USBメモリーのさまざまな用途
USBメモリーには、ファイルの読み込みや書き込みはもちろん、ソフトウェアを保存して別のパソコンで利用するなど、さまざまな使い方があります。USBメモリーにソフトウェアを保存しておけば、例えば外出先のパソコンにMicrosoft Office がインストールされていなくても、Microsoft Office で作成した企画書や報告書のファイルを閲覧・編集することが可能です。
USBメモリーの保存容量と価格
USBメモリーを選ぶ際には、本体の保存容量や価格、搭載されている機能などがポイントになります。2010年2月現在、一般的なUSBメモリーの保存容量は512MB、1GB、2GB、4GB、8GB、16GB、32GBです。画像ファイルや動画ファイル、ソフトウェアなど、比較的容量の大きなファイルを保存するのであれば、保存容量の大きい製品を選ぶとよいでしょう。最近ではUSBメモリーの価格が下がってきていて、例えば平均価格が4,000円程度の16GBの大容量タイプでも、安価なものでは2,500円ほどで購入できる場合があります。
●USBメモリーの保存容量と価格帯
※大手量販店調べ(2010年2月現在)
USBメモリーの転送速度
ファイルを読み込んだり書き込んだりする速度を転送速度といいます。メーカーや製品によって転送速度に違いがありますが、価格によって異なる場合もあるので、同じ保存容量の製品で価格と転送速度を比較してみましょう。また、一般的な通常タイプのUSBメモリーとは異なり、2つのフラッシュメモリーを搭載した転送速度の速い「高速タイプ」や「超高速タイプ」といった種類もあります。
● 通常タイプと高速タイプの最大転送速度の比較
※主要メーカー3社のデータの平均値(2010年2月現在)
0.通常タイプ
ファイルの読み込みや書き込みに特化した標準的なUSBメモリーです。特別な機能が備わっていないため、ファイルの保存や削除などが手軽に行えます。価格や保存容量はメーカーによって異なりますが、保存するファイルの容量に合わせて製品を選ぶとよいでしょう。
0.高速タイプ
高速タイプのUSBメモリーは、フラッシュメモリーを2つ搭載していて、コントローラーチップが2つのフラッシュメモリーに同時にアクセスすることで、読み書きの速度を向上させています。大容量の動画ファイルや音楽ファイルなどを頻繁に保存する場合は高速タイプを選びましょう。なお、バッファローの製品の一部では、バッファローの独自技術「Turbo USB」を利用できます。Turbo USBと高速タイプのUSBメモリーを組み合わせれば、USBメモリーをより高速で利用できます。
0.大容量タイプ
大容量タイプのUSBメモリーの保存容量は、2010年2月現在、16GB、32GB、64GBが主流です。32GB以上になると高速で読み書きできる機能が搭載されている製品が中心となります。大量のファイルをバックアップしたい場合は大容量タイプのUSBメモリーを選ぶとよいでしょう。ただし、通常タイプのUSBメモリーと比べ、価格は高くなります。
0.セキュリティ機能搭載タイプ
USBメモリーを利用する際に気を付けなければならないのが、USBメモリーに保存しているファイルの流出です。機密文書をUSBメモリーに保存して持ち運ぶ場合などは、セキュリティ機能が搭載されたUSBメモリーを利用するとよいでしょう。搭載されているセキュリティ機能には、指紋認証機能やファイルの暗号化機能、パスワードロック機能などがあります。
[ヒント]最新の規格「USB 3.0」ってなに?
「USB 3.0」とは、現在利用されているUSB 2.0の次世代規格で、USB 2.0の転送速度の10倍以上となる、最大5Gbpsの速度でファイルをやり取りできるように設計されています。一般への普及はまだこれからですが、2010年にはUSB 3.0が標準で搭載されたパソコンやUSBメモリーが発売される見込みです。
[ヒント]USBメモリーを利用してパソコンを高速化できる
Windows 7やWindows Vistaの「Windows ReadyBoost」という機能を使えば、USBメモリーでパソコンの処理速度を上げることができます。USBメモリー購入の際にパッケージを確認し、Windows ReadyBoost対応かどうかを確認しましょう。
[ヒント]さまざまな機能を搭載したUSBメモリー
USBメモリーには、このレッスンで紹介したような製品のほか、あらかじめソフトウェアがインストールされているタイプの製品もあります。翻訳ソフトや画像編集ソフトなどがインストールされているソースネクストの「Uメモ」シリーズや、セキュリティソフトがインストールされている「Norton 360 バージョン3.0 USBメモリー版」などが販売されています。ソフトウェアの利用だけでなく、ファイルの保存もできるので、目的の機能を搭載したものを購入しましょう。