【できるUiPath】は注目のRPAサービス「UiPath」を使って、RPAのワークフローを作るための基本操作から、実際に業務をRPA化する実践テクニックまでを解説する連載です。
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レッスン1RPAの概要

RPAとは

「働き方改革」や「業務効率化」といった観点から、「RPA」が急速に注目を集めています。RPAとは何なのでしょうか? その実体に迫ってみましょう。

面倒な作業に時間を取られていませんか?

日々の仕事に忙殺されていませんか? もちろん、ひと口に「仕事」といっても、その内容は業種や職種によってさまざまです。しかし、毎日繰り返される仕事を振り返ってみると、そこには必ずしも自分が処理しなくてもよさそうなことや、もっと効率的に処理できそうなことがいくつか含まれているはずです。

こうした仕事に貴重な時間を取られ、本来の業務や新しい価値を生み出す仕事に十分な時間を割けなくなることは、会社にとっても、働いている個人にとっても不幸なことといえます。

RPAとは(RPAの概要) - できるUiPath

HINT働き方改革にも役立つ

現在の仕事内容を効率化しようという取り組みは、「働き方改革」にも大きく貢献します。やみくもに「時短」を叫ぶだけでなく、仕事の内容を見直し、それを効率化する仕組みを導入することで、やらなければならない仕事を短時間で済ませることこそ本当の意味での働き方改革につながるはずです。

HINT生産性も向上する

「働き方改革」というと時間を短縮することにばかりに注目してしまいがちですが、仕事内容を見直すことで生産性を向上させることができる点にも注目すべきです。1つ1つの仕事の質を向上させたり、新たな取り組みをする時間を創出したりすることも可能です。

HINT今の仕事のやり方をなるべく変えずに改革する

仕事を効率化するために、今の仕事のやり方を変えたり、そこで使っているシステムに大きく手を加えたりすることは、かえって逆効果になる場合があります。コンサルティングやシステム開発に多くの費用がかかったり、新しい仕事の仕方に慣れるまでのトレーニングが必要になってしまったりしては意味がありません。

もちろん、仕事内容を見直して無駄を省くことは大切ですが、まずは、今の仕事の「流れ」を変えることなく効率化する方法を検討してみましょう。

ロボットを使って人間の作業を自動化しよう

「RPA」は、今まで人間がしていた仕事の一部をコンピューター上で動作するロボットを使って自動化しようという取り組みです。経費精算や受注管理、請求書作成、アンケート集計、情報収集など、普段、Excelや業務アプリケーションを使ってしている作業をロボットに覚えさせることで、人間の代わりに入力や値のチェック、情報取得といった作業を自動的に実行させることができます。

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作業効率がこんなに違う

ロボットは、アプリの起動やデータの取得、入力といった作業を極めて短時間で実行できます。例えば、Excelを起動して、表のデータを確認し、その値を業務アプリケーションに入力。入力結果を元の表に反映して更新するといった作業に、人間が数分~数十分の時間をかけていたとしても、ロボットならほんの数秒~数十秒で処理を完了させることができます。

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HINTRPAって何?

RPAとは、「Robotic Process Automation」の略で、ロボットによる仕事の自動化を指します。「デジタルレイバー」などと呼ばれることもあります。従来のITシステムも仕事を自動化することができますが、RPAでは、主に「人間がパソコンで実行していた作業」を置き換える技術となります。

HINTロボットって何?

RPAの「ロボット」は、いわゆる機械のロボットではなく、パソコン上で動作するソフトウェアです。「Excelを起動する」「セルのデータを読み込む」「読み込んだ値を業務アプリの入力欄に入力する」「更新ボタンをクリックする」など、あらかじめ定義した指示書に従ってパソコンのアプリを自動的に操作することができます。

HINT人間はほかの作業に集中できる

ロボットによって、今まで何十分、何時間もかかっていた仕事が短時間で完了すれば、その分、人間は別の仕事をできます。新しい企画を考えるなど、人間しかできない、よりクリエイティブな仕事に時間を割けます。

