最も小型で優れた性能、しかもリーズナブルに入手できる
「GoPro HERO Session」
GoProの歴代シリーズ中"最小"のうたい文句で2015年7月に登場したのが、キューブ型形状が目を引く「GoPro HERO Session」です(「HERO4 Session」から2016年4月に改称)。
コンパクトなボディサイズにもかかわらず、フルHDを超える解像度で撮影できる十分な性能をもち、価格改定を経てコストパフォーマンスに優れた1台となりました。本体だけで水深10メートルまでの防水性能をもつため、従来の全体を覆うタイプのハウジングを使うことなく、そのまま水辺で使用できます。
また、基本的な撮影操作に使うのはボタン1つのみで、操作性も見た目同様に極めてシンプルです。
GoPro HERO Session
2万9,800円(税抜)
従来のデザインから離れたキューブ型となり、小型化を果たしたモデル
サイズは小さくても、フルHD、秒間60コマ(60fps)での撮影も可能など、性能はパワフル
●シンプルなデザイン一切の無駄を省いた、大きなレンズ面をもつフロントデザイン
●簡単な操作撮影に使うボタンは上面にある1つのみ。押すと電源が入り、自動で撮影開始。もう一度押すと停止して電源が切れる
●端子類へのアクセスが容易USBポートとmicroSDカードスロットは開閉式カバーで隠されるようになっている
Point!Sessionはこんなにコンパクト!
4Kにも対応するプロ級画質の最上位モデル
「GoPro HERO4 Black」
圧倒的な性能を誇るGoProの最上位機種が「GoProHERO4 Black」です。フルHDの4倍の画素数となる4K 30fpsの撮影に加え、フルHD解像度では120fps、720pモードでは240fpsのハイフレームレート撮影が可能で、高画質なスローモーション映像を記録できます。
画質に関わる設定が細部まで行えるほか、音声についてもより高い音質で録音でき、外部マイクもサポート。まさしくプロフェッショナルのための機能と性能を詰め込んだフラッグシップモデルです。
GoPro HERO4 Black
6万4,000円(税抜)
小さなボディに、現時点で考えられる最高の機能と性能を凝縮したフラッグシップモデル
専用アクセサリーを取り付ける拡張端子を用意。タッチディスプレイや拡張バッテリーなどに対応している
Point!超高解像度4K映像とは?
タッチディスプレイ搭載で使い勝手と性能をバランス
「GoPro HERO4 Silver」
「GoPro HERO4 Silver」は、Blackのような抜群に高い性能は必要ではないけれど、映像をフルHD 60fpsなどの常用に向いた画質で、手軽に残したい人に向いたモデル。タッチディスプレイを背面に備えるのが大きな特徴です。
フレームレートは15fpsと低いながらも4K撮影をサポートするほか、720p 120fpsの撮影もOKです。
画質設定や音声品質もBlackに準じたスペックで、仕事に趣味に、高度に使いこなしたい人に最適です。
GoPro HERO4 Silver
4万9,991円(税抜)
Blackに近い機能と性能をもちつつ、背面液晶ディスプレイで使い勝手がよくなっている
タッチ対応の液晶ディスプレイで、カメラが捉えている映像をすばやくプレビュー。Blackと同様に拡張端子を搭載し、拡張バッテリーなども取り付けられる
Point!Blackとの性能差は少ない!
GoPro HERO4 Black/Silverの使いどころはココ!
将来を見据えた映像記録のアーカイブ化に
高い性能を誇るGoPro HERO4 BlackとSilverの2モデルは、4Kや2.7Kといった高解像度、高画質を活かして、"今"の映像を考えられうる最高の画質で未来に残すのにも活躍します。
昔の4:3のテレビ映像が古くさく感じてしまうのと同じように、フルHD解像度の映像も、近い将来は色あせて見えるようになってしまうことでしょう。より高解像度の映像で残せば、その"賞味期限"を最大限に延長できます。
子供の小さい頃の姿を4Kで撮影しておくと、成長して大きくなった数年後でもリアリティを感じられる映像で振り返れるはずです。
フルHDの4倍の情報量をもつ4Kなら、将来に渡って当時の記録を美しいまま残しておくことができる
ポストプロダクション(動画編集)を前提とした映像作品づくりに
細かな画質設定が可能な「Protuneモード」(34ページ参照)を用意しているGoPro HERO4BlackとSilver。Protuneモードでは、通常はGoProがシチュエーションに合わせて見やすくなるよう最適な画質に自動調整している機能をオフにして、あえて一切調整のない、"生"の映像を記録するようにできます。
こうすることで、撮影後、動画編集する際に撮影者や編集者の意図する色味を出しやすくなったり、より鮮やかで美しい映像に仕上げたりすることが可能になります。
映像を1つの"作品"として完成させることを考えるのであれば、BlackかSilverを使用するのがベストな選択となるでしょう。
GoProユーザー向けの動画編集ソフト「GoPro Studio」などを活用して、Protuneモードで撮影した映像の画質をきめ細かく調整可能
GoPro HERO4シリーズ機能・性能比較表Sessionと他の代表的モデルとの違いは?
