できるシリーズ30周年、おめでとうございます!

このコラムの執筆依頼をいただき、「さて何を書こうか」と思いながら「著者リレーコラム」のページを開いてビックリ。第1回の清水理史さんのコラムのサムネイル画像が劇団四季の会報誌ではありませんか。私も四季の会の会員なので、清水さんと面識はないものの親近感を覚えました。一方的な親近感ですが、こんなふうに感じられるのも30年続いたシリーズの著者同士だからかもしれませんね。

さて件の劇団四季ですが、さまざまな演目を観る中でもっとも多く観劇しているのは『オペラ座の怪人』、醜い顔を仮面で隠しながらパリ・オペラ座の地下に住み、コーラスガールのクリスティーヌに対する歪んだ愛情の果てにオペラ座に悲劇を巻き起こす孤独なファントムの物語です。手元に残っているチケットは18枚でしたが、実際には30回近く観ていると思います。

『オペラ座の怪人』は執筆活動の原動力

『オペラ座の怪人』のパンフレットやチラシ。25周年の記念グッズもある。

初めて観たのは1988年、日生劇場での初演でした。豪華絢爛な舞台と心を揺さぶるストーリー、そしてキャストの圧倒的な歌唱力にすっかり魅了されました。ただ当時は同じ演目を繰り返し観るという発想がなく、2回目の観劇はその10年後、赤坂ミュージカル劇場での10周年公演となりました。

そして本格的にリピートするようになったのは、四季劇場[海]でロングラン公演が始まった2005年のことです。その頃の私は、フリーのテクニカルライターとして独り立ちしたばかり。がむしゃらに仕事していた時期ですが、そんな中でファントムに会いに行く時間がリフレッシュタイムとなりました。心が大きく揺さぶられることで気分が一新され、仕事に対するモチベーションも上がりました。

何度も観るうちにますますファントムに魅入られ、「リフレッシュ」の名目のもと、ニューヨークやロンドンのファントムにも会いに行きました。英語は得意ではありませんが、演出は劇団四季の公演と同じです。日本語のセリフや歌が頭に入っているので、英語で聞いても演目の世界観に十分浸ることができました。ここまでくると、仕事のためのリフレッシュなのか、リフレッシュのための仕事なのか、分からないですね。

『オペラ座の怪人』は執筆活動の原動力

ニューヨークとロンドンでは三つ折りのパンフレットが配布された。

その後も『オペラ座の怪人』の観劇を続けています。東京近辺で劇団四季の公演があるたびに劇場に足を運んでおり、先週も神奈川芸術劇場で観てきました。これからも『オペラ座の怪人』の観劇を原動力として執筆活動に励み、みなさまに分かりやすい書籍をお届けできればと思っています。


きたみ あきこ

テクニカルライター。東京都生まれ、神奈川県在住。お茶の水女子大学理学部化学科卒。大学在学中に分子構造の解析を通してプログラミングと出会う。プログラマー、パソコンインストラクターの経験をもとに、現在はパソコン関係のフリーライターとして活動中。 近著に『増強改訂版 できるイラストで学ぶ入社1年目からのExcel VBA』(インプレス)、『極める。Excel関数 データを自由自在に操る[最強]事典』(翔泳社)、『データ収集・整形の自動化がしっかりわかるExcelパワークエリの教科書』(SBクリエイティブ)などがある。

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