できるシリーズ30周年おめでとうございます。できるよくばり入門シリーズの「Premiere Proよくばり入門」「DaVinci Resolveよくばり入門」の2冊を担当させていただき、新参者としてこうしてコラムに呼んでいただいて光栄に思っております。

今回のリレーコラムのテーマである「自分が長く続けていること」をひとつ紹介させてください。それは「お墓参り」です。なぜいくつもある長く続けていることの中で、お墓参りをトピックに選んだのか。それはほかの人とはちょっと違った特別な想いや体験があったからです。

私はこの特別な体験をするまでは、霊的な現象を一切見たこともなければ、スピリチュアルのようなことにも全く興味がない人間でした。

それが昔、広告代理店で勤務していた時代に今でも忘れられない信じられない体験をしたのをきっかけに大きく変わったのです。

当時FAXなどで新規クライアントからの引き合いが来ると、営業担当がついていないため、誰が引き受けるか取り合いになることがありました。たまたま営業が全員外出していて、オフィスにいた私が担当することになったのですが、住所を確認してみると、なんと先祖のお墓の真横(正面左)にある不動産屋からの問い合わせだったのです。

当時は大変な激務で、実は何年もお墓参りに行けていない状況でしたので、これもなにかの縁と思い、クライアントへの訪問後にお線香をあげて帰りました。

それから約1年後のことです。また新規の引き合いを担当する機会があったのですが、その住所を見て驚愕しました。なんと今度はお墓の逆側(正面右)の会社からだったのです。1回でさえミラクルと言える確率だと思うのですが、なんと2回もです。東京には一体どれくらいの会社の数が存在するのでしょうか。そのうちのたった2社です。それもお墓を中心に左右真隣から連絡が来るなんて......。

ここまで来ると大好きだった祖父母が忙しい私を見かねて、たまには会いに来いと言っているに違いないと思うようになり、それからというもの、私はどんなに忙しくても、お墓参りには必ず時間を割いてゆっくりとご先祖様と会話をするように心がけています。

本当はもっともっとストーリーがあるのですが、長くなるので割愛させていただきます。しかし、きっとこうして夢だった本を出版できているという事実も、先祖が見守っていてくれているからだと私は信じています。

不思議なご縁をきっかけに「お墓参り」を続けている理由

写真を1枚とのことだったが、流石にお墓の写真もどうかと......。ということで、スピリチュアルめいた愛犬の表情でもどうぞ。


金泉太一(かないずみ たいち)

ビデオグラファー。Cross Effects 主宰。企業VPやMVなど多岐分野で撮影編集をワンストップ制作。DaVinci Resolve オフィシャル認定トレーナー。大学卒業後、カナダのトロントでダンサーとして活動し、いくつかのMVや多数のイベントに出演。帰国後は広告代理店にて海外事業や飲食、アミューズメント系のセールスプロモーションを担当。故郷の東日本大震災被災後、ビデオグラファーとして独立。映像制作の「出演する側」「依頼する側」「制作する側」の三側面を経験したからこそできる、ワンストップ制作を得意とする。

「できる」シリーズの著書

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