こんにちは、できる編集部の進藤寛と申します。「"できる"大食漢の神保町ペロリ旅」の第74回をお送りします。

2017年12月11日。初日のファーストロットをいただく!

神保町の誇る名店「ラーメン二郎 神田神保町店」(通称:神保町二郎)が、2017年11月25日に一時休業となりました。理由は店舗移転のためとのこと。

ラーメン二郎 神田神保町店 旧店舗跡地(2017年12月8日撮影)

10月の中ごろに旧店舗の物件情報が不動産店のサイトに掲載されたことから移転が噂になり、移転先がインプレスの入居する神保町三井ビルディングのすぐ近くである神保町1丁目らしいと判明したり、旧店舗と同じ場所に立川マシマシ5号店が入居することがわかったりと、神保町二郎を巡る情勢に目が離せない日々が続きました。

移転先がわかってからは、通勤時に新店舗の工事の進ちょくを確認するのが日課となりました。少しずつ完成に近づいていく店舗を眺めるにつけ、私の気分も高まっていきます。

しかし、再オープン日がどうやら12月11日らしいと分かった後も、新店舗に看板などはなかなか設置されませんでした。果たして本当に二郎なのか? オープンに間に合うのか? と、ここ最近は毎日やきもきしておりました。

新店舗予定地(2017年12月8日撮影)。店名のわかる看板などがなく、「本当に二郎なのか...?」と開店当日まで確証が得られずにいました。

状況に変化が起きたのが12月11日の朝8時39分ごろ。ついに沈黙を破って神保町二郎のメールマガジンが届き、「本日より営業再開致します。」との告知がありました!

この日、きっと新店舗がオープンすると信じて早朝から付近で待機していた私は、さっそく現場に急行します。9時過ぎに到着したときには、先行者4名で私は5番目。幸運にも新オープンの「ファーストロット」にありつけることになりました!

HINT「ファーストロット」って何?

ラーメン二郎では麺茹での際、1度に複数杯分の麺をまとめて茹でています。これを「ロット」と呼び、1度に5杯分茹でる店舗であれば「1ロット5杯」、6杯分茹でる店舗であれば「1ロット6杯」などと表現します。神保町二郎は1ロット6杯です。

中でも「ファーストロット」とは、開店後の1つ目のロットのことを言います。ロットによって味が大きく変わることはありませんが、ファーストロットはお風呂でいうところの「一番風呂」のようなもので、気分的にかなり嬉しいものです。

心を無にして開店まで待機

営業時間がこれまで通りであれば、11時にはオープンするはずです。心を無にして待つことしばし、なかなか開店時間にならないので、周囲の様子を観察します。

軒先には黒ウーロン茶の自販機が。二郎のお供におなじみの飲料です

看板がないと思いきや、入り口のドアに店名のステッカーが。直前まで厚いテープで隠されており、店員さんが剥がして、ようやく店名が見えるようになりました。

10時30分ごろの時点で、待ち行列は21名ほどになりました。並び方のルールはこれから変わっていくかもしれませんが、初日の時点では、途中で折り返しながら、お店の前の道路の両端に並ぶ形になっています。道路が狭いため、店員さんの指示をよく聞いてマナーを守って並ぶことが、これまで以上に大切になりそうです。

神保町二郎の並び方

オープン初日の並び方の図。今後並び方は変更になる可能性があります。店員さんの指示に従って並びましょう

私も、借りてきた猫のように静かにじっと並んでいました。すると、店員さんが回ってきて、先頭の方から順番に麺量を聞き始めます。

こちらのお店では、まず食券を買う前に列に並んで、回ってきた店員さんに麺量を伝えた後、該当する麺量の食券を購入するシステムになっています。二郎名物のトッピングは、オーダー後の提供直前に伝える形になります。

神保町二郎の注文手順

  1. 食券などを何も買わずに列に並ぶ
  2. 回ってきた店員さんに麺の量(小か大か)を伝える
  3. 順番が回ってきたら食券機で該当する麺量の食券を購入する
  4. 案内に従って座席に着席し、食券をカウンター上側の見やすい位置に置く
  5. ラーメンの提供直前にトッピングを伝える

この日は不覚にも喉の調子がすぐれず、大量の麺の吸引に不安があったため、麺量は泣く泣く「小」を選びました。あまりこの連載ではお見せすることのない文字ですが、神保町二郎における「小」は普通サイズのことで、一般的なラーメン店では「特盛」ぐらいの量があります。呼び名は「小」でも、油断していては完食できません。

店員さんに麺量を伝えてしばらくすると、いよいよ11時、開店の時刻となりました。先頭の方から店内の食券機で食券を購入し、順次着席していきます。

気分的にはかつてのiPhoneの発売日のような感じで、ハイタッチでもしたいくらいの高揚感でしたが、二郎ではそんな軟派なことはしないようです。店内はL字型のカウンター席で、L字の角のところに食券機、冷水器などが設置されています。

食券機を見やると、「小豚」「小豚ダブル」「大豚」「大豚ダブル」の4つは売り切れ表示になっていました。二郎では豚(豚肉)の量を増して注文できますが、どうやら開店後しばらくは慣らし期間のようで、豚を増やすオーダーはできないようです。ということで、食券は「ラーメン」700円を選択。ここに「生玉子」50円を追加します。

食券機にお金を入れたら「小豚」「小豚ダブル」「大豚」「大豚ダブル」の4つは売り切れ表示になりました。麺量「小」の場合は「ラーメン」を選択します

食券を購入したら、カウンター上側の見やすい位置に置いておきます。ほどなくしてトッピングの生玉子から提供されました。

生玉子 50円。よく溶いてから胡椒と粗挽唐辛子を混ぜて、マイルドかつピリ辛な味付けにしておきます。このあと、麺を混ぜていただきます

そしてラーメンの準備ができあがり、トッピングを聞かれます。トッピングでは以下のように具材の量を増やすかどうかを指定でき、例えばヤサイとニンニクを増したい場合は「ヤサイニンニク」、中でも野菜を特に増したいときは「ヤサイマシマシニンニク」のように、店員さんに「コール」します。

神保町二郎のコール

コール内容
ヤサイモヤシとキャベツ
ニンニク刻んだニンニク
アブラ豚の背脂
カラメ醤油

トッピングは人によって好みが分かれるところで、何を増すのが正解、ということはありませんが、私はだいたい「ヤサイニンニクカラメ」でコールしています。

アブラは増すと完食が難しくなるような気がし、アブラ以外は増した方が完食しやすくなると思うからです。今回も自分の定番どおり「ヤサイニンニクカラメ」でオーダーしたら、いよいよ移転後再オープン、ファーストロットの着丼です!

小ラーメン ヤサイニンニクカラメ 700円

※写真はお店の方の許可をいただいて撮影しています