ソニーのモバイルノートPC「VAIO type P」は、2009年1月の発表直後から大いに注目を集めました。スペックや価格を見る前に、まず、そのデザインに心奪われた方も多かったでしょう。

　最初に目に付く特長は、独特の細長い形です。幅245mm×高さ19.8mm×奥行120mmというサイズで角が丸くなっているのは、男性が手でしっかりとつかんで持ち歩けるサイズ（女性の手では、ちょっと大きく感じられるかもしれません）。コートや標準的なスーツの内ポケットにも収まり、必要なときにすぐ取り出せるという、従来のモバイルPCにはない感覚を味わえます。

　重さは最小構成時で588g。ペットボトル1本分なので、バッグにいつも入れておいても、さほど気にならない重さとなっています。開発時には、この持ち運びの感覚とデザインや質感を含め、一目見て「持ってみたい」、「欲しい」と思わせる外観にこだわり、開発過程では長い時間をかけて検討が行われたそうです。VAIO type Pは、無線LANや内蔵のワイヤレスWANなど、いくつもの方法でインターネットに接続できます。いつでも持ち歩けるマシンの特長を生かして、フットワークよくネットを活用できます。

　モバイルPCを持ち歩くときには、小ささ・重さと同時にバッテリー駆動時間も気になります。VAIO type Pは標準バッテリーで4.5時間、大容量バッテリーなら9時間（カタログ値）と、かなりの駆動時間があります。

　また、持ち歩いての活用シーンを想定して、近くの飲食店や無線LANアクセスポイントなどを検索する「x-Rador」をはじめとしたナビソフトが付属。衛星通信による「GPS」だけでなく、周辺の無線LANアクセスポイントから位置を検出する「PlaceEngine」を加えた2つのテクノロジーを利用して現在位置を調べる、ハイブリッド測位ができるのも特長のひとつです（GPSは「ワイヤレスWAN&GPS」搭載モデルのみ内蔵）。

　VAIOといえば、エンターテインメントに強いことが特長のひとつ。VAIO type Pにも音楽・写真・映像関連のソフトが標準で付属しており、それらをすぐに楽しめるようになっています。

　また、VAIO type Pが搭載しているプロセッサ「Atom Z」と「Windows Vista」の組み合わせによって、ハイビジョン動画の再生がスムーズなのも特長です。「ハンディカム」などから取り込んだ動画をストレスなく再生でき、外部出力によって大画面ディスプレイに映せば、フルHD動画を楽しむこともできます。