無償で試せる事前評価版
ニュースなどで、すでに目にした方も多いかと思いますが、マイクロソフトが次のバージョンのWindowsである「Windows 10」のリリースを2015年夏に予定しています。Windows 10は、現在最新のバージョンであるWindows 8.1の後継となる次世代のパソコン用OSです。1985年に誕生したWindows 1.0を初代とすれば、ちょうど30年目にあたる記念すべきバージョンのOSとなります。
ちなみに、米マイクロソフトの設立(1975年)からも40周年という節目の年です。2014年、新しいCEOにサトヤ・ナデラ氏が就任するなど、モバイル、クラウド時代を迎えて、同社も大きな変革期を迎えつつあります。
HINTマイクロソフトとWindowsの歴史
マイクロソフトとWindowsの歴史に興味のある方は、マイクロソフトに用意された以下のページを読んでみましょう。
そのようなWindows 10の正式リリースに先駆けて、事前評価版である「Windows 10 Technical Preview」が無償で提供されています。
Windows 10 Technical Preview(Build 9926)のデスクトップの画面です。Windows 8以来なくなっていたスタートメニューが復活しました。チャームバーは廃止されています。
最初に公開された「Build 9841」(2014年10月)と、次に公開された「Build 9879」(同年11月)までは、日本語版が提供されていませんでしたが、2015年1月に公開された「Build 9926」で、ようやく日本語環境でも試せるようになりました。「Build」とは、Technical Previewのバージョンのことです。
実際に使うには自分でパソコンにインストールする必要がありますが、簡単な登録をすれば無料で試せるうえ、Windows Update経由で簡単にアップグレードインストールできます。
Windows 10 Technical Previewのアップデートプログラムのダウンロード画面です。
もちろん、一般公開されたと言っても開発中のバージョンですので、未完成の部分や不具合を抱えている可能性があります。普段、仕事や生活で利用しているパソコンにインストールすることは推奨されません。Windows 7/8.1からアップグレードした場合は元に戻すこともできますが、基本的には余っているパソコンなどで試すようにしましょう。
Windows 10の新機能とは?
Windows 10の特徴は、新しいテクノロジーを採り入れつつも、マウスとキーボードによる操作への原点回帰といえます。
Windows 8やWindows 8.1はタッチ操作を重視したユーザーインターフェイスへと変更されましたが、Windows 10は、パソコンとしての使いやすさも重視され、Windows XPやWindows 7などで慣れ親しんだ操作体系と融合したOSに仕上がっています。気になる新機能をピックアップしてみましょう。大きなポイントは以下の通りです。
- スタートボタンとスタートメニューの復活
- 使いやすくなったアクションセンター
- タッチ操作とキーボード操作の簡単な切り替え
- ウィンドウ表示でのアプリの利用が可能に
- OneDriveの同期方法がシンプルに
- 再整理された設定画面
- 検索機能の強化
- 見やすくなったタスクビュー
- 作業ごとに使い分けられる仮想デスクトップ
- 会話型アシスタント「コルタナ」
このほか、「Project Spartan」(プロジェクト・スパルタン)と呼ばれる新しいブラウザーや、リモート操作でXbox Oneのゲームをパソコン上でプレイする機能などの搭載も予定されていますが、これらの機能は今後のBuild、もしくは正式版で搭載される見込みです。
Windows 10の正式版は発売から1年間、Windows 7以降のOSから無償でアップグレードできることが発表されています。それまで待ちきれないという方は、以下の記事を参考にさっそく試してみましょう。
(清水理史)