バツグンの機動性で新たなWeb の楽しみが生まれる
安価で購入しやすいミニノートPCですが、基本的な用途は従来のノートPCと変わりません。ただし、低価格かつ小型であるがゆえに、高級PCのような性能が要求される作業は行えない場合もあります。ミニノートPCでできることを具体的に見ていきましょう。
0.Webのニュース記事やメールをチェックする
ミニノートPCの機動性を発揮して、出掛けた先でもニュースサイトやブログの記事、地図などをチェックできます。同様に、これまでは自宅や会社の机でしかできなかったメールチェックが、街のカフェや電車内でもできるようになります。込み入った内容のメールは、PCのように広い画面とキーボードを備えた端末のほうが、携帯電話よりも格段に作業しやすくなるでしょう。
0.Webアプリケーションを仕事や趣味に生かす
GmailやGoogleドキュメントなどの登場により、Webは情報を得るだけではなく、メールソフトやオフィスソフトなどに代わるプラットフォームとしても重要になってきています。また、Web上で写真を公開できる「Picasaウェブアルバム」など、家族や友人とのコミュニケーションツールとしても欠かせません。
さらに、これらの活用はミニノートPCのディスク容量の節約や、複数のPCでの情報共有という点でも効果があります。
0.動画コンテンツを楽しむ
0.デジカメ写真の大画面ビューアーとして持ち歩く
ミニノートPCの液晶ディスプレイは7〜10インチ程度で、デジカメよりも写真を大きく見られます。旅行先などにデジカメと一緒に持って行けば、その場で撮影した写真を家族や友人と快適に楽しめます。
また、無料の写真管理ソフト「Picasa」を利用すれば、撮影した写真をすぐに整理し、トリミングや補正などの加工も行えます。旅行先からだれかにメールしたり、Web上のアルバムにアップロードしたりすることも可能です。
0.ワンセグチューナーでテレビ放送を楽しむ
一部のミニノートPCには、ワンセグチューナーが内蔵されています。チューナーが搭載されていない機種でも、USBタイプの外付けチューナーを利用してテレビ放送を楽しむことが可能です。ワンセグ放送は携帯電話での視聴をあらかじめ想定しているものなので、ミニノートPCでも十分に視聴できます。
また、DVDドライブのない機種でも外付けのドライブを接続すれば、ミニノートPCのほとんどの機種でDVDの再生が可能になっています。
0.外部インターフェースを活用する
さらに、ミニノートPCはUSBポートや有線LAN、ディスプレイポートなどの外部インターフェース、Bluetoothなどの通信機能などにより、さまざまな周辺機器を接続した機能の拡張が可能です。SDカードスロットをはじめ、さまざまなメモリカードに対応したスロットを搭載している機種も多くなっています。
なお、デスクトップPCほどの拡張は望めませんが、メモリの増設や内蔵ディスクの換装が可能な機種もあります。
主に割り切るのはCPUとグラフィックスの性能
以上のように、ミニノートPCが活躍するシーンは、その機動性を生かした使い方が中心になってきます。では逆に、デスクトップPCなどに劣るのはどのような点なのかも考えてみましょう。
最大のポイントは、CPUやグラフィックスなどの性能です。例えば、ハイビジョンのテレビ放送の視聴やBlu-ray Discのビデオ再生、激しく画面が変化する3Dアクションゲームなどは、ミニノートPCがもっとも苦手とする分野です。これらには高性能なCPUや高価な回路の搭載が必要となるため、低価格化が難しくなります。
さらに、高性能なCPUは電力消費量が多いため、携帯するには大きなバッテリーや冷却装置が必要となり、結果としてPC自体のサイズも大きくなります。ミニノートPCの機動性が、こうした割り切りから実現できていることは理解しておく必要があります。
ただ、割り切ってもらっては困るところが割り切られてしまっていては、購入後に不満が残ってしまいます。例えば、PC本体のデザイン、キーボードやタッチパッドの使いやすさ、液晶ディスプレイのサイズなどです。機種選びについてはレッスン4で解説しますが、それらの点については自分が想定している用途に合わせて、妥協のない機種選びをするとよいでしょう。
[ヒント]小さな欠点は「カスタマイズ」で解決しよう
ミニノートPCは、そもそも最先端・最高性能のPCではありません。限られたスペックから最高のパフォーマンスを引き出すには、使う側の工夫も必要になってきます。その工夫が第2 章で紹介するカスタマイズで、OSの設定変更や周辺機器の活用をはじめとしたさまざまな方法があります。多少の欠点なら工夫次第で解決でき、そのような工夫を楽しむのもPCの楽しみ方のひとつです。