海外に住んでいても執筆はできる

「ブログ」や「Facebook」、最近では「メルカリ」や「Instagram」など、Webサービス系のテーマの「できる」シリーズを執筆してきた田口と申します。実は3年ほど前に東京からタイ北部のチェンマイという街に移住しています。理由はいくつかあるのですがここでは割愛します。

移住するにあたって一番心配だったのはやはり仕事環境ですね。フリーライターという職業柄、PCとネットさえあればたいていのことはできるわけなのですが、それでもやはり不安はありました。

住んでいるのは古いコンドミニアムですが、残念ながら光回線はまだ来ておらずADSL相当の回線を契約しました。少し不安でしたが実測値で下り8Mbp程度は出るので、通常のネットブラウズはもちろん、Skype通話や動画チャットもまったく問題ありません。それどころかNetflixなどの動画配信サービスも、まあまあの画質で見ることができ、ひとまず安心しました。

実際に海外でも仕事が「できる」と思ったのは、2017年3月に発売された「できるポケットこれからはじめるインスタグラム Instagram 基本&活用ワザ」を書いたときですね。この本はいしたにまさきさんとの共著なのですが、打ち合わせを含め執筆から校正まですべてチェンマイで完結できました。

唯一困ったのは、締め切り直前に雨による停電でネットが止まっちゃったとき。さすがに焦りましたが、チェンマイにはネット・電源完備のカフェやコワーキングスペースがたくさんあり、そこに避難することで事なきを得ました。

新しい環境、新しい目標

ただし、取材が必要な原稿に関しては日本にいないとやはり厳しいですね。以前はよく受けていたインタビューや事例紹介の仕事はほとんど受けられなくなりました。そのぶん仕事量が減ったので、今はタイ語と英語を勉強中です。

年齢的に記憶力も衰えておりなかなか苦戦してはいますが、こちらは語学教室の費用も安いですし、なにより街に出ればタイ語も英語もネイティブスピーカーがたくさんいるので、やる気さえあれば実地練習はいくらでも可能です。

将来的には海外でも取材仕事ができることを目標に、毎日楽しく学習中であります。

さて、最後にチェンマイのPRを少しさせてください。

チェンマイはバンコクに次ぐタイ第二の都市と紹介されることもありますが、過去に王朝があったという文化的な経緯を鑑みた言い方であり、実際は人口20万人程度と、高層ビルが立ち並び慢性的な交通渋滞に悩まされるバンコクとは比較にならないほど小さな街です。

そのぶん物価は安く、家賃が高騰するバンコクと比べると驚くほど安く部屋を借りることができます。

街の規模は小さいとはいえ、複数の大型モールや巨大なホームセンターもあり、またタイはAmazonこそ来ていませんがネット通販も盛んで、生活物資に困ることはありません。

気候も穏やかで、特に10月~2月のハイシーズンは平均気温も22℃くらいと低く、バンコクの人たちが避暑に訪れるくらいです。

現在タイは30日以内ならビザ無しでの滞在も可能です。観光はもちろん集中して仕事をしにチェンマイに来てみるのはいかがでしょうか?

チェンマイは本当にカフェが多い。無料Wi-Fiと電源は当たり前で、何時間座っていても怒られることはない。


田口和裕(たぐちかずひろ)
フリーライター。Webサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、Webサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。

主な「できるシリーズ」の著書

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