部分月食ながら食が深い
月が地球の影に覆われる天文現象である「月食」。2021年、日本では5月に月食が見られましたが、11月19日(金)にもう一度チャンスが巡ってきます。
11月19日に起こるのは、月が地球の影に完全に覆われる「皆既月食」ではなく「部分月食」です。しかし、月の大部分が影に覆われるので「ほぼ皆既月食」となります。5月に見逃した人も、今年最後の月食として見ておきたいところです。
今回の月食は日本全国で見られますが、北海道や東北地方(北部)以外の地域においては、月食の開始時点で月が地平線の下にあります。月食の始まりから最大、終わりまでの時間は以下の通りなので、関東地方などにお住まいの人は、最大食の時間を狙って空を眺めてみるといいでしょう。なお、月が現れる方角は東北東となります。
月食の様子 | 時刻 |
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部分食の始まり | 16:18 |
最大食 | 18:03 |
部分食の終わり | 19:47 |
こうした月食の様子を再現できるスマホアプリに、天体望遠鏡のメーカーとして有名なVixen(ビクセン)が提供する「Moon Book」があります。iPhoneやAndroidスマホの画面で見るだけでも楽しいですし、当日の準備として時間や方角を確認するのにもピッタリです。ぜひインストールしておくことをおすすめします。
以下の操作手順ではiPhoneを例に、Moon Bookで2021年11月19日の月食を再現する方法を紹介します。
アプリのダウンロード
Moon Book
iPhone(App Store)
Android(Google Play)
2021年11月19日の月食をスマホアプリで再現する
1位置情報の利用を許可する
Moon Bookを起動します。初めて起動したときは、位置情報の使用についての確認画面が表示されます。現在地での時間や方角が表示されるよう、[Appの使用中は許可]をタップしましょう。
2月食の情報の一覧を表示する
Moon Bookには、日本で観測できる月食の情報があらかじめ登録されています。画面左下のアイコンをタップして一覧を表示します。
32021年11月19日の月食を選択する
[2021/11/19 部分月食]をタップします。
4月食の様子を確認する
11月19日の夜空に、月食が起きている間の月の軌跡が表示されました。ここではピンチアウトして、月の軌跡を拡大表示しています。画面下部にあるスライダーをドラッグすると、月食の様子が再現されていきます。
右側に少しドラッグし、16時50分の様子を再現したところです。東北東の夜空に月が現れ、月食が始まっていることが分かります。
さらに右側にドラッグし、18時03分にあわせました。月食が最大になった様子を再現できました。
さらに右側にドラッグして19時40分にすると、月食が終わろうとする様子を再現できます。
以上、Moon Bookの使い方を解説しました。
今回は、月食が夜空の低い位置で進行することに注意してください。東側が開けている場所でないと見えないので、東の夜空が見える高い建物の中から観測するのがおすすめです。あとは晴れることを祈って、天文ショーを楽しみましょう!