ワザ54

収益額の目標と改善の方向性を決めよう

サイト運営者ができる改善手段は3つある

 Google AdSenseによる現在の収益額を知り、そこからさらに増やそうとするなら、目標を決めることは非常に重要です。目標を決めることで、次に行うべき施策の方向性を定めることができます。

 AdSenseで改善できる要素は、実はそれほど多くはありません。サイト運営者がやるべきことは、「広告の表示回数を増やす」「クリック率を上げる」「クリック単価を上げる」の3つに集約できます。

広告の最適化やサイトの改善で数値を向上させる

 広告の表示回数を増やすには、サイト自体のページビューの増加が不可欠です。ページビューを増やすには、人気があるページの補足ページや派生ページを作成する、関連ページを提示して回遊率を高めるなどの施策が必要になります。

 クリック率を上げるには、広告の最適化という手段があります。訪問者が広告を認識しない位置に配置している、目立ちすぎて敬遠されている、といった傾向がレポートに表れているようであれば、それらの調整を行います。

 クリック単価を上げるうえで即効性が高いのは、1件あたりの利益率が高い業界の広告主からの広告配信を狙うことです。しかし、広告のために興味のないコンテンツを作成したり、自社のメリットにならないページを用意したりするのは、サイト運営の本来の目的からはずれてしまうでしょう。よって、なるべくクリック単価の高い広告が配信されるように、広告のオークションを活性化させることが基本的な施策になってきます。

Tipsインタレストベース広告もクリック率の向上に必要

訪問者の興味を引く広告を掲載してクリック率を上げるには、インタレストベース広告の活用も重要です。ワザ22を参考に設定を確認しましょう。

収益額の目標から各数値の目標を割り出そう

 下の表では、規模が異なる3つのサイトでの収益額のモデルケースを挙げました。各指標はパフォーマンスレポートでも使われているもので、ページのCTRとCPCは例として0.8%と20円に設定しています。

 このモデルケースでは、月間150万ページビューのサイトの収益額は月24万円です。収益額の目標を月30万円に設定するなら、サイト全体としてページビューの25%向上、クリック率の0.2%向上、クリック単価の5円向上のいずれかが必要であることがわかり、このうちもっとも実現しやすい施策から実行していくことになります。

 漫然と月額○万円の収益を上げたいと思っていても、具体的な行動に結び付けられなければ願望で終わってしまいます。自分のサイトで足りない要素は何で、どれくらいを目標にするのか? パフォーマンスレポートを分析しながら改善すべき要素を細分化し、1つ1つ強化していくことで全体的な底上げが見込めます。

サイトの各指標と収益額のモデルケース

サイトの各指標と収益額のモデルケース

TipsRPMが向上すれば効率的に収益化できる

上の表では、クリック率またはクリック単価が上がるとRPMが向上し、ページビューが同じであっても収益額が上がる(効率的に収益化できる)様子もわかります。

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