世界観のある写真作り

「この写真はあのブランド」とひと目でわかる世界観を作る

ブランドと投稿する写真の世界観を合わせる

ユーザーが短時間で次々と写真を見ていく中、一瞬で覚えてもらうために、「この写真はあのアカウントだ!」とひと目でわかる世界観を持つことは大きな強みになります。

自分自身を被写体として表現を続けるタレントやモデル、「この人といえばこれ」と誰もが認める表現手法を確立しているテーマ特化タイプのユーザーなど、有名なインスタグラマーには独自の世界観を持つ人が多数います。投稿のコンセプトに基づいて表現を統一し、世界観を作りましょう。

広告やブランディングでいえば、ビジュアルの世界観を構築するために重要なのは「キービジュアル」(代表となる被写体)や「トンマナ」(トーン&マナーの略。表現のスタイルや方法)です。

Instagramにおけるキービジュアルとは、自社アカウントの世界観の代表となり、写真に写っていない場合でも常にチームで存在を意識するべきものと考えます。セルフィーを撮る人ならば自分自身がキービジュアルとなります。ブランドのシンボルやキャラクターがあるなら、それをキービジュアルにするといいでしょう。商品そのものでも構いません。覚えてもらいやすく、絵になるキービジュアルを持つブランドは強力です。

一方、 Instagramにおけるトンマナとは、デザインのさまざまな要素により作り上げられるもので、写真であれば画角や構図、色合いなどが挙げられます。これといったキービジュアルがない場合は、トンマナの統一だけで世界観を作ることも可能です。

自社ブランドが使用する色(キーカラー)など、表現方法のルールがすでにある場合は、それに合わせる形で写真のトンマナを決めます。現時点で特にルールがない場合は、ある程度試行錯誤しながら決めていくことになるでしょう。どのようなポイントから世界観を作っていくかは、下記で紹介するアカウントも参考にしてください。

独自の世界観を持つ企業アカウントの例

ポーラホワイトショットキャンペーン事務局(@whiteshot_campaign
株式会社ポーラの「ホワイトショット」のキャンペーン用アカウント。商品のキーカラーである白と黒を強く印象付けるために、シンプルで余計なものをそぎ落とした世界観を作っている。

ANA(@ana.japan
全日本空輸株式会社(ANA)の公式アカウント。「恋人感」というコンセプトで、デートの雰囲気がある写真やカップルの後ろ姿などが投稿されている。キービジュアルやトンマナは複数のパターンがあるが、すべてANAの写真だとわかる。

MyLittleBoxJapan(@my_little_box_japan
フランスの上質なライフスタイルをギフトボックスで提供する「My.Little.Box.Japan」の公式アカウント。統一された柔らかい色調でパリの風景や女性の写真、オリジナルのイラストなどが投稿され、独自の世界観を構築している。

レオパリスくん(@leopaliskun
賃貸マンション「レオパレス21」の公式アカウント。公式キャラクター「レオパリスくん」がほとんどの写真に登場し、レオパリスくんの日常を見るような世界観が作られている。

HINT[ツール]の補正機能を使いこなす

Instagramでは多彩なフィルタがよく知られていますが、一般的なフォトレタッチソフトのような補正機能も充実しています。投稿する写真のトンマナを考えるにあたっては、利用できる補正機能についても知っておくといいでしょう。

写真の色合いを変える「明るさ」や「彩度」はオリジナルの写真の雰囲気を大きく変え、フィルタと組み合わせて使ってもおもしろい効果が得られます。レトロ風の効果を出せる「フェード」や「ビネット」は、ブランドのイメージに合うのならトンマナの一部として取り入れたい機能です。

写真のフィルターを選択する画面でレンチのアイコンをタップすると[ツール]の表示に切り替わり、補正機能を利用できる。

Instagramで利用できる補正機能