新しいモデルであるGoProHERO Sessionですが、それまでにリリースされたハイエンドユーザー向けのGoPro HERO4 BlackやSilverと比べた時の違いも気になるところです。価格や単純な機能・性能の違いではなく、撮影の際に重要となる使い勝手の面でどんな特徴があるのか、見てみましょう。
Sessionならこんなことができる!1
レンズが中央にあるSessionはきれいに撮りやすい
正面から見た時に右にオフセットしているレンズが従来のGoProシリーズの特徴でした。しかしSessionでは正面にレンズしかないため、その位置も完全にセンターに合わせられています。
これにより、マウントで固定した際に被写体を正確に正面から捉えやすくなります。真っ直ぐ、水平に撮影するのは写真や動画をきれいに見せるための基礎的なテクニック。Sessionは他のモデルより上手に撮影しやすいGoPro、と言うことができるでしょう。
HERO4 Black/Silverは、マウントを中央に設置してもやや左から撮影する形になる
Sessionは中心にレンズがあるため、マウント設置位置の中央からの視点で撮影できる
Sessionならこんなことができる!2
フレキシブルに撮影できるボールジョイントバックルが付属
Sessionには標準でボールジョイントバックルと呼ばれるパーツが付属しています。このパーツは、少し力を入れることで無段階に傾けたり、回転させたりできるもので、これまでいくつかのマウントやアクセサリーを組み合わせないと不可能だった微妙な角度調整が容易になり、しかもたった1つのパーツで行える構造になっているのが特徴です。
「あとちょっと角度を変えられれば被写体が全部収まるのに......」というような時にも無理なく対処でき、狙った通りに撮れるはずです。
Sessionに付属しているボールジョイントバックル
傾きや回転方向の角度をある程度自由に変えられる
Black/Silverならこんなことができる!1
Sessionにはない液晶ディスプレイが使える
Sessionにはできないけれど、BlackやSilverならできることもあります。その1つが液晶ディスプレイの活用です。
Silverは内蔵の液晶ディスプレイで、Blackは別売のLCDタッチ バックパックと呼ばれる専用アクセサリーの液晶ディスプレイを後付けすることで、カメラが捉えている映像のプレビューと、撮影済みデータの再生が可能となります。
Sessionは液晶ディスプレイを備えず、後付けもできないため、映像をプレビューしたり、撮影済みのデータを確認したりするには、本書で後述するスマートフォンアプリを使います。
GoPro HERO4 Silverは標準でタッチディスプレイを搭載。BlackはLCDタッチバックパックを後付けして同等の機能を実現できる。ただし、Blackでは液晶ディスプレイ分の厚みが加わる点に注意したい
Black/Silverならこんなことができる!2
予備バッテリーを準備して連続的に長時間撮影ができる
BlackおよびSilverは、取り外しが可能な内蔵バッテリーで動作します。予備バッテリーを追加で購入しておくことで、電池切れになっても交換するだけですぐに撮影を続行できるのがメリットです。
また、バッテリーを単独で充電できる専用アクセサリーも用意されており、撮影しながら他のバッテリーを充電しておくことも可能です。Sessionは内蔵バッテリーを取り外すことはできず、電池切れした時はUSBケーブルを本体に接続して充電し直す必要があります。
手軽に充電できる点はメリットですが、すぐに撮影を続行できないのはデメリットにもなります。
GoPro HERO4 Black/Silverは交換可能な内蔵バッテリーを採用。電池切れしても予備があればすぐに撮影を続行できる
※記載している価格やスペックは、価格は2016年2月時点でのタジマモーターコーポレーションのサイトに掲載されていた情報を参考にしています。HERO Sessionの改称にあたり一部内容を修正しています。