こんにちは、できる編集部の井上薫です。満員電車ってほんと苦行ですよね...。ぎゅうぎゅう詰めの車内で会社に着く前からげんなり!

そこで、おなじみの「『あるある』で学ぶ 余裕がないときの心の整え方(できるビジネス)」の著者であり、 住職で精神科医の川野泰周さんが編み出した、狭い空間にいても心を開放する方法を紹介します。

通勤中に心が整えられる「つり革瞑想」

「満員電車が好き」という人は滅多にいないと思います。なぜ混雑した電車の中はあんなにも不快なのでしょうか?

物理的に他人と触れること、暑苦しいこと...。その理由はさまざまですが、最も私たちを苦しめるのは「身動きが取れない状況から自分の意志で逃れられない」という想念です。

一度出発したら次の駅に着くまでは動くこともできない、このことは私たちを時として著しい閉塞感の中に追い込みます。

2011年に世界的な科学誌「ネイチャー」に掲載された研究では、地方と都市を比べると、人口密度が高い都市部で精神疾患の発症率が明らかに高いことが示されました。過度な人口密集状態は高ストレスの大きな要因になることは当然のことと言えます。

そこで是非試していただきたいのが、満員電車の中でつり革につかまった状態や、ドアにもたれかかった状態でもできる空間瞑想。名付けて「つり革瞑想」です。物理的に閉塞空間にいても、意識の中で無限大のスペースを自在に飛び回り、心を開放できるのです。

川野泰周さんによる音声解説

川野泰周さんによる、つり革瞑想についての解説(音声のみ。映像は動きません)。

次のページで、満員電車がストレスフリーになる「つり革瞑想」を実践してみましょう。

川野泰周(かわのたいしゅう)さん
精神科・心療内科医/臨済宗建長寺派林香寺住職。

1980年横浜生まれ。2004年慶応義塾大学医学部医学科卒業後、精神科医として診療に従事。2011年より建長寺専門道場にて3年半にわたる禅修行、2014年末より横浜にある臨済宗建長寺派林香寺住職となる。現在寺務の傍ら都内及び横浜市内にあるクリニック等で、うつ病、神経症、PTSD、睡眠障害などに対し薬物療法と並び禅やマインドフルネスの実践を含む心理療法を積極的に取り入れた診療にあたっている。