これまでになかった「ミニブログ」サービスの特徴
「Twitter(ついったー、トゥイッター)」は一見するとブログやSNS、インスタントメッセンジャーに似ており、実際に、これらと共通する特徴を持っています。ですが一方では、いずれとも違う要素も持っている、新しいサービスです。では、どのような違いがあるのでしょうか?
Twitter
http://twitter.com/
.発言は140文字まで。短い文章で「つぶやき」を交わすサービス
Twitterでは、他のユーザーの発言を読み、また自分で会話する、というのが基本的な使い方になります。このとき、他の1つの発言――日本語版では「つぶやき」、英語版では「Tweet(さえずり)」と呼ばれます――の長さは140文字に制限され、一気に長い話を書くことはできません。なので「今○○にいるよ」とか「△△を食べた」といった、短いセンテンスでのシンプルな発言が基本になります。これがブログと違うところです。
.気になる相手を「フォロー」し、「タイムライン」で発言を読む
次にSNSと異なるところは、他のユーザーとの関係性です。SNSでは相互で承認した友達(mixiなら「マイミク」)関係が基本になりますが、Twitterでは、自分が相手の発言を読む「フォロー(Follow)」という一方的な関係が基本となります。相互でフォローをすれば友達関係と同じになります。
フォローしたユーザー全員の発言は、自分の[ホーム]に新しい順に表示されます。時系列に発言が並ぶことから、これを「タイムライン」と読んでいます。
.濃密な「会話」でなく、ひとり言としての「つぶやき」が中心
インスタントメッセンジャー(Windows Messengerなど)との違いとしては、Twitterの発言はWeb上で誰もがアクセスできる形で公開され(限られたユーザーだけの限定公開にもできます)、ログがずっと残るという点があります。
また、インスタントメッセンジャーやチャットのように他者の発言がすぐ表示されるわけではなく、新しい発言を見るにはページを[更新]する必要があります。また、タイムラインに発言が集中すると過去の発言が後ろに追いやられて見えなくなってしまうため、見落としが起きやすいです。Twitterは基本的に、密度の高い会話を想定したシステムにはなっていませんから、親しい仲間との会話をじっくりと楽しむなら、別のサービスを利用した方がいいでしょう。
そのかわりTwitterは、会話というよりも一方的な「つぶやき」を皆が発していく中で、たまたま同じタイミングで居合わせた人がそれを読み、伝わっていく、そして、ときおり会話が成立することもある、といった、独特のゆるやかなコミュニティ感を持つシステムです。
とことん突き詰めて会話をしていくのではなく、誰に聞かせるでもない「つぶやき」を書き込んでみたり、気になる発言がを見つけたら気軽に話しかけたりして、会話を楽しんでみましょう。
最新ニュースや有名人の「つぶやき」で情報収集
Twitterにはいわゆる「つぶやき」だけではなく、ニュースサイトやブログの新着記事が投稿されることもあります(ブログの新着情報を自動的にTwitterに流すサービスもあります)。
こうしたアカウントをフォローすることで、リアルタイム性の高い情報をいちはやくキャッチできるようになります。そのため、Twitterは情報収集メディアとしても注目を集めています。
一例として、Impress Watchの「AKIBA PC Hotline!」では「watch_akiba」というアカウントで、取材中の速報を発信しています。
また、国内ではまだ少ないですがライブドア元社長の堀江貴文氏や坂本龍一氏など、海外ではオバマ米大統領やハリウッドスターたち、IT業界の経営者など多くの有名人がTwitterアカウントを持ち、自分の活動状況などを発言しています。その他、企業が公式のアカウントを持って情報発信やユーザーとのコミュニケーションに利用しているケースもあります。
集まった情報が「リアルタイム検索データベース」になる
世界中のTwitterユーザーの発言は、Twitterの検索機能を使って検索できます。例えばWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)など大規模なスポーツイベントや、大きな事件が起きているときなどには、そのキーワードを使って検索することで、世界中の反応を知ることができます。
ただ、残念なことに日本語の検索機能はまだ調整中で十分なものではありません(2009年6月時点)。ですが、「今起こっていること」を検索できるサービスとして、Twitterの検索機能は大きな可能性を持っていると考えられます。
活用の幅を広げる「クライアント」が多数公開されている
Twitterは常にアクセスしてタイムラインに流れる新しい発言を読みたいもの。ですが、Webブラウザでは新しい発言を読もうとするたびにページ更新が必要になり、また、常に表示させておくとデスクトップが手狭になってしまいます。
そこで、Webブラウザ以外からTwitterを利用するための「Twitterクライアント」と呼ばれるソフトを利用しましょう。WindowsやMac用のソフトが多数公開されていて、インスタントメッセンジャーに近い感覚で利用できるもの、デスクトップの片隅に常に表示しておけるものなど、さまざまなスタイルでTwitterを利用できるソフトがあります。
また、携帯電話やiPhoneに対応したソフト、サービスもあり、外出中に気軽にTwitterを楽しむこともできます。こうしたクライアントを使いこなすことで、Twitterの活用の幅が飛躍的にアップします。
[ヒント]できるネット+編集部もTwitterに参加しています
できるネット+編集部も、Twitterのアカウントを持っており、サイトの更新情報を提供しています。ユーザー名は「dekirunet」で、こちらのURLからご覧いただけます。
http://twitter.com/dekirunet
[ヒント]ニュースや有名人のアカウントを探すには
ニュースを配信しているアカウントや有名人・企業の公式アカウントを探すには、Web上のリンク集を利用するのが便利です。以下に、そうしたアカウントの情報をまとめているページを紹介します。