4つの指標の推移をまとめ、大きな動きの理由を探る

ここでは定期的、総合的なまとめと振り返りの手順を解説します。目的および利用する分析サービスにより重視する指標、見られるデータは異なりますが、Instagramアカウントの運営を軌道に乗せるために、これだけはやっておきたいことを整理します。

定期的なまとめは、1カ月/3カ月/1年単位で行うのが適当です。3種類が難しい場合は1カ月/1年単位の2種類とし、次の4つの指標の前の期間からの推移を集計します。集計結果は一定の書式のレポートにしておきましょう。

  1. フォロワー数
  2. エンゲージメント率(「いいね!」数とコメント数の合計÷フォロワー数)
  3. 外部リンクへの誘導数(計測していれば)
  4. コンバージョン数(計測していれば)

フォロワーが増えれば「いいね!」やコメントの数は自然に増えますが、フォロワーの何%から「いいね!」やコメントを獲得できているかを確認するためにエンゲージメント率を計算し、比較に利用します。Aistaを利用していれば期間中の最大エンゲージメント率がわかるので、これを見ましょう。そうでない場合は、期間中の投稿の最大の「いいね!」+コメント数を、集計時のフォロワー数で割って概算します。

各指標に目立った増減があれば、その理由を調べます。増えた理由が見つかった場合は、それを次の期間に生かす施策を考えます。具体的には、ヒットした写真があればそのバリエーションを考える、コミュニケーションの取り方やほかのSNSからの誘導が効いたならそれを発展させる、といったものです。減った理由が見つかった場合は、二度と繰り返さないように運営のガイドラインに書き加えます。

最後に、4つのうちでもっとも重点的に取り組みたい指標を向上させるための施策を考えましょう。考えた施策はリストにまとめて、月に1つずつ試してみてください。闇雲にいくつも実行してしまうと、どの施策の効果がどうだったのか測定できません。施策を実行したら記録を付けておき、次の期間の振り返りで理由を調べやすいようにします。

「いいね!」が多い写真のランキングで方向性を確認する

もう1つ、期間中の「いいね!」が多い写真のランキングを作りましょう。トップ5でも10でもかまいませんが、定期的にランキングを作ることは、想像以上に運営作業の励みになるものです。

心からInstagramや写真が好きで、「仕事もプライベートも関係なく1日中やっていたい!」という人でなければ、運営作業が辛い日もあると思います。振り返りをせずにやっていると、どこに進んでいるのか、何を改善しているのかが、よく見えなくなってしまうこともあります。シンプルに「どの写真が人気だったのか」を振り返ることは、アカウントの基本的な方向性を確認することになり、心の支えにもなります。

1人だけで運営している場合にも、このような指標やランキングをまとめて文書化することで、客観的な視点から見えてくることが多くなります。ぜひ、定期的に時間を取って実行するようにしてください。

Iconosquareで月間の指標を見る

月間の指標の変動はAistaでも見やすいが、Iconosquareの[ANALYICS]メニューから表示できる[Rollin month analysis]画面では、月間のフォロワー数や「いいね!」数などのレポートをきれいにビジュアル化して表示できる。[SNAPSHOTS]画面では月間で「いいね!」数の多かった写真一覧などのスナップショット画像を入手でき、視覚的なインパクトのあるレポートとして利用できる。