【Power Automateではじめる業務の完全自動化】実務直結のノウハウが満載! 本連載では、企業へのMicrosoft 365の導入や活用支援を手がける著者・太田浩史氏による、Power Automateを使った業務自動化のノウハウを提供します。

基本編|Power Automateとは「何か」を知ろう
LESSON 03

Power Automateを 使いこなせるようになるには

はじめてPower Automateで業務を自動化しようとすると、多くの人が「思っていたよりも難しい」「簡単にできるなんて嘘だ」と感じるかもしれません。そうしたときにどのように学習していくのが良いのか、そのヒントとなることや考え方をいくつかご紹介します。

ルールを知ることが大事

Power Automateで作成するフローは、すべてトリガーとアクションの組み合わせでできています。Power Automateを使いこなすには、それらの組み合わせ方や使い方のルールを知っておくことが大切です。そのためには、本連載やほかの書籍、インターネット上の情報などを基に自分でも試したり、そのフローを少し改変してみたりして、試行錯誤してみることが重要です。Power Automateを使いこなしている人は、これまでの経験やそうした試行錯誤から、ルールを多く知っているだけです。

Power Automateには数多くのトリガーやアクションがあります。それらすべての機能を完全に理解して使おうとするには不可能ですし、する必要はありません。それよりも、本連載で紹介する基本的な使い方やルールを知り、状況に応じて対応できる力を身に付けましょう。

考えても分からないことは動かして試す

トリガーやアクションを利用していると、なぜその設定が必要なのか、どんな値を設定したら良いのか分からないことが必ずあります。そんなときには、まずは適当な値を設定して動かしてみることも大切です。実際に動かしてみることで、表示されるエラーメッセージから得られるヒントや、実行されたアクションから得られる結果など、動かしてみる前には分からなかった多くの情報を得ることができます。そうしたヒントや結果を基に仮定を立てながら値を変えて動かしてみることで、どういった設定が必要なのかが次第に分かるようになってきます。

また、Power Automateでのフロー作成に苦手意識のある人には「最初から最後まで処理を完成させてから実行しよう」と考える人が多くいます。一方で、Power Automateを使いこなしている人は、作成しながら小まめにフローを動かし動作を確認しています。慣れないうちは、アクションを追加する度に動作を確認するつもりでも構いません。とにかく何度も動かして、失敗や成功を重ねて経験を積み重ねることが大切です。

連携先のサービスのこともよく知っておこう

フローの作成に慣れてくると、とにかく何でもPower Automateで処理を実現しようとする場合があります。しかし、Power Automateで複雑な処理を作り込むよりも、連携しているサービス側の機能で工夫をした方が簡単に目的を実現できることも多くあります。例えば、Power Automateがよく利用される用途の「通知」では、サービスの標準機能として同じような通知機能を備えている場合もあります。標準機能で十分なのであれば、Power Automateで処理を作成する必要はありません。

Power Automateは、複数のクラウドサービスをつなぎ合わせることで、一連の作業を自動化するサービスです。連携するクラウドサービスの機能を最大限に活用した上で、それでも不足しているところをPower Automateのフローを作成し実現するものだと考えるのが良いでしょう。Power Automateだけでなく、利用できるほかのクラウドサービスも含め、視野を広げる意識が大切です。

Power Automateの基礎|Power Automateではじめる業務の完全自動化

分からないことは検索して調べるようにしよう

動かしてみても分からないことは、インターネットで検索して調べてみましょう。Power Automateのユーザーは、世界中に数多くおり、SNSやブログなどを通じて使い方やテクニックを共有し合う活動も盛んです。そのほか、はじめは読むのが難しく感じますが、Microsoftの公式情報にも目を通してみましょう。

Power Automateの基礎|Power Automateではじめる業務の完全自動化

そのほかのおすすめWebサイト

また、Power Automateは、いまだ進化し続けているサービスです。そのため機能のアップデートも多く、次々に新しいことができるようにもなります。以前作ろうとしたときにはPower Automateでは実現できなかった処理も、いつの間にかできるようになっていることもあります。積極的に新しい情報に触れるようにしましょう。

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