机に縛られずに必要な場所で使える

 まず、小型モバイルPCの機動性に着目してみましょう。

 ビジネスシーンでは、小型モバイルPCを会議室に持ち込んでプレゼンテーションに使ったり、その場で議事録を仕上げたりできます。デスクトップPCに資料が入っていると、資料を持ち出すために印刷しておく必要がありますが、小型モバイルPCならPC本体をそのまま現場に持っていき、リアルタイムにデータの修正などが行えます。机に縛られず、必要な場所で使えるようになるというもっとも典型的な例です。

 また、机に座って長時間作業をしていると、考えが行き詰まってしまうことがあります。オフィスではさまざまな情報が飛び込んできて、集中してひとつのことをじっくり考えることができない場合もあるでしょう。そのようなとき、PCを外に持ち出して喫茶店などで作業をすると、意外と集中できて仕事がはかどるものです。これも机に縛られない、小型モバイルPCの有効な利用法と言えるでしょう。その作業にもっとも適した場所で気分転換し、リラックスしながら気持ちよく仕事をすれば、よいアイデアが浮かぶかもしれません。

 小型モバイルPCの活用シーンは、なにも仕事に限ったことではありません。家中どこにでも持ち歩けるPCがあれば、ちょっとした調べ物や趣味をサポートするツールとして、家族みんなで活用できるでしょう。料理のレシピを確認するためキッチンに持ち込んだり、お茶の間でテレビを見ながら、その番組で話題になったことをGoogleで検索してみたりなど、その活用方法は無限大です。

「すきま時間」を有効活用できる

 小型モバイルPCは、利用する場所の選択肢を広げるだけではなく、利用する時間の自由度も広げてくれます。

 例えば、毎日の通勤や出張などで長い時間を電車内で過ごしている方なら、小型モバイルPCで移動中の空き時間を有効利用できます。込み入ったメールや仕事の資料作り、ニュースのチェック、今後のスケジュールの見直しなど、携帯電話では手間がかかる作業も、小型モバイルPCならストレスなく行えます。

 また、取引先回りで1日のほとんどが外出という営業マンの方なら、商談の合間にできる「すきま時間」も活用できます。いちいち会社に戻らなくても、食事や休憩の時間に会社への報告業務などを済ませてしまえるわけです。このように、小型モバイルPCは時間を有効に使うためのツールとも言えるでしょう。

必要なときにいつでもPCで作業でき、移動中や待ち合わせなどの空き時間を有効に使える

いつでもネットにつながっていられる

 ブロードバンドやワイヤレスデータ通信技術の進歩により、高速なインターネット接続が安価でできるようになりました。ウィルコムやイー・モバイルのサービス、公衆無線LANサービスを活用すれば、いつでもワイヤレスブロードバンド接続が可能になります。

 常時インターネットに接続できることは、いつでも最新の情報を入手できることでもあります。会社で起きていること、世間一般のニュース、家族や友人からの連絡など、私たちの周りを飛び交っているさまざまな情報を、いつでもキャッチできるようになります。

 もちろん、携帯電話もこうした情報の海を泳ぐための必須ツールです。しかし、携帯電話では電話とメール、小型モバイルPCではブログやSNSなど、情報の種類や状況に応じて最適な手段を選択できてこそ、スムーズで気持ちよいコミュニケーションが実現します。

 また、出張や旅行で出掛けた先でも、同僚や友人とつながっていることは重要です。不慣れな土地での不安を解消できるだけでなく、現地で撮った写真や感じたことをその場で仲間に送信すれば、現地でのテンションがそのまま伝わり、受け手に与える感動も大きくなります。

 筆者は海外出張のとき、現地で見たこと、感じたことをメールで必ず、その日のうちに上司や同僚に連絡するようにしています。やはりこれが、もっとも生き生きとしたレポートになるようです。

デジカメで撮った写真や動画共有サイトなどを外出先でも手軽に楽しめる

いつも一緒の「かわいい相棒」が持てる

 小型モバイルPCは実用的なツールである一方で、常に自分のそばにいる「相棒」でもあります。筆者の場合、「おしゃれでスマートなマシン」を相棒にしたいと思いますが、それは読者のみなさんも同じでしょう。持つことの満足感は、パーソナルなツールである小型モバイルPCの重要な役割です。

 さらに、マシンそのものを自分の好みにあったものにしていく、つまりカスタマイズの楽しみもあります。自分が本当に気に入っている小型モバイルPCを持ち歩けば、ちょっとした自慢のタネになるでしょう。かわいい相棒のおかげで、同僚や友人との会話も盛り上がるかもしれません。

[ヒント]ウィルコムやイー・モバイルの定額プランは小型モバイルPCとベストマッチ

「いつでもネットにつながっていられる」を実現する手段としては、通信料金が定額のワイヤレスブロードバンドが最適です。PHSによる最大512kbpsのデータ通信が可能なウィルコム、そして「HSDPA」と呼ばれる高速パケット通信規格で最大7.2Mbpsを実現したイー・モバイルは、小型モバイルPCにとってベストな通信サービスと言えます。詳しくはQ8を参照してください。