世界中で利用される省電力な無線規格

 「Bluetooth(ブルートゥース)」とは、携帯電話やパソコン、音楽プレーヤー、ヘッドフォン、マウス、キーボードなどで利用できる無線通信ネットワークの規格です。現在の規格(Bluetooth 2.0+EDR)では、最高速度は3Mbpsと無線LANよりも遅く、通信可能距離も通常10m程度と近距離に限られています。

 携帯電話とヘッドセットの間のケーブルを無線化するような用途を想定して策定されたため、消費電力が小さいのが特長です。セキュリティにも十分配慮されています。

 Bluetoothはこれまでに世界で20億台もの製品が出荷され、世界的に普及している規格です。もともとは携帯電話から出発した規格ですが、PCとマウスやキーボードなどの周辺機器を接続するときや、iPodのような携帯音楽プレーヤーとヘッドフォンをつなぐときなど、用途は広がっています。

 小型モバイルPCの主な機種では、「Eee PC 901-X」と「HP2133 Mini-Note PC」のハイパフォーマンスモデルがBluetoothを標準搭載しており、さまざまな周辺機器を無線で接続できるようになっています。

Bluetoothに対応していることの目印として、対応周辺機器のパッケージなどに記載されている

ケーブルの煩わしさやポート不足を解消できる

 小型モバイルPCにマウスなどを外付けする場合、ケーブルが邪魔になることがよくあります。また、USBで接続すればUSBポートをふさぐことになり、ほかの周辺機器のためのポートが足りなくなることもあります。Bluetoothを利用するメリットは、このようなケーブルやポートによるストレスを解消することにあると言えるでしょう。

 一方で、Bluetooth機器には電池やバッテリーが必要になります。それらの残量を気にしたり、交換・充電したりする手間が発生することは覚えておきたいポイントです。