CLOVA Note(クローバノート)とは?
「CLOVA Note」(クローバノート)は、コミュニケーションアプリ「LINE」を提供するLINE株式会社のAI事業「LINE CLOVA」から生まれた自動文字起こしアプリです。AI技術を利用して音声をテキストに変換することができ、本記事執筆時点では無料で利用できます。
CLOVA Noteの活用シーンとしては、会議やセミナーの内容を音声データとして記録し、それをテキストに変換する場面が想定できるでしょう。LINEのアカウントを持っていれば簡単に利用できるほか、スマホアプリを通じて文字起こしをするため、シンプルで直感的に操作しやすいのが特徴です。また、会話の記録も1つのアカウントで300分/月まで文字起こしできます。
CLOVA Noteでは、音声データから自動で文字起こしを行うことができます。
CLOVA Noteを使ってできること
音声をテキストとして保存できるCLOVA Noteですが、単にテキストに変換するだけでなく、かゆいところに手が届く便利な機能がたくさんあります。以下の項目に沿って、順に見ていきましょう。
音声を文字起こしできる
CLOVA Noteの基本機能である文字起こしは、録音した音声をAI技術を活用してテキスト化します。CLOVA Noteから直接録音することもできれば、別のアプリで録音したファイルをアップロードすることもできます。音声と文字起こしされたテキストは「ノート」という単位で保存されます。
ノートを作成する方法として、CLOVA Noteのアプリを使って[音声録音]する方法と[ファイルアップロード]する方法の2つから選べます。
複数の人の会話を分けて記録ができる
会議のような場面では、1対1のやりとりよりも複数人での会話が多いでしょう。CLOVA Noteでは、複数人の会話でもAIが話者を判別して発言者ごとに文字起こしできます。ただし、人数が多すぎたり、複数人が同時に発言したりした場合は、精度が低くなってしまうこともあります。
複数人の会話も、発言者毎に分かれて自動で文字起こしされます。
会話のシチュエーションを選べる
CLOVA Noteでノートを作成するときに、音声の種類として会話のシチュエーションを選ぶことができます。例えば[日常会話]や[会議]などがあり、シチュエーションをあらかじめ設定することにより、音声の読み取り精度を高くできます。
ノート作成時に表示される音声の種類(シチュエーション)を選択する画面。シチュエーションを選ぶことで、より精度の高い文字起こしができます。
文字起こししたテキストの編集ができる
CLOVA Noteでは、記録された内容を書き直したい、または追加・削除したいときなどに、内容を簡単に修正できます。音声を聞きながら修正することもできるので、会話の内容を覚えていなくても問題ありません。
会話を編集する前(左)と編集した後(右)。CLOVA Noteでは、このようにテキスト化した会話の編集が簡単に行えます。
よく使う単語の登録ができる
会議やセミナーなどでは、ビジネス用語や業界特有の専門用語、商品名などの固有名詞が頻繁に発言されることがあると思います。そういった用語は、AIによる音声認識でも正しく文字起こしできないことが多いですが、CLOVA Noteでは事前に単語として登録しておくことで、より正確な音声認識が可能となります。
ビジネス用語や業界の専門用語などをあらかじめ登録しておくことで、より精度の高い音声認識ができます。
音声データを学習のために利用させるか選択できる
CLOVA Noteでは、会議の音声をAIの学習のために利用することを許可するか、しないかを選択できます。音声データの記録・学習は匿名化したうえで行われると明記されていますが、心配であれば、音声データを学習に利用させないように設定しましょう。
[サービスの品質向上のためのユーザーデータ取得]をオフにすれば、音声データをCLOVA Noteの学習に利用されないように設定できます。なお、学習に利用させなくても、CLOVA Noteは無料で利用できます。
CLOVA Noteは、会議の音声を効率的に文字起こしするための優れたツールです。音声を文字に変換するだけでなく、複数の人の会話を分けて記録したり、よく使う単語を登録したりするなど、多彩な機能があります。さらに、プライバシーに配慮した設定も可能で、音声データを学習に利用しないように選択することもできます。 次回の記事では、実際に音声データをテキスト化していくCLOVA Noteの操作手順を解説します。