狭く感じる場合には外部ディスプレイの利用も可能です

 ネットブックはコンパクトさが売りなので、ディスプレイも決して大きいとは言えません。が、製品によって大きさは少しずつ異なり、「画面の大きい・小さい」の定義によっては、満足できる製品を選ぶこともできます。まずは「ディスプレイの広さ」を考えるポイントとなる2つの要素、「面積」と「解像度」について知っておきましょう。

1.面積=ディスプレイの物理的な広さ

 「面積」はそのままの意味で、ディスプレイの物理的な意味での面積です。「8.9インチ」「10.2インチ」などのサイズがあり、数値が大きいほど面積の広い=大きいディスプレイであることを表します。一般的には、面積が広いほど画面は見やすくなります。

 10.2インチとはディスプレイの対角線の長さが10.2インチ(約26.9センチ)であることを表します。「10.2型」も同じ意味です。

2.解像度=画面にどれだけの情報を表示できるか

 これに対して「解像度」は、縦と横にそれぞれ何ピクセル表示できるかを表します。文字や画像はピクセルの組み合わせで表示されるため、多くのピクセルを表示できる(「解像度が高い」と言います)ほうが、1画面の中に多くの情報量を表示でき、使いやすくなります。

 幅の広いホームページや表計算ソフトのシートなどは、解像度の低い画面だと全体を見渡せないこともあります。このような場合、いくら物理的に広いディスプレイでも解像度が低いために「このディスプレイは狭いな」と感じてしまうのです。

 ほとんどのネットブックでは、デスクトップの解像度は1,024×600ピクセルです。現在主流の(ネットブックでない)ノートPCは1,280×800ピクセルの解像度があるので、両方を見比べると、表示できる情報量が少ないと感じられます。この解像度による「狭さ」に不満がある場合は、ネットブックよりももっと上の製品を選んだ方がいいでしょう。

一般的なネットブックの解像度(1,024×600),一般的なノートPCの解像度 (1,280×800)

3.Webやメールには1,024×600ピクセルの解像度があれば十分

 もっとも、1,024×600ピクセルの解像度があればほとんどのホームページは問題なく表示でき、Webの閲覧やメールなど、一般的な用途でそれほど不便を感じることはありません。その上で、10インチ以上のディスプレイなら物理的にも広いため、見やすい画面で作業ができます。一方で、コンパクトさ、持ち運びやすさを追求して8.9インチの製品で、という選択肢もあります。

 ほとんどのネットブックには「D-sub 15ピン」という外部ディスプレイへの出力端子が付いていて、これに対応したケーブルを用意すれば外部ディスプレイとの接続が可能になります。家やオフィスでは広くて解像度の高い外部ディスプレイ、外出先では本体のディスプレイ、という使い分けもできます。

(この記事は2009年1月26日現在の情報に基づいて作成しています)

[ヒント]外部ディスプレイはプレゼンテーションにも役立つ

外部ディスプレイ出力は、広いディスプレイで作業するときのほか、プレゼンテーションでも役立ちます。ネットブックの中に資料を用意しておき、会場で外部ディスプレイやプロジェクターに接続すれば、大きな画面でプレゼンテーションが行えます。