できる編集部の進藤寛と申します。PC Watchの「実録! 編集飯」からスピンアウトしたこの企画、第3回をお送りします。

天丼いもやの面影を求めて

足繁く通っていたお店が突然休業してしまったときの喪失感たるや、耐えがたいものがありますね。そう、「いもや 二丁目天丼店」のお話です。

神保町を代表する人気店「いもや」には天ぷらのいもや、天丼のいもや、とんかつのいもやなど、店舗がいくつもあります。その中でも私は天丼が好物で「いもや 二丁目天丼店」に足繁く通っていたのですが、突然一時休業してしまったのが昨年のことだったでしょうか。

以来、天丼が食べたいときは専大前交差点にある「てんや」に行くようになりました。こちらはこちらで美味しく、インプレス社員が利用できる「チケットレストラン」の食事券が使えるのでコスパも高いのですが、「いもや」の天丼はかなりオンリーワンな美味しさだったので、心のどこかで物足りなさを感じておりました。

そんな折に、もともと「天丼いもや」として営業していて、後に改称した「神田 天丼家」というお店があることを知りました! こうしてはいられない、ということで、早速伺ってきました!

佇まいに期待が高まる

調べてみれば、「神田 天丼家」は「てんや」のある専大前交差点からほど近い場所にありました。灯台もと暗し、というか、できるのなら昔の自分に教えてあげたいですね。成城石井のところで路地に入ると、お目当ての「神田 天丼家」が見えてきました! この落ち着いた店構え、確かに「いもや」を彷彿とさせます。

「神田 天丼家」外観。落ち着いた佇まい

お店の外にメニューが出ていました。どうやらメニューは「天丼」か「海老天丼」の二択のようです。「いもや 二丁目天丼店」と同じですね! いやがうえにも期待が高まりつつ、いざ入店します。

メニューは「天丼」か「海老天丼」の二択

オーダーし、ふるえて待つ

店内壁際は待ちの人が列をなしています。お店の中で待たせてくれるのは、「二丁目天丼店」も同じでした。この暑い中、外で待たなくて済むのはありがたい限りです。

ほどなくして注文を聞かれたので、「天丼」をオーダーしました。周囲の方のオーダーを聞く限り、飯の盛りはこの段階では伝える必要がなく、提供直前に別途伝えるタイミングがあるようです。なお、ネタを追加でトッピングすることもできるようで、キスやイカを追加されている方が結構いました。

回転が早く、オーダーから5分かそこらで着席となりました。お茶が振る舞われるのも、「二丁目天丼店」と同じです。

熱いお茶をこまめに注いでくれます

飯の盛りを聞かれたので、もちろん「大盛り」をオーダー。中盛り、普通、少なめなど、盛りの量は柔軟に対応してもらえるようです。期待にふるえながら待っていると、まずはお味噌汁から提供されました。「二丁目天丼店」ではシジミのお味噌汁だったと思いますが、こちらではワカメと豆腐のお味噌汁のようです。心の中ではシジミを期待していたものの、これはこれで美味です。

お味噌汁はワカメと豆腐

期待を上回る天丼が登場

お味噌汁で箸を湿らせていると、とうとう来ました! 天丼の大盛りです。

天丼大盛り 600円(完食の場合)

海老、キス、海苔までは「二丁目天丼店」と同じですが、イカは切り身ではなくゲソのようですね。また、「二丁目天丼店」にはないカボチャが付いています! ネタの数ではこちらが一歩リードしています。

いずれも衣がサクサクとしていて、非常に美味です! 海老、キス、海苔、イカのラインナップは完成された組み合わせだと思っていましたが、意外なほど自然にカボチャが溶け込んでいますね。

特徴的な辛めのタレは、まったく同じではありませんが「二丁目天丼店」に近いテイストです。総じて「二丁目天丼店」の面影はありつつ、このお店独自のよさがプラスされているように感じられました! あっという間に完食して、お店の回転に貢献しました。満腹になったのはもちろんのこと、心の隙間も満たされた気がします。

なお、大盛りは通常50円増しで、お米粒ひとつ残さずに完食した場合にのみ据え置き価格になるようです。残したことがないので実際のところは分かりませんが、大盛りをオーダーする際にはお気を付けください。

お店:神田 天丼家(公式サイトなし)
住所:東京都千代田区神田神保町3-1-14
完食時間:6分7秒