こんな作業を自動化できる

RPAによって、どのような仕事を自動化できるのでしょうか? ここではRPAの利用が適している作業を紹介します。

決まった流れで進む作業

例えば、他部門や取引先から送られてきたExcelのファイルを元に、新しい文書を作成して、社内掲示板にアップロードするなど、決まったアプリを使って、決まった流れで、決まった情報を扱う作業はRPAで自動化しやすい仕事といえます。

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転記を繰り返す作業

アプリから別のアプリへと情報を転記する作業はRPAの得意とするところです。例えば、Excelの情報を元に、業務アプリにデータを入力するといった仕事が該当します。こうした作業は、値を変えながら同じ作業が繰り返されますが、こうした繰り返し作業もRPAの得意とする分野です。

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HINT国内企業での導入例が相次ぐ

RPAは、銀行や保険会社など、国内の大手企業での導入が進んでおり、すでに高い実績を上げている技術です。例えば、コールセンターの各種書類の作成、業務システムへのエントリー入力、依頼書の不備のメール配信、社内の各種申請・承認業務などの自動化に活用されています。

HINTどんな業界のどんな業務に向いているの?

RPAは、金融、通信、小売り、製造、エネルギー、医療、運輸、教育機関など、あらゆる業界で活用されています。請求処理など経理部門での活用がイメージしやすいかもしれませんが、実際にはパソコン上で実行されるほとんどの処理を自動化できます。

HINTどんなアプリやサービスと連携できるの?

どのようなアプリやサービスを自動化できるかは、利用するRPA製品によって異なりますが、本コンテンツで取り上げるUiPathは、WordやExcelなどのOffice製品はもちろんのこと、SalesforceやSAPなど、さまざまなサービスとの連携が可能となっています。

HINTターミナル操作の自動化もできる

本コンテンツで紹介するUiPathは、Windowsアプリやブラウザーで動作するサービスだけでなく、ターミナルで動作する環境も自動化の対象となります。ホストコンピューターの操作や仮想マシンなどを使う処理も、自動化の対象となります。

同じ作業が別々のアプリで発生する重複作業

例えば、取引先から届いた発注書を元に、業務アプリに発注情報を入力しつつ、さらにWordで契約書を作成するなど、同じような作業を別々のアプリで実行する場合もRPAの出番です。人間の場合、別々に必要な2つの作業をRPAなら、ほぼ同時に処理することができます。

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データ集計や情報収集

株価や商品の実売価格などをインターネット上のサービスから収集したり、業務アプリの集計結果を取得したりすることもRPAで自動化しやすい作業です。集めたデータを別のアプリに入力したり、メールに添付して送信したりするといったこともできるので、上司や他部門への報告にも活用できます。

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HINTシステム開発と違ってコストや手間を抑えられる

例えば、作業の自動化はシステム開発によっても実現できますが、RPAは従来のシステム開発と違って、低コストで始めることができるうえ、自動化したい作業を担当している担当者自らがロボットを開発することもできます。予算が少ない場合でも導入を検討できるうえ、従来はシステム開発の対象にしにくかった担当者レベルの作業も自動化できます。

HINTAI連携で複雑な処理もできる

UiPathは、GoogleやIBM、Microsoftなどが提供しているAI機能(コグニティブサービス)と連携させることもできます。例えば、履歴書から読み取った内容をAIで処理して、自動的に一定の評価ができるようにすることなどができます。旧来のコンピュータシステムでは判断が難しかった処理も自動化できるようになっています。

PointRPAで仕事が変わる、会社も変わる

RPAは、業務の効率化やコスト削減に大きく貢献しますが、旧来の「仕事」の概念を変えることができるのも大きなメリットです。単純作業をロボットに任せ、人間が本当に時間を費やすべき、クリエイティブな作業に時間を使うことができます。これにより、新たな事業を創出することなどができれば、会社そのものも大きく変わることになります。働き方だけでなく、企業そのものの改革のためにもRPAを活用してみましょう。

提供:UiPath

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