249 レポートの疑問

ダイレクトトラフィックの割合が異常に多い原因を知る

参照元/メディア]などのレポートを表示したとき、「(direct)」(ダイレクトトラフィック)や「(none)」(ノーリファラー)の割合が異常に多いことを発見するかもしれません。その原因には、以下の4つが考えられます。

一部のページでトラッキングコードが未挿入

サイト内のどこかに、トラッキングコードを挿入し忘れているページがあります。コードが挿入されていないページにランディングしたトラフィックが、そのページ内のリンクによってコードが挿入されているサイト内のほかのページに遷移した場合、もともとのリファラー(参照元)の情報を失い、ダイレクトトラフィックとして記録されます。

クライアントサイドでのリダイレクト

meta refreshやJavaScriptのwindow.locationなどの手法により、サイト内でリダイレクトを行っていると、ダイレクトトラフィックとして記録される場合があります。クライアントサイドでのリダイレクトについては、自己参照トラフィックの原因になる可能性もあるとして、ランディングページでは利用しないよう公式ヘルプに記載されています。

SSL対応サイトからのトラフィック

サイト全体の常時SSL化が進んでいますが、自社サイトをSSL化していない場合、SSL化されたサイトからの参照トラフィックはダイレクトトラフィックになります。通信プロトコルが「http」と「https」で異なり、リファラーが渡されないためです。

モバイルアプリからのトラフィック

スマートフォンやタブレットのアプリからのトラフィックは、サイトではないためリファラーが渡らず、ダイレクトトラフィックになります。

ポイント

  • ダイレクトトラフィック(ノーリファラー)は、すべてのトラフィックから流入の目印が付いたトラフィック、つまり自然検索やリスティング広告、参照トラフィック(リファラー)、メールマガジンなどを仕分けしたあとに残った、解析者泣かせの「手がかりのないトラフィック」と言えます。割合が多い場合、カスタムキャンペーンのパラメータを付与するなどの方法で手がかりを残せないか、社内のシステム部門に確認してみましょう。
  • 旧ページから新ページへのリダイレクトを行うときは、301リダイレクトに代表されるサーバーサイドのリダイレクトを実施するのが原則です。

リファラーがないトラフィックの分析には制約が多く、なるべく避けたいところです。特にトラッキングコードの挿入もれには注意しましょう。