からだに良かれと思って履いていたラクな靴が、実は...

からだに不調を感じているビジネスパーソンのみなさま、こんにちは。しごとのわ編集部の井上薫と申します。書籍『長く働けるからだをつくる』を読んで、いちばん驚いたのは「靴の選び方」でした。

長く働けるからだをつくる ビジネススキルより大切な「立つ」「歩く」「坐る」のキホン(しごとのわ)

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これまで、からだに良かれとおもい、こんな靴を履いていました。

  • きつい靴ではなく、ゆったりした靴
  • ヒールではなく歩きやすいペタンコな靴
  • 家ではスリッパを履きながら過ごしている

これらすべて、からだにNGだったのです!

3つの共通点は、自分の足のサイズにあってない靴ということ。足を痛めながらヒールを履いている人はもちろん、私みたいに、幅のゆるい靴ばかり履いている人も要注意。

自分の視力に合ってないメガネを付けると視力が悪くなるのと同様、靴が合わなければ、うまく歩けません。うまく歩けなければ、膝や股関節に悪影響を与えます。

著者のかじやまさんはこう述べます。

若いときは筋力があるので何とかなる。でも、合わない靴で足やからだに負担を強いたそのツケは、年齢を重ねたときに。関節の痛みなどとなって表れるのです。

ヒヤっとした方は、いま一度、ほんとうに自分にぴったりの靴を履いてみませんか?

まずは、自分のほんとうの足の大きさを知る

ほとんどの人は、本当のサイズより少し大きめを履いているのではないでしょうか? 大きすぎる靴で歩くと、足が前にすべり、バランスの悪い歩き方に腰を痛めます。そこで本当の足の大きさを知ることが大切です。

JIS規格による靴のサイズは、以下の3つで表されます。

足長
(そくちょう)
かかとから一番長い指の先端までを測る。靴を選ぶときの基準にしている足の「サイズ」のこと。
足囲
(そくい)
親指の付け根と小指の付け根をメジャーでぐるっと一周させて測る。
足幅
(あしはば)
親指の付け根と小指の付け根を一直線で測る。

※足囲と足幅が足の「ワイズ」と呼ばれ、一般的に足囲がワイズだと捉えることが多い。「EE」「E」などの表記が書かれている。

私は、ワイズという言葉すら知らなかったので、これから正しいワイズの靴を買おうと思いました。サイズは0.5㎝刻みで展開されていますが、一般的な靴屋に行ってもワイズを選ぶことはほぼ不可能なのです。

靴を履く習慣が150年ほどしか立っていない、靴文化が未熟な日本の現状です......。ほんとうの大きさを知っても、その大きさが置いてない場合はどうしたらいいでしょうか?

そこでベストなのは、紐付きスニーカー。日本人は脱ぎやすいように靴紐をゆるめがちですが、足の甲がしっかり固定されるように靴紐を絞めて履くのがポイントです。

マッサージよりおすすめしたいインソール

大きすぎる靴はなぜからだに悪いのか。もう少し、詳しく解説します。足の裏には3つのアーチがあります。このアーチが、歩いているときの衝撃を吸収し、重いからだを3点で支えます。

長く働けるからだをつくる:3つのアーチ方のイラスト

イラスト:ニシワキタダシ

現代人は、運動不足により3つのアーチが平らになってきているのです! そこでインソールを靴に入れると、アーチをサポートしてくれて、からだへの負担が軽減されます。

マッサージで腰をほぐす、痛いタコやウオノメを削る対処療法より、インソールを入れて根本から直しませんか?

重度の腰痛などがある人は、オーダーメイドのインソールをおすすめしますが、それほど問題のない人は市販のインソールでも効果が感じられるとか。書籍の中で、インソール職人の高岡淳(たかおかあつし)さんは、三進興産の「快適シリーズ」をおすすめしています。

【無料】9/8(金)に新宿で出版記念トークショーを開催!

2017年9月8日(金)、紀伊國屋書店新宿本店にて、『長く働けるからだをつくる』の出版記念トークショーを開催します。

テーマは『意外と知らない椅子のこと。「長く働けるからだ」と椅子の深〜い関係』。人は人生の3分の1を椅子に座って過ごしているんですよ!

「坐らせること」の専門家、シーティング・エンジニアの光野有次氏と、かじやますみこ氏が「生きること、働くことと坐ること」「ニッポン人と椅子の暮らし」について語ります。イベントでは、光野氏が開発した新作の椅子も体験できます。

  • 日時:2017年9月8日(金) 開場18:45/開演19:00
  • 会場:紀伊國屋書店新宿本店8階イベントスペース
  • 参加方法:無料でご観覧いただけるイベントです。

予約方法は紀伊國屋書店さんのイベントページをご覧ください(先着50名)。

しごとのわトークリレー#02 意外と知らない椅子のこと。「長く働けるからだ」と椅子の深~い関係

著者の紹介

かじやますみこ

ノンフィクション作家。神戸大学文学部卒業。ニューヨーク大学大学院で修士号取得。経営者、アーティストなどの評伝のほか、ソーシャルビジネス、女性の生き方・働き方、教育など幅広いテーマに取り組む。書評家、放送作家、翻訳家としても活動中。主著に『トップ・プロデューサーの仕事術』『鈴木敏夫のジブリマジック』(日経ビジネス人文庫)、『紀州のエジソンの女房』(中央公論新社)、『35歳までに知っておきたい最幸の働き方』(ディスカヴァー21)、『そこに音楽があった 楽都仙台と東日本大震災』(文藝春秋)など。

書誌情報

長く働けるからだをつくる ビジネススキルより大切な「立つ」「歩く」「坐る」のキホン(しごとのわ)

長く働けるからだをつくる ビジネススキルより大切な「立つ」「歩く」「坐る」のキホン(しごとのわ)
  • 著者:かじやますみこ
  • 発売日:2017年7月14日
  • ページ数:200ページ
  • サイズ:四六判
  • 価格:本体1,500円+税

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