業務に欠かせない環境はスタンドアロンで

 企業では、特定の業務に特化したソフトウェアなど、Windows XPでないと動作しないものを利用していることもあるでしょう。そのような場合は、安全性に十分配慮したうえでサポート終了後もWindows XPを使い続けることを検討しなければなりません。
 具体的には、インターネットやLAN から切り離して、スタンドアロン(孤立した状態)で利用します。メールなどの業務は別のパソコンに移行し、スタンドアロンのパソコンは絶対にインターネットに接続しないようにします。

0.Windows XPのパソコンをスタンドアロンで使う

新しいソフトウェアの開発も進めておこう

 スタンドアロン環境での利用は、あくまでも一時的な対処であることを忘れてはなりません。いつかはWindows XPの脆弱性が原因となるトラブルが起きる可能性があります。ハードウェアの寿命を考えても、今後も長く使い続けることは難しいでしょう。
 このため、スタンドアロンで利用しながらも、すぐにシステム担当者やソフトウェアの開発業者に相談し、最新のWindowsに対応させるための開発を依頼することが大切です。
 開発のために長い期間や高額な費用が発生する可能性もありますが、レッスン78で解説したようなトラブルを想定すれば損失額よりは安い投資であると判断できる場合がほとんどでしょう。
 Windows XP、Office 2003、IE6のサポートが終了する2014年4月9日から3カ月以内には、スタンドアロン環境も新しいWindowsへと移行できるようにしておくのが理想的です。

[ヒント]スタンドアロンのパソコンは特定の用途専用にすることが重要

スタンドアロンで利用するWindows XPパソコンは、絶対にインターネットに接続してはいけません。また、業務に必要なソフトウェアだけを残し、ほかのソフトウェアはすべてアンインストールしましょう。データのやり取りのためにUSBメモリーなどの記録メディアを使うこともなるべく避け、紙ベースの情報を見ながら手動でデータを入力するなど、とにかく外部との接触を徹底的に避けることが大切です。