機械をリアルに「動かす」体験ができる!
ソニー・グローバルエデュケーションが2017年2月18日に発売した「KOOV」(クーブ)は、ブロックとLEDやモーターなどを組み合わせてロボットを作り、アプリでプログラムを組んで動かせる学習キットです。アプリはWindows、Mac、またはiPadに対応しています。
▼公式サイト
KOOV
用意された「コース」に沿ってステップアップしながら学べるほか、自由に作品を作ることも可能です。類似の製品の中で、比較的シンプルなパーツ構成が特徴となります。
対象年齢は8歳以上。子どものプログラミング学習用の教材としては、画面の中で動かすだけでなく、実際に組み立てたり動かしたりできることで、より豊かな経験ができそうだと期待できます。
今回は製品の貸し出しを受け、実際に編集部で使ってみました。
最初にメンバー登録を行い、キャラクターを作る
KOOVを利用するには、最初にメンバー登録(Sony Global Educationアカウントの登録)を行い、アプリをインストールします。
▼メンバー登録
メンバー登録 | KOOV
メンバー登録ページ。パソコンのブラウザーのほかiPadからの登録も可能です。
アプリを起動したら、まずプレイヤーを登録します(以降はiPadアプリを例に解説します)。ニックネームと年齢、外見を設定し、解説画面で登場する「あいぼう」を選びます。
作成したプレイヤーのキャラクターと「あいぼう」。
まずは[はじめてのロボットプログラミング]コースを学ぶ
最初は[がくしゅうコース]の[はじめてのロボットプログラミング]コースを始めるように勧められるので、メニューを選択しましょう。コースは画面の説明を読み、指示に従ってブロックの組み立てやプログラミングをしながら、ロボットプログラミングを学んでいくことができます。
[はじめてのロボットプログラミング]コースを始めたところ。[さいしょのステージ]をタップします。
[さいしょのステージ]は、プログラミングの基本の解説を学び、まだ実際に操作はしません。[すすむ]をタップして画面を送りながら読んでいきましょう。解説の漢字にはよみがながないため、8、9歳ぐらいの小さい子は読めないことがあるかもしれません。一緒に読んでサポートしてあげるといいでしょう。
最後に復習のクイズがあり、正解すればクリアとなります。
2つ目のステージは[はじめての電子パーツせいぎょ]で、いよいよKOOVのブロックの出番です。このステージには4つの「ミッション」があり、徐々に使うパーツが増え、複雑なプログラムを組んでいきます。
解説を読みながら、利用するパーツを取り出します(バッテリーボックスにはあらかじめ単三電池3本をセットしておきます)。
組み立て方法はこのように細かく画面で図示されるので、経験のない子どもでも戸惑わずにできるでしょう。
ブロックの組み立てができたら、アプリでプログラミングを行います。子ども向けのプログラミング学習教材で一般的なブロックタイプになっており、ドラッグによる操作でプログラミングします。
LEDを光らせ、光った状態で止めるプログラムを作ったところ。プログラムは組みながら[テストモード]で実際にブロックを動かせるほか、ブロックに転送してアプリなしで動かすようにもできます。ブロックとアプリとの接続にはBluetoothまたはUSBを利用しています。
[はじめての電子パーツせいぎょ]の最後に作成するプログラム。複数のLEDのオン、オフと、繰り返しの制御を学びます。
[はじめての電子パーツせいぎょ]の最後の状態のブロック。2つのLEDがプログラムに あわせて交互に光ることを確認できます(緑と赤のブロックでLEDを固定しているのは、コースの指示にはありません)。
振り返り機能も充実。じっくり学んでステップアップできる
KOOVのコースは、ひとつひとつの操作のステップがかなり細かく設定されていて、やることを着実に確認しながら進めることができます。また、学んだことが「バッヂ」としてコレクションされたり、作品にコメントを付けて保存したりできる機能もあります。これは、学習内容の振り返ったり、家族で共有して楽しんだりするのに役立つでしょう。
「繰り返し」のプログラムは、一般的な(パソコンの画面内で完結するタイプの)プログラミング教材なら、数分~10分程度で学び終える内容です。しかしKOOVの場合、ブロックを組み立て、プログラミングし、実際に動かして確認し...と、速く進めても30分程度はかかります。それだけじっくりと時間をかけて、全身の感覚で「ものを動かす」ことを学べるのが、KOOVの特徴だと言えるでしょう。
これまでに学んだことや作ったものをアプリの[アクティビディ]画面で振り返ることができます。