商品名や数量、金額をExcelが読み上げてくれる

紙に記載された売上金額や在庫数、住所などをExcelで手入力する。そうした作業は最近では少なくなったものの、たまには入力することもありますよね。大量となればOCRソフトなどを使ったほうがいいですが、数十件なら手入力したほうが早いものです。

ただし、手入力にはミスが付きもの。入力後には必ず、もとの紙と入力したデータを照らし合わせて確認すべきですが、紙と画面を見比べるのは、けっこう面倒なんですよね...。そこで活用したいのが、Excelの「セルの読み上げ」機能です。こちらの動画をご覧ください。

Excel 2016で「セルの読み上げ」機能を使っているところ。表内の商品名、数量、金額を1行ずつ読み上げているので、ぜひ音声を聞いてみてください。

日本語や数字、金額を、かなり自然に読み上げてくれます。これなら、紙の資料を目で見て、入力したデータは耳で聞きながらチェックができます。

実はこの機能、Excel 2010以降に標準搭載されているので、多くの人がすぐに使える機能なのです。以下の手順(Excel 2016の場合)を参考に、クイックアクセスツールバーにボタンを追加して使ってみましょう。

1[Excelのオプション]を表示する

[Excelのオプション]を表示する

Excelでファイルを開いておきます。ウィンドウ左上にある[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]をクリックし、[その他のコマンド]をクリックします。

2[リボンにないコマンド]を表示する

[リボンにないコマンド]を表示する

[Excelのオプション]が開き、[クイックアクセスツールバー]のメニューが表示されました。[コマンドの選択]のプルダウンメニューから[リボンにないコマンド]を選択しましょう。

3[セルの読み上げ]ボタンを追加する

[セルの読み上げ]ボタンを追加する

[セルの読み上げ]を選択して[追加]をクリックします。すると、右側の欄に[セルの読み上げ]が移動します。

4読み上げ関連のその他のボタンを追加する

読み上げ関連のその他のボタンを追加する

そのまま[セルの読み上げ - セルの読み上げを停止]、[セルを1行ずつ読み上げ]、[セルを1列ずつ読み上げ]も同様に選択し、[追加]をクリックしましょう。最後に[OK]をクリックします。

5行方向への読み上げを開始する

行方向への読み上げを開始する

クイックアクセスツールバーに4つのボタンが追加されました。まずは行方向に、1行ずつ読み上げを実行してみましょう。読み上げを開始したいセルをクリックして選択したあと、[セルを1行ずつ読み上げ]→[セルの読み上げ]の順にクリックします。

6読み上げが開始された

読み上げが開始された

表が自動的に選択され、行方向に読み上げが開始されます。この例ではセルA6の「シャープペン」から読み上げが始まり、行の右端で折り返してセルA7の「黒色ボールペン」へと進みます(冒頭の動画を参照)。表の最後まで読み上げると終了します。途中で読み上げをやめるには、クイックアクセスツールバーに追加した[セルの読み上げ - セルの読み上げを停止]をクリックするか、[Esc]キーを押します。

列方向への読み上げを開始する

[セルを1列ずつ読み上げ]をクリックしてから読み上げを開始すれば、列方向に進んでいきます。

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