ラーメンを食べる「暗い情熱」に火を点ける

国民的人気漫画『美味しんぼ』のある回で、ヒロインの栗田ゆう子さんはラーメンをして「異常な食べ物」と表現します。曰く、ラーメンを食べる人は暗い顔をして黙々と食べており、食べる楽しみを享受しているようには思えない、と。そして、その理由は「とても暗い情熱に突き動かされている」からだと看破しています。

これはまさに真理を突いていて、名言であると思います。ここでいう「暗い情熱」とは「背徳感」とも言い換えられるでしょうか。化学調味料をふんだんに含んでジャンキーなのに、とびきり美味しい食べ物を「いけない」と分かっていながら食べることこそ、ラーメンの楽しみ方の本道であるということかと私は理解しました。

そのような観点からすれば、眼前の「まぜそば」はまさしくラーメンの正しいあり方を体現しているように見えます。とびきりジャンキーな見た目なのに、食べたい気持ちを我慢できません!

こんなに沢山ガリマヨをかけて、いいのかな? なんて心配しつつ、手を緩める気はサラサラありません!

まぜそばは何せ具の種類が多いです。細かく見ていきましょう。

卵黄、天かす、小口ねぎ、玉ねぎ

豚、ショウガ、ニンニク

モヤシ、キャベツ、鰹節

実にバラエティ豊かで、まぜ甲斐があるというものです! お次は具の下から麺を掘り起こしてみます。

食べ応えのありそうな太麺にはいい味が付いています

いかにも食べ応えのありそうな太麺。たまらず口に運ぶと、二郎のスープのような味が付いていて美味です。豚の様子はどうでしょう。

分厚い豚はプルッとしています

豚は分厚いですがプルッと柔らかくて食べやすい食感。こちらもしっかり味が付いていて、これ単品でも食べたい美味しさです。あらかた要素を確認したら、ガンガンまぜていきます!

まぜるとポテトサラダのようなルックスになります。見た目はアレですが美味です!

まぜると色々な味が渾然一体となって、複雑な美味しさを生み出しています。飽きてきたら「スキヤキ」を駆使して、味にさらなる変化をつけられます。

スキヤキでさらに味変できます

暗い顔をしていたかどうかは分かりませんが、今回も夢中になって食べ進め、気が付けば完食してしまいました。かなりジャンキーな食べ物ではありますが、この満足感には代えがたいものがありますね。できるだけ自制しつつも、また無性に食べたくなったら足を運びたい所存です。

お店:用心棒
住所:東京都千代田区神田神保町2-2-21 土田ビル1F
完食時間:13分42秒

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※写真はお店の方の許可をいただいて撮影しています