指数平滑法による予測
FORECAST.ETS.CONFINT 指数平滑法を利用して予測された値の信頼区間を求める
対応バージョン:
[タイムライン]を元に[目標期日]の値を予測したとき、[信頼レベル]で指定された信頼区間を求めます。季節によって変動がある場合は[季節性]の指定や、欠測値がある場合には[補間]の指定ができます。元のデータに同じ期の値が複数ある場合には[集計]の指定もできます。予測にはETS(三重指数平滑法)アルゴリズムのAAAバージョンと呼ばれる方法が使われます。
入力方法と引数
FORECAST.ETS.CONFINT
目標期日 | 予測値を求める期を指定します。 | |
---|---|---|
値 | タイムラインに対応する値(予測に使う元の値)を指定します。 | |
タイムライン | 年度や日付など、[値]が得られた期を指定します。 | |
信頼レベル | 信頼区間の信頼レベルを指定します。0より大きく、1より小さい値を指定します。省略した場合は95%が指定されたものとみなされます。 | |
季節性 | 季節性の変動がある場合に、周期を指定します。1を指定するか省略すると季節性は自動的に計算されます。0を指定すると季節性がないものと見なされます。8760までの値が指定できます。 | |
補間 | 欠測値がある場合に1を指定すれば自動的に補間されます。0を指定すると欠測値を0とします。省略すると1が指定されたものと見なされます。全体の30%までは欠測値の補間が行われます。 | |
集計 | タイムラインに同じ期がある場合、[値]を集計します。以下の方法が指定でき、( )内に記述した関数と同じ方法で集計を行います。省略した場合は集計を行いません。 | |
1 | 平均(AVERAGE) | |
2 | 数値の個数(COUNT) | |
3 | データの個数(COUNTA) | |
4 | 最大値(MAX) | |
5 | 中央値(MEDIAN) | |
6 | 最小値(MIN) | |
7 | 合計(SUM) |
使用例1四半期ごとの売上高を元に2019年第1四半期の売上高を予測し、その信頼区間を求める
使用例2四半期ごとの売上高を元に2019年第1四半期〜第4四半期の売上高を予測し、その信頼区間を求める
活用のポイント
- 三重指数平滑法とは、過去のいくつかの値の平均から次の値を予測する方法です。このとき、最近の値のほうに指数関数的に大きなウェイトを与え、古い値の影響を少なくします。FORECAST.ETS.CONFINT関数では、季節による変動も含めて予測された値の信頼区間が求められます。
- [目標期日]が[タイムライン]に指定された期よりも前の場合、[#NUM!]エラーとなります。
- [タイムライン]には日付や「期」を表す値を指定します。[値]と[タイムライン]のサイズが異なる場合、[#N/A]エラーとなります。
- [タイムライン]は並べ替えられている必要はありません。
- 季節性の変動を自動的に計算するには、[季節性]に1を指定するか省略します。ここでの例の周期は実際には4なので、[季節性]に4を指定しても、[季節性]を省略した場合と同じ結果になります。
- [季節性]に8760を超える値を指定すると[#NUM!]エラーとなります。
- 欠測値がある場合には[補間]に1を指定するか省略します。[補間]に0を指定すると、欠測値が0と見なされます。
- [季節性]と[補間]、[集計]の詳細については、FORECAST.ETS関数の記事を参照してください。