Google製AIサービスの実力はいかに?
2023年5月11日、Googleはすでに英語圏で提供が開始されていた文章生成AIサービス「Bard」(バード)の日本語対応を発表しました。
Bardは、4月ごろから大いに話題になっている「ChatGPT」(チャットGPT)と同様のサービスで、対話型AIとも呼ばれます。Googleの大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)である「PaLM 2」に基づき、私たちが会話文で質問したことに対して、驚くほど自然な回答をテキストとして生成します。
本記事執筆時点では「試験運用中」となっており、すべての機能が無料で利用できます。Googleとしても多くのユーザーからのフィードバックを集めている段階なので、ぜひ使ってみて、ChatGPTとの違いを体感しておきたいところです。
本記事では、GoogleのBardの基本的な使い方をひと通り紹介しましょう。
Google BardのWebサイト
動画で操作方法を見る
※BGMが流れます。音量にご注意ください。
Bardにログインする
1Googleアカウントでログインする
BardのWebサイトにアクセスし、[ログイン]をクリックします。すでにGoogleアカウントにログインしている状態なら、そのまま次の[利用規約とプライバシー]画面が表示されます。ログインしていない場合は、Gmailのアドレスとパスワードでログインしてください。
2利用規約に同意する
[利用規約とプライバシー]画面が表示されたら、下までスクロールして内容を確認し、[同意する]をクリックします。
3注意事項を確認する
[Bardは試験運用中のサービスです]というメッセージが表示されるので、こちらも内容を確認しておきましょう。ChatGPTと同じく、Bardの回答も正確とは限らないことに注意してください。[続行]をクリックすると、初回のログインが完了します。
Bardに質問する
1質問を入力・送信する
Bardのメイン画面が表示されました。本記事執筆時点で、ChatGPTのメニューは英語表記となっていますが、Bardはすべて日本語化されているので安心感があります。さっそく質問をしてみましょう。ここでは例として「神保町でおすすめのカレー店を3つ教えて」と入力しました。[送信]をクリックします。
2Bardからの回答が表示された
しばらくすると、「神保町でおすすめのカレー店を3つ教えて」に対するBardからの回答が表示されました。お店の細かい情報がやや間違っているようですが、おおむね正しい内容となっています。以下に引用します。
神保町はカレー激戦区として知られており、多くのカレー店が軒を連ねています。ここでは、その中でも特におすすめのカレー店を3つご紹介します。
ボンディ 神保町本店
ボンディは、1973年に創業した神保町の老舗カレー店です。欧風カレーの元祖と言われており、濃厚な味わいと深いコクが特徴です。牛肉のビーフカレーが人気ですが、チキンカレーや野菜カレーなどもおすすめです。
ガヴィアル
ガヴィアルは、1982年に創業した欧風カレー店です。店内はクラシックが流れる落ち着いた雰囲気で、女性一人でも入りやすいです。創業当時から継ぎ足す秘伝のカレーソースは、オリジナルのペーストが味の決め手です。牛肉や豚肉、野菜など、具材もこだわり抜かれています。
ビストロべっぴん舍
ビストロべっぴん舍は、2008年にオープンしたカレーとワインを楽しめるお店です。小麦粉を使用しないグルテンフリーのカレーが特徴で、スパイスの風味を存分に味わうことができます。辛さも4段階から選べるので、自分の好みに合わせて楽しめます。
これらは、神保町にある多くのカレー店のほんの一部です。神保町で美味しいカレーをお探しなら、ぜひこれらのお店を訪れてみてください。
ちなみに、神保町のカレー店に関する質問は、以前にChatGPTにもしたことがありますが、そのときは完全にデタラメな回答でした。これだけで「BardのほうがChatGPTよりも優秀」と判断することはできませんが、ある程度は信頼できる精度だといえそうです。
他の回答案を表示する
ChatGPTにはないBardの機能として特徴的なのが、他の回答案を表示する機能です。回答の右上にある[他の回答案を表示]をクリックすると、3つの回答案が表示されます。最初に表示されたものが[回答案1]なので、[回答案2]を選択すると、今回の質問では3つ目のお店が入れ替わりました。ただ、やはりお店の詳しい情報についての精度は怪しい印象です。
Bardの回答からGmailの新規メールを作成する
1メールの文面を生成させる
同じくChatGPTにはない機能として、Bardの回答からGmailの新規メールを作成することが可能です。メールの文面を作成してもらう質問を入力し、[送信]をクリックします。
2生成された文面をGmailにエクスポートする
メールの文面が回答として生成されました。これをGmailのメールの文面として使うには、回答の左下にある[回答をエクスポート]をクリックし、[Gmailで下書きを作成]を選択します。
3BardからGmailを開く
しばらくすると画面左下に[新しいメールを作成しました]と表示されます。さらに[Gmailを開く]をクリックすると、Gmailでメールの下書きが表示されます。前の画面にある通り、Bardの回答をGoogleドキュメントにエクスポートすることもでき、実にGoogleらしい機能だといえるでしょう。