【できるUiPath】は注目のRPAサービス「UiPath」を使って、RPAのワークフローを作るための基本操作から、実際に業務をRPA化する実践テクニックまでを解説する連載です。
過去の記事一覧【できるUiPathまとめ】

レッスン11表示名、注釈、コメント

注釈やコメントを付けてワークフローを分かりやすくしよう

ワークフローで、何が行われているのかを分かりやすく示すことは非常に重要です。[表示名]や[注釈][コメント]で処理内容を記述しましょう。

[表示名]や[注釈][コメント]を活用しよう

ワークフローは、後から修正したり、メンテナンスすることを想定して、なるべく分かりやすく作っておくことが大切です。

例えば、[条件分岐]アクティビティの[表示名]を変更して、どのような条件で何を判断しているのかをひと目で分かるようにしたり、条件分岐の判断基準など説明や注意点を[注釈]で説明したり、アクティビティの前後に[コメント]を配置して将来的にアクティビティの追加が必要になる可能性を示したりすれば、後から修正や変更が簡単にできます。

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINT過去のスクリーンショットを削除できる

アクティビティによっては、処理内容を示す画像(参考スクリーンショット)が自動的に挿入されます。この画像は、右側のオプションメニューから[参考スクリーンショットを変更]を選ぶことで別の画像に差し換えられます。

ただし、画像を差し換えた際、過去の画像が内部に残ったままになることがあります。画面左側で[プロジェクト]パネルを開いた状態で、[未使用のスクリーンショットを削除]ボタンをクリックすると、プロジェクト全体から、過去に保存された画像をまとめて削除できます。

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINTこのレッスンで使う変数

このレッスンでは、次の変数を使います。ワークフロー内で登場する変数の用途を確認しておきましょう。UiPathの変数には、文字列や整数、日付など基本的な型のデータを格納できる「GenericValue」という型が用意されています。

chkPrice

型:GenericValue
用途:金額を格納する

アクティビティの表示名を変える

アクティビティの表示名は、標準では[条件分岐]や[代入]などのアクティビティ名になっています。[送料の要不要を判断][金額に送料を追加]など分かりやすい表示名に変えてみましょう。

1アクティビティの表示名を選択する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

2表示名を編集する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

3新しい表示名を入力する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINTプロパティでも変更できる

[表示名]は、[プロパティ]パネルからも変更できます。[表示名]の部分をクリックして、同様に元の名前を分かりやすい名前に変更しましょう。

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINTアクティビティ名を残してもいい

[表示名]を変更するときは、元のアクティビティ名をあえて残しておくのも1つの方法です。例えば、「条件分岐:送料の要不要を判断」などとしておけば、処理内容に加えて、どのアクティビティを使っているのかもひと目で分かります。

HINTここで扱うワークフロー

ここでは、価格が500円以下だったときに送料380円を追加する処理を例に、ワークフローを分かりやすくする方法を解説します。各処理で何をしているのかを[表示名]や[注釈][コメント]で追記してみましょう。

注釈を追加する

[注釈]は、アクティビティに関する情報を追加できる機能です。そのアクティビティで何をしているのか? なぜ必要なのか? 変更や削除の際に何に注意すべきか? などを文章で記述できます。

1注釈を追加する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

2注釈を入力する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

3注釈を表示する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINT注釈を常に表示したいときは

注釈は、普段は非表示になっており、マウスオーバーしたときだけ表示されます。常に表示しておきたいときは、次のように[ドッキング]ボタンをクリックして固定しましょう。また、アクティビティを右クリックして、[注釈]の[すべての注釈を表示]を選ぶと、ワークフロー内にあるすべての注釈を常に表示できます。

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINTワークフローを画像として保存できる

ワークフローの内容を仕様書や手順書などに記載したいときは、ワークフローを画像として出力すると便利です。画像にしたい部分(全体の場合はシーケンス)を右クリックして[イメージとしてコピー]や[イメージとして保存]を選択すると、選択した部分が画像として扱えるようになります。

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

コメントを追加する

[コメント]は、ワークフロー内に追加できるアクティビティの一種です。アクティビティの前後に配置できるので、個々のアクティビティというよりは、全体的な処理について記述できます。

1コメントを追加する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

2コメントを入力する

ワークフローの処理内容を分かりやすくするには(表示名、注釈、コメント) - できるUiPath

HINTプロパティに直接入力してもいい

ここでは、[Text Editor]を起動してコメントを編集していますが、[プロパ ティ]パネルの[テキスト]に、直接、コメントを入力しても構いません。短いコメントなら、直接、入力した方が簡単です。

HINT[コメントアウト]は処理を無視させたいときに使う

[コメント]に似たアクティビティに[コメントアウト]があります。[コメントアウト]は、ワークフロー内のアクティビティを無効化したいときに使うアクティビティです。特定のアクティビティを[コメントアウト]内にドラッグしておくと、ワークフローを実行しても、そのアクティビティは処理させずに無視されます。将来的に追加予定の処理を記述したり、不要だが念のため残しておきたいときなどに使いましょう。

Point誰が見ても分かるワークフローを作ろう

ワークフローは、作ったら終わりではありません。業務フローや業務アプリの仕様変更に合わせて内容を修正したり、より効率的にワークフローが実行されるように後から改良したりする可能性があります。

また、大規模な環境では複雑なワークフローをチームで開発することもあります。このため、ワークフローは、いつ、誰が見ても、すぐに内容を理解できるようにしておく必要があります。[表示名][注釈][コメント]を活用して、分かりやすいワークフローになるよう心がけましょう。

提供:UiPath

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