最善の対策は最新のパソコンへの移行
Windows XP、Office 2003、IE6のサポート終了に伴って、マイクロソフトやパソコンメーカーが勧める対策は、最新のWindowsを搭載したパソコンへの買い換えです。最新のセキュリティ機能を備え、今後、脆弱性が発見されたとしてもすみやかに更新プログラムを適用できるため、もっとも確実な対策であるのは当然です。
しかも、最新のパソコンは、処理性能が高く、消費電力も低いため、作業効率がアップしたり、最新のアプリケーションや周辺機器が使えるなどのメリットもあります。
●最新のパソコンに買い換えるメリット
コストや用途からベストな移行環境を考えよう
最新型のパソコンへの買い換えがベストとはいえ、実際にパソコンを買い換えるためには、大きな決断が必要となります。費用もかかりますし、環境を移行する作業を面倒に感じる人もいるでしょう。
特に企業では、新しいパソコンの導入や環境の移行にかかるコストと労力を正確に把握できないことには、パソコンを買い換えることはできないでしょう。そこで、今のWindowsXPパソコンを使い続けた場合と、最新のWindows 8.1搭載パソコンに移行した場合でのコストを比較してみましょう。
もちろん、使い続ける場合には、トラブルが発生したときの損失額、移行する場合では移行作業にかかる人的コストという、意識しにくい「目に見えないコスト」もあります。
[ヒント]どうしても4月9日以降もWindows XPを使い続けないといけない場合は
仕事にWindows XPが必要だったり、自分に決裁権限がないためすぐに決断できないなど、Windows XPの環境をすぐに買い換えることができない場合もあるでしょう。そのような場合は、とりあえずやっておくべきトラブル回避のテクニックを第3章で紹介するので、実行しておいてください。また、Windows XPから移行する場合、必ずしも新しいパソコンへの買い換えだけが選択肢ではありません。パソコンの用途別の移行例や、移行できない理由別の環境整備の方法について後のレッスンで紹介していくので、対策を検討するときの参考にしてください。