インターネットがもっとも危険な侵入経路に

 もしも、自分がマルウェアを作る立場だったら、と考えてみると、手っ取り早く多くのパソコンを攻撃するには、インターネットが最適だと気付くでしょう。
 私たちはインターネットを利用して世界中にアクセスしますが、一方では、インターネットを通じて、外部のユーザーから自分のパソコンにアクセスされる可能性もあります。
 つまり、インターネットに接続している限り、パソコンは常に攻撃を受ける可能性があるのです。このような環境に、サポートが終了したWindows XPを接続しておくことは、まさに「まな板の上の鯉」のような状態だと言えるでしょう。

インターネットから切断しないと安全を保てない

 インターネットに接続しているパソコンは、外部からアクセスされる可能性が常にあります。通常は、Windowsのファイアウォールが外部からのアクセスを防いでいます。しかし、Windows XPのサポート終了後に、ファイアウォールで防げない抜け道となる脆弱性が発見され、攻撃に利用されたら、パソコンは無防備になってしまう可能性があります。
 冒頭で紹介したようなメールによる攻撃や、Webサイトを経由した攻撃もあります。このような攻撃を防ぐには、パソコンからLANケーブルを抜いたり、無線LANをオフにして、根本的にインターネットから切断するのがベストです。

Windows XPのサポート終了後は、ファイアウォールで防げない攻撃が行なわれる可能性が高まる  ,通常はWindowsファイアウォール(防火壁のようにパソコンを守る機能)が外部からの不正なアクセスを防いでいる



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次は「社内、家庭内のLANからもWindows XPを切り離す」を解説します。
XPトラブル対策緊急特集もご覧ください。

[ヒント]インターネット接続が不可欠ならただちに移行しよう

メールやWebのため、パソコンでインターネットに接続できないと困るという人もいるでしょう。しかし、インターネット用としてのWindows XPは、もう限界です。メールやWebだけの利用には、必ずしもパソコンは必要ないかもしれません。レッスン13を参考に、タブレットへの移行も考えてみましょう。

[ヒント]いったん切断したら再びインターネットに接続するのはダメ

いちどインターネットから切断したパソコンは、ウイルス対策ソフトソフトが最新の定義ファイルを利用できず、安全を保てません。そのため、再びインターネットに接続してはいけません。