サイボウズのグループウェアとは?

 スケジュールの管理に社内メールの利用、掲示板での情報交換など、今や社内の情報共有に欠かすことができない「グループウェア」。会議を開催するために予定を調整したり、会議室を予約したりする、過去の資料を参考に取引先に提出する文書を作成してメンバーで共有する、といったように、普段の業務の中で日常的に使われるようになっており、もはやグループウェアなしでの仕事というのは考えられないことでしょう。

 このようなグループウェアには、さまざまなベンダーからさまざまな製品が発売されていますが、導入の手軽さや機能の豊富さ、使いやすさから、高い評価を受けているのがサイボウズの製品です。

 300人規模までの中小環境での利用に適した統合グループウェアの「サイボウズ Office 8」、数万人規模にまでも対応できるエンタープライズ向けのグループウェア「サイボウズ ガルーン2」、Webベースのデータベース「サイボウズ デヂエ8」、ワークフロー「サイボウズ ワークフローforガルーン2」など、規模や用途によってさまざまな製品がラインナップされており、数多くの企業への導入実績がある製品となっています。

 具体的に何ができるのかというと、前述したグループウェアの「サイボウズ Office 8」と「サイボウズ ガルーン2」に関しては、以下のような基本機能が搭載されています。

ガルーン2の基本機能

・ポータル ・スケジュール ・設備予約 ・電話メモ ・社内メール ・メール ・掲示板 ・ファイル管理 ・ToDoリスト ・アドレス帳 ・ユーザー名簿 ・タイムカード ・運用管理機能

「サイボウズ ガルーン2」の画面

 エンタープライズ向けの「サイボウズ ガルーン2」には、これらに加えて、高度な管理機能や他のシステムとの連携、ワークフローとの組み合わせによる内部統制対策も可能となっていますが、社内のコミュニケーションや業務プロセスを円滑にするためのさまざまな機能を統合した環境と考えるとわかりやすいでしょう。

グループウェアを社外から利用するには

 このように、グループウェアは社内の情報基盤としてなくてはならない存在といえますが、最近では「社内」だけでなく、「社外」からもグループウェアを使えるようにする取り組みが、さまざまな企業で積極的に進められています。

 取引先などに向かう移動中、出張時の訪問先や滞在先、在宅勤務時の自宅など、仕事をする場は社内だけに限られませんが、このような社外でも、社内にいるときと同様にグループウェアの情報にアクセスできれば、どこからでも社内の情報を活用できるうえ、メンバー間の意思の疎通、重要な意志決定をスムーズに行うことができるからです。


社内のグループウェアの情報を社外でも利用可能にすることで、ビジネスをよりスピーディに

 では、どのようにして社内のグループウェアを社外から利用できるようにすればいいのでしょうか?

 これまでは、VPN(Virtual Private Network)による接続環境を構築する例もありましたが、セキュリティの確保に専門の知識と高度な設定が要求されることから導入が難しい場合もありました。

 VPNを利用すれば通信経路上のデータは暗号化できますが、その一方でインターネット上にアクセスするためのアドレスやポートを公開する必要があります。このため、厳重なセキュリティ管理をしないと、不正アクセスに被害に遭ってしまう可能性があります。

 また、アクセスする際に利用するパソコンや携帯電話などの端末のデータをどのように保護するのかも重要な課題となります。万が一、端末を紛失したり、盗難にあった場合に特定の端末からのアクセスを遮断したり、接続のための設定や保存されているデータを削除するといったことができないと安心して社外からのアクセスを許可できないでしょう。

 情報漏洩などのセキュリティ被害が企業に与える影響の大きさを考えると、なかなか社外からのグループウェアの利用に踏み切れなかったというケースも多かったのではないでしょうか。

グループウェアを社外から利用する際の課題

・構築や管理に専門知識やコストがかかる
・不正アクセスを防いだり、通信データを保護したりする必要がある
・サーバや通信経路だけなく端末上の設定や情報も保護する必要がある

サイボウズリモートサービスで課題を解決

 しかし、利用するグループウェアによっては、このような社外からの利用環境を安全、かつ手軽に整えることが可能です。

 たとえば、前述した「サイボウズ ガルーン 2」および「サイボウズ Office 8」では、「サイボウズ リモートサービス」というオプションサービスが利用可能となっています。5月25日にリリースされた「サイボウズ Office 8.1」と、4月15日にリリースされたガルーン及びリモートサービスの最新バージョンでは、スマートフォン対応となり、社外から手軽に社内のグループウェアを利用できるようになりました。


リモートサービスの利用イメージ

 「リモートサービス」は、社内のサイボウズ製品のサーバと社外の端末の間の通信を安全に中継することができるサービスです。社内にある既存のサーバに通信用のプログラムとなる「サイボウズ リモートサービスマネージャ」をインストールすると、証明書を利用してサイボウズの中継サーバとの間で暗号化された通信が可能となります。

 同様に社外で利用する端末もサイボウズの中継サーバとの間で、セキュアな通信ができるようになりますので、結果的に、外出先から中継サーバを経由して、安全に社内のサイボウズ製品にアクセスできるようになります。

 社内システムには、通信用のリモートマネージャをインストールするだけでかまいませんので、既存のシステムに対する変更は最低限で済みます。また、VPNのように、社内のサーバやファイアウォールで接続を受け付けるための設定をする必要がないため、セキュリティ上のリスクも軽減できます。手軽なだけでなく、セキュアなリモートアクセス環境を構築できるというわけです。