「迷惑メール」とは受信側の承諾を得ずに、無差別に送信される広告などのメールです。「SPAM（スパム）メール」とも呼ばれ、一種の社会問題にもなっています。

受信トレイに受信したくない迷惑メールが配信される場合があります。「受信拒否リスト」に差出人アドレスやドメインを登録しておくことで、同じ差出人から届くメールが迷惑メールとして処理されるようになります。

メールサービスによっては、受信した時点で迷惑メールを判別する機能を持っています。こうしたサービスがあることを前提に、Outlookの迷惑メール処理レベルは［自動処理なし］に設定されています。［自動処理なし］の状態で迷惑メールと思われるメールが数多く届く場合は、処理レベルを［低］や［高］に変更して様子を見てみましょう。

ただし［迷惑メールを迷惑メールフォルダーに振り分けないで削除する］を選択すると、実際には迷惑メールでないメールが削除されてしまうことがあるので、注意してください。Outlookは、迷惑メールを判断するためのデータを基に受信したメールを分析し、迷惑メールを処理します。

数多く届く迷惑メールですが、昨今のものはその造りがきわめて巧妙なものになってきています。これらのメールに騙され、つい、リンクをクリックしてしまうことで、マルウェアに感染したり、悪質なサイトに誘導され、被害をもたらすリンクをクリックさせるような脅威が後を絶ちません。例えば、日常的に届く、アマゾンやアップルなどからのメールを巧妙に模倣したものも少なくありません。

これらのメールに騙されないために、おかしいなと思うカンを身に付けることが必要です。例えば、加入しているサービスからのお知らせを装ったものなら、そのメールのリンクを開くのではなく、そのサイトを検索してログオンし、お知らせなどに同様の告知がないかどうかをチェックします。

また、メールの差出人や、メール本文内にあるリンクのアドレスをチェックするのも有効です。見知らぬドメインのアドレスなら、それは間違いなく詐欺メールです。

Outlookの迷惑メール処理レベルが［自動処理なし］の場合は迷惑メールフィルターが無効ですが、受信拒否リストに登録したメールアドレスから届くメールは［迷惑メール］フォルダーに振り分けられます。

ただし、受信拒否リストに登録していないのに［迷惑メール］フォルダーにメールが仕分けされてしまうことがあります。手順5以降では「迷惑メールでないのに［迷惑メールフォルダー］に仕分けられてしまったメール」を［受信トレイ］フォルダーに移動し、同じメールが［迷惑メール］フォルダーに振り分けられないようにします。

ビューに表示されているメールを右クリックすると、ショートカットメニューが表示されます。［迷惑メール］をクリックして表示される一覧からでも受信拒否リストの登録や解除、迷惑メールの処理レベルの変更ができます。

迷惑メールのオプションでは、［信頼できる差出人のリスト］タブや［信頼できる宛先のリスト］タブ、［受信拒否リスト］タブを開き、それぞれのリストに新規追加したり、過去に設定したものを削除したりできます。

迷惑メールがフォルダー内にたまってきたら、削除してしまいましょう。フォルダーを開き、［Ctrl］＋［A］キーですべてのメールを選択し、［ホーム］タブの［削除］ボタンをクリックします。たくさんの迷惑メールがたまったままでは、処理ミスで移動されたメールを見落としてしまう可能性が高くなります。

ごくまれに、受信したメールの内容がまったく判別できない文字列になってしまう場合があります。こうしたメールの状態を「文字化けしている」といいます。文字のコード体系を伝えるための記述が欠如しているといったことが原因で、相手側のメールソフトの機能欠如が原因です。

Outlookは、想定外の文字コードで強制的に文字列を複合する機能が用意されています。この機能を使うことで、意味不明の文字列を、正しい文字列に変換することができる場合があります。

それでも正しい表示ができない場合は、差出人に依頼してファイル添付など、別の方法での再送をお願いしてみましょう。