印刷した表を確認したら文字が切れていてやり直し...。一度は経験があると思います。列の幅や行の高さをいちいち調整するのは大変ですよね。特に行の高さの調整には苦労するのではないでしょうか。例えば、以下のような状況です。
自動調整したセルの高さがギリギリだと、このように残念な印刷結果になってしまうことが...。
モニターで表示しているときは問題ないのに、文字列に罫線がくっついたり、最後の1行が印刷されなかったり。何度か繰り返すと、本当にがっかりします。
結論としては、行の高さを調整するしかないのですが、1行ずつ調整していては手間も時間もかかります。【エクセル時短】第53回では、行の高さをまとめて調整するワザを紹介します。
CHAR関数で改行を一気に入力する
行の高さが足りないと、セルの最後の1行が切れてしまいます。行番号の境をダブルクリックして行の高さを自動調整したとき、この現象がよく起こります。
うまく自動調整されないようなら、文字列の前後に空行(改行)を入れるのはどうでしょう? 多少強引なワザですが、1行ずつ調整するよりも素早く、文字切れにイライラすることもなくなるはずです。
改行を挿入するには、指定した文字コードに対応する文字を入力できるCHAR(キャラクター)関数を使います。
CHAR
(数値)
「CHAR(10)」で「改行文字を入力する」の意味となり、「&」演算子でセルの内容と連結して、「=CHAR(10)&F14&CHAR(10)」のように入力すれば、セルの内容(ここではF14セル)の前後に改行を追加できます。
1改行を追加したセルの内容を文字列で貼り付ける
セルの内容の前後に改行を挿入するには、CHAR関数を使います。改行を意味するCHAR(10)を「&」で連結して、作業用のセルに「=CHAR(10)&F14&CHAR(10)」と入力します。
同様に、ほかのセルの内容も前後に改行を挿入しておきます。
2セルの内容の前後に改行を追加する
CHAR関数を連結したセルの内容を文字列として貼り付け直します。コピー後に貼り付け先のセルを右クリックして[値]をクリックします。
3行の高さを自動調整する
行をまとめて選択して、行番号の境界線をダブルクリックすれば、行の高さを自動調整できます。
HINT挿入した改行を削除するには
いかがでしたか? 上下に改行を加えることで、自動調整した行の高さに余裕ができました。1行ずつ高さを調整するのが面倒なときは、この方法で高さをまとめて整えましょう。
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【エクセル時短】は「少しでも早く仕事を終わらせたい!」というビジネスパーソンのみなさんに、Excelの作業効率をアップするワザをお届けする連載です。毎週木曜日更新。
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