【エクセル時短】は「少しでも早く仕事を終わらせたい!」というビジネスパーソンのみなさんに、Excelの作業効率をアップするワザをお届けする連載です。毎週木曜日更新。
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意図せずにスクロールロックになっていることがある

Excelで矢印キーを押すと、通常はアクティブセルやカーソルが移動しますよね。しかし、矢印キーを押すと画面がスクロールし、元に戻せない状態になる現象がたまに起こります。

これは「ScrollLock」(スクロールロック)が有効になっている状態です。Excelのステータスバーの左端を見てみると、小さく「ScrollLock」と表示されていることがわかります。

【エクセル時短】矢印キーを押すと画面がスクロールしてしまう!「ScrollLock問題」の原因と対策

「ScrollLock」と表示されていると、矢印キーで画面がスクロールしてしまいます。

もし「ScrollLock」と表示されていないのに矢印キーでスクロールしてしまう場合は、ステータスバーを右クリックしてみましょう。一覧の[ScrollLock]に[オン]と表示されていれば、ScrollLockが有効になっています。

【エクセル時短】矢印キーを押すと画面がスクロールしてしまう!「ScrollLock問題」の原因と対策

右クリックした一覧で[ScrollLock]をクリックすると、ステータスバーにも表示されるようになります。

エクセル時短】第122回では、この「ScrollLock問題」の原因と対策について解説しましょう。

ショートカットキーの押し間違えの可能性大

ScrollLock問題が起こる原因としては、まず「無意識に[ScrollLock]キーを押してしまった」ことが考えられます。しかし、これは[ScrollLock]キーが物理的に存在する、デスクトップパソコンなどのキーボードに限られます。

【エクセル時短】矢印キーを押すと画面がスクロールしてしまう!「ScrollLock問題」の原因と対策

大きなキーボードでは、矢印キーの上に[ScrollLock]キーがあります。製品によっては[ScrLK]などと記載されています。

多くの人が使うノートパソコンのキーボードには、[ScrollLock]キーが存在しません。では、なぜScrollLock問題が起こるのかというと、ショートカットキーの押し間違いが原因である可能性が高いでしょう。

パソコンの機種によって異なりますが、次のような[Fn](ファンクション)キーと何らかのキーの組み合わせが[ScrollLock]キーに割り当てられている(同様の働きをする)ことがあります。それを示す刻印がない機種もあるようです。

  • [Fn]+[S]キー
  • [Fn]+[C]キー
  • [Fn]+[K]キー

[Fn]キーは[Ctrl]キーの隣にあることが多いので、[Ctrl]+[C]キー(コピー)のつもりで[Fn]+[C]キーを押してしまうことは普通に起こりえます。すると、まったく身に覚えがなくScrollLockが有効になってしまうわけです。

キーが分からなくてもスクリーンキーボードで解決

ScrollLockを解除するには、もう一度[ScrollLock]キーを押せばOKです。しかし、[ScrollLock]キーがどこにあるのか分からない、もしくは、どのキーの組み合わせが[ScrollLock]キーに割り当てられているのか分からない場合、どうすればいいのでしょうか?

[Fn]キーを押しながら、やみくもに何らかのキーを押すのはやめてください。また別の不要な機能が有効になってしまうかもしれません。次の方法で「スクリーンキーボード」を使いましょう。

1[スクリーンキーボード]を表示する

【エクセル時短】矢印キーを押すと画面がスクロールしてしまう!「ScrollLock問題」の原因と対策

スタートメニューを表示して、[Windows簡単操作]→[スクリーンキーボード]の順にクリックします。

2[スクリーンキーボード]でスクロールロックを解除する

【エクセル時短】矢印キーを押すと画面がスクロールしてしまう!「ScrollLock問題」の原因と対策

[スクリーンキーボード]が表示されたら、[ScrLK]ボタンをクリックで解決です。

以上、矢印キーで画面がスクロールしてしまう「ScrollLock問題」の原因と対策について解説しました。

もともとScrollLockは、Windows以前のOSに採用されていた機能で、画面を効率よくスクロールできるように考えられたものです。今となっては邪魔に思える機能ですが、マウスを触らずに画面を上下左右にスクロールできるメリットもあります。今回機能を知ったことをきっかけに、マウスと使い分けてみるのもいいかもしれませんね。