「Optimus Pad」とは?

携帯電話に代わるデジタルツールのひとつとして、スマートフォンが注目を集めています。スマートフォンはオープンなプラットフォームの採用により、ユーザーが自由にカスタマイズできるうえ、インターネットで提供される各種サービスと連携しやすいなどのメリットを備えました。このスマートフォンの魅力に、もうひと回り大きなディスプレイサイズで実現したのが「タブレット端末」です。LGエレクトロニクスが開発した「Optimus Pad L-06C」は、広視野角のIPS液晶による8.9インチディスプレイに、最新のAndroid 3.0を搭載したタブレット端末です。大画面でインターネットのサービスを快適に利用できるだけでなく、背面に備えられたカメラで3D写真や3D動画を撮影し、3D対応テレビで楽しめるなど、エンターテインメント機能も充実しています。

携帯電話やスマートフォンとの違いは?

0.携帯電話との違い

通常の携帯電話と違い、オープンなプラットフォームを採用しているため、ユーザーがアプリケーションを追加することにより、自由にカスタマイズができます。インターネットで提供される各種サービスと連携しやすく、世界で展開される新しいサービスもいち早く利用できます。その半面、各携帯電話事業者が提供するサービスの利用は、一部が制限されています。

0.スマートフォンとの違い

タブレット端末はスマートフォンと同じように、Androidプラットフォームを採用し、カスタマイズがしやすく、インターネットの各サービスとの連携も充実しています。ただし、インターネットの快適性を重視しているため、画面サイズが8.9インチ程度と大きく、ボディサイズがひと回り大きくなっています。一部のタブレット端末は通話もサポートしていますが、本書で解説しているOptimus Padは通常の音声通話機能が省かれており、データ通信のみが利用できます。

Optimus Padでできること

0.メールやインターネットなどの必要な機能が揃っている

Optimus PadではAndroid採用端末で標準的に使われている「Gmail」をはじめ、i モードのメールアドレスが使える「spモードメール」、プロバイダーのメール、ブラウザなど、インターネットに必要なアプリケーションが揃っています。3D対応カメラやWi-Fiなど、便利に活用するためのハードウェアも充実しています。

0.自分の好きなアプリケーションを追加で

Optimus Padは出荷時にアプリケーションがプリインストールされていますが、自分で使いたい機能やサービスがあるときは、自由にアプリケーションを追加することができます。アプリケーションはAndroidの「マーケット」、NTTドコモの「ドコモマーケット」、LGエレクトロニクスの「LG World」からダウンロードできます。アプリケーションには有料のものと無料のものがあります。

0.持ち運びも簡単で、どこも使える

Optimus Padは片手で持てるコンパクトサイズにまとめられています。重量も約620gと軽いため、モバイルノートパソコンよりも手軽に持ち歩くことができます。NTTドコモのFOMAネットワークとWi-Fiに対応しているため、外出先でもすぐにインターネットに接続でき、地図やナビなどの機能も快適に利用できます。国際ローミングにも対応しているので、海外旅行や出張にも使うことができます。

Optimus Padでできないこと

Optimus Padは携帯電話やスマートフォンをベースにしたタブレット端末ですが、利用できない機能やサービスがあります。たとえば、iモードをはじめとした携帯電話向けサイトは利用できません。モバイル向け地上デジタル放送の「ワンセグ」も視聴できませんし、電子マネーなどが利用できる「おサイフケータイ」にも対応していません。赤外線通信ポートも装備していないため、赤外線通信による連絡先の転送なども利用できません。しかし、Optimus Padは通話機能がないため、これらの機能やサービスはいっしょに利用する通常の携帯電話などで使うようにすれば、いいでしょう。

Optimus Padではiモードのサービスやワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信の機能を利用できない

[ヒント]「Android(アンドロイド)」ってなに?

Optimus Padに採用されている「Android(アンドロイド)」は、業界団体の「OHA(Open Handset Alliance)」によって、開発や普及が進められているスマートフォンやタブレット端末のためのプラットフォームです。OHAにはインターネット検索サービスのGoogleをはじめ、NTTドコモやLGエレクトロニクスなど、世界中の通信事業者と携帯電話メーカー、NVIDIA(エヌヴィディア)などの半導体メーカー、ソフトウェアベンダーなどが参加しています。OptimusPad L-06Cにはタブレット向けに開発された最新のAndroid 3.0が採用されており、マルチタスクFlashコンテンツの再生など、最新機能を利用できるほか、タブレット端末ならではの新しいユーザーインターフェイスを体験できます。

[ヒント]デュアルコアプロセッサ「Tegra 2」搭載で快適に使える

タブレット端末やスマートフォンには、パソコンのCPUに相当する統合プロセッサが搭載されますが、Optimus PadにはNVIDIAが開発したデュアルコアプロセッサ「Tegra 2」が搭載されています。中枢部となるコアが1つのシングルコアに比べ、2つのコアで並行して処理ができるため、全体的にパフォーマンスが向上し、さまざまな機能を快適に使うことができます。

[ヒント]音声通話はできないの?

Optimus Padには、携帯電話やスマートフォンのような電話番号による音声通話機能が搭載されていません。しかし、本体上部にマイク、左右側面にスピーカーを備えているため、「Googleトーク」や「Skype」などのメッセンジャーアプリケーションを使うことで、音声や映像を利用したコミュニケーションを楽しむことができます。