記録メディアからもマルウェアが侵入する

 インターネットやLANから切り離せば、Windows XPパソコンがマルウェアに感染する確率を下げることができ、万が一、感染しても、被害がほかのパソコンに拡大することを防止できます。
 しかし、これだけでは、まだ安心することはできません。パソコンどうしのファイルのやり取りにUSBメモリーなどを使う機会も多いと思いますが、マルウェアは、このような記録メディアを介して侵入することもあります。
 中には記録メディアをパソコンに装着するだけで感染してしまうマルウェアも存在するので、どのような環境であれ、ほかのパソコンで使われた形跡があるUSBメモリーを安易にWindows XPパソコンに装着しないように注意しましょう。

USBメモリーを装着するだけで、自動的に感染してしまうマルウェアも存在する,安全性が低いパソコンと安易に記録メディアを共用すると、リスクが高くなる

スマートフォンやCD、DVD にも注意

 とはいえ、業務に必要なデータを取り込んだり、Windows XPパソコンで作成したデータをほかのパソコンでも使うために、どうしても記録メディアを使わざるを得ない場合もあるでしょう。
 そのような場合は、USBメモリーをWindows XPパソコンに装着する前に、最新のWindowsが搭載されたパソコンを使い、ウイルス対策ソフトの機能で、記録メディアのマルウェアをチェックします。下のHintを参考にマルウェアチェック用のパソコンを用意し、そこで事前にチェックするようにすると、より安全です。
 USBメモリーだけではなく、ほかの記録メディアでも同様にマルウェアの危険性があります。デジタルカメラのSDメモリーカード、スマートフォン、CD、DVDなども、パソコンに装着する前に確実にチェックしましょう。



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次は「Windows XPからの添付ファイルを開かない」を解説します。
XPトラブル対策緊急特集もご覧ください。

[ヒント]マルウェアチェック用のパソコンを用意してWindows XPとのファイルのやり取りに使う

企業の現場では、取引先との関係によって、Windows XPパソコンからデータをコピーしたUSBメモリーをどうしても受け取らざるを得ない可能性もあります。このような場合は、最新の更新プログラムを適用済みで、ウイルス対策ソフトの最新の定義ファイルも搭載したパソコンを用意し、そのパソコンをインターネットやLANから切断した状態にしてから、受け取ったUSBメモリーを装着して、マルウェアのチェックを行ないましょう。場合によっては、マルウェアチェック専用のパソコンを用意しておき、外部から受け取った記録メディアを必ずそのパソコンでチェックしてから使うようにするのも、1つの方法です。