忘れがちな「お薬手帳」の機能をスマホに
病院で処方せんが出されたときは近くの調剤薬局に行き薬を出してもらいますが、そのときに提示を求められる「おくすり手帳」を、うっかり忘れがちではないでしょうか。薬の処方歴や治療歴、アレルギーなどを記録し、飲み合わせなどの問題がないか確認できるのがお薬手帳の役割ですが、持ち歩くのは意外と面倒なものです。
現在、スマートフォン用の「お薬手帳」アプリが数種類登場しています。今回は日本調剤が提供している「お薬手帳プラス」を取り上げ、機能と使い方を解説します。
お薬手帳プラスiPhone(App Store)
Android(Google Play)
「お薬手帳プラス」は、日本調剤株式会社が提供しているお薬手帳アプリで、全国の日本調剤の薬局で利用できます。主な機能は、薬の管理、服用スケジュールの管理、処方せんの送信、対応薬局の検索。そのほか身長、体重や活動量などの健康記録機能、健康のためのコンテンツもあります。
アプリをダウンロードしてすぐに店舗検索や処方せんの送信機能が利用できます。メールアドレスを登録すると準会員となり、日本調剤の薬局を利用して領収書に印刷された「本会員登録用番号」を入力すると本会員として、すべての機能が利用可能になります。
本会員登録を完了し、すべての画面が使える状態のメインメニュー。
まずは店舗検索を利用し、自分が使いやすい場所に対応する薬局があるか確認するといいでしょう。インプレスがある神保町近辺では、神保町駅周辺のほか御茶ノ水駅周辺に複数の日本調剤の薬局があります。
近くの店舗を探す
メインメニューで[薬局店舗検索]をタップして、「お薬手帳プラス」に対応した店舗を検索します。よく利用する店舗は詳細情報を表示した画面で[お気に入り]に登録しておくと、処方せんの送信がやりやすくなります。
[現在地から探す]機能で簡単に最寄りの店舗を探すことができ、操作は簡単です。
処方せんを送信し、薬の処方を依頼する
[処方せん送信]をタップすると、病院で受け取った処方せんを撮影した写真を薬局に送り、店舗に行く前に処方を依頼できます。薬ができるとアプリに通知が届きすぐに受け取れるので、薬局での待ち時間を減らし、時間を有効に使えます。
処方せんを撮影して薬局に送ります。行きつけの薬局を[お気に入り]に登録していれば簡単に選択できます。
[お薬手帳]で薬を管理。飲み忘れチェックの通知も
[お薬手帳]では、日本調剤で処方してもらった薬が自動的に登録され、薬効や処方の記録を確認できます。そのほかの薬局の処方薬や、市販薬の情報も手動で登録可能です。
薬ごとに[飲み忘れチェック]機能を設定でき、毎日の決まったタイミング(各食前、食後、就寝前など)に通知を受け取るようにもできます。
薬の名称、飲み方、数量や処方された病院などが自動的に記録されるほか、薬の名前をタップすると詳細な説明を読むことができます。[飲み忘れチェックを設定]をタップすると、指定された薬の服用タイミングでの通知を設定できます。
飲み忘れチェックのため、通知の方法や具体的な時刻を設定します。メインメニューの右上にある歯車のアイコンをタップして表示される設定画面を使って、あとから変更することも可能です。
[カレンダー]で薬の服用や通院記録を管理
[カレンダー]をタップすると、カレンダーでさまざまな記録が管理できます。飲み忘れチェックを設定した薬の服用スケジュールや薬局での処方の記録は自動的に記録され、そのほかに病院の通院記録、通院予定なども入力できます(手動)。
このとき、治療内容のメモや支払った治療費、交通費も入力でき、[通院レポート]としてまとめることで、後日記録を整理したり、医療費控除の申告のためにまとめたりもやりやすくなります。
カレンダーでは薬の服用や通院の記録をまとめて管理できます。医療費の記録用にも適しています。
記録は毎年2月中旬から3月中旬だけの期間限定で、ブラウザー版からCSVファイルとしてダウンロードも可能になります(ログインして[カレンダー]→[通院レポート]の順にクリックし、ダウンロード)。
▼お薬手帳プラス(ブラウザー版)
お薬手帳プラス
最寄りに対応の薬局があれば非常に便利
薬の管理は誰にとっても面倒なもの。いつも持ち歩いているスマホで情報の管理や飲み忘れのチェックが簡単にできる「お薬手帳プラス」は、非常に便利です。難点があるとすれば、対応の店舗が現状では日本調剤の店舗に限られ、地域によっては便利に利用できない点です。
今回紹介していない[健康記録]は現状だと手動での入力が基本となりますが、これも自動で記録されるようになれば、通院状況と健康状態をまとめて管理でき、より強力な健康管理アプリになると期待できます。