ここではIngress(イングレス)のレベル6~7のエージェント向けのワザを解説します。レベル1~5のエージェントは、以下の記事からお読みください。

Ingress初心者が身に付けたい、レベルアップ&上達の3つのワザ[L1~3向け]
Ingress中級者が知っておきたい、攻撃と防衛のワザ[L4~5向け]

レベル6を超えるとXmpバースターの威力も高まり、レゾネーターに重なっての攻撃のような細かいことを考えなくても、どんどん敵陣営のポータル(レゾネーター)を破壊できるようになります。

プレイスタイルも「歩く」ではなく「攻撃しに行く」をメインとした、陣取りバトルゲームとしての面が強くなっていくことでしょう。そのような中で、新しい問題や、課題が見えてきます。

レベル6~8までに必要なAP

レベル6300,000AP
レベル7600,000AP
レベル81,200,000AP

高レベルになるほど難しくなる「補給」の問題をクリアしよう

高いレベルになったエージェントは、たいてい「補給」の問題に突き当たります。

高レベルのXmpバースターやレゾネーターは、どこでも手に入るものではありません。ポータルをハックしたとき、高確率で入手できるアイテムのレベルは、そのポータルのレベルと同じです(ポータルのレベル+2までのアイテムが手に入る可能性はありますが、高くありません。また、エージェントのレベルが低い場合は低レベルのアイテムになります)。

そのため、高レベルのアイテムを安定して手に入れるには、高レベルのポータルを行動範囲内にできるだけ多く確保しておく必要があるのです。 行きやすい場所に、そのような高レベルのポータルの密集地帯を見つけておきましょう。

そして、可能であれば自分も高レベルのレゾネーターを設置して「アップグレード」し、ポータルのレベルを上げることに協力しましょう。アップグレードについて詳しくは、以降で解説します。

高レベルのポータルをIntelマップで探すには、[Level]の値を変更します。例えば「[L8]to[L8]」とすれば、レベル8のポータルだけを表示できます。
▼Intelマップの使い方はこちら
Ingressで広い範囲の情報を見る「Intel」マップの使い方

高レベルのポータルが密集し、アイテム入手に適したエリアは「ファーム」と呼ばれることもあります。ファームはアイテムの入手が目的なので、敵陣営でのポータルであっても同じように利用できます。そのため、自陣営に有力なファームがないときは、敵陣営のファームをあえて攻撃せずに利用する、という戦略が採られることもあります。

レベル7以上になると、高いレベルのXmpバースターのほかに、レベル4のレゾネーターが意外と不足しがちになります。

これは、ポータルをデプロイするときに、1人のエージェントが配置可能な各レベルのレゾネーターの数に制限があるためです。レベル7のエージェントがポータルをデプロイするとき、レゾネーター8本の構成は最高でも「76655444」となります。レベル8以上のエージェントでは「87665544」となり、いくらレベルが上がっても、1人でデプロイする限り、レベル4レゾネーターが複数必要になります。

一方で、上記のようにレベル7~8のエージェントがデプロイしたポータルはレベル5になるため、ハックしてもレベル4のレゾネーターは低確率でしか手に入りません。レベル7以上のエージェントは、レベル4レゾネーターの使用頻度のわりに、入手の機会が少なくなってしまうのです。

レベル4レゾネーターの不足については、意識して対策しましょう。攻撃中やデプロイ中でレベル4になったときにハックする、レベル4のポータルを補給用にわざと残しておく、さほど重要でないポータルではレベル4レゾネーターの代わりにレベル3以下のレゾネーターを使う、仲間と一緒に行動して共同でデプロイする、などが考えられます。

1人のエージェントが1つのポータルに設置可能な、各レベルのレゾネーターの数

レベル81本
レベル71本
レベル62本
レベル52本
レベル44本
レベル34本
レベル24本
レベル18本

各レベルのエージェントが1つのポータルに設置可能なレゾネーター8本の配置と、そのときのポータルのレベル

レベル887665544(レベル5)
レベル776655444(レベル5)
レベル666554444(レベル4)
レベル555444433(レベル4)
レベル444443333(レベル3)
レベル333332222(レベル2)
レベル222221111(レベル1)
レベル111111111(レベル1)

※ポータルのレベルは、設置された全レゾネーターのレベルの合計÷8で計算され、表示される(端数切り捨て)

所持アイテムを見直して、不要なアイテムを処分しよう

レベルが上がると、アイテムの数が所持数制限の2000を超えることも多くなってきます。重要でないアイテムは処分して、所持数制限の中で、無駄のない装備を心がけましょう。

重要度が低いアイテムは、一般的には次のようなものです。

  • Media全般(Ingressのストーリーに関係した動画など。アイテムとして持ち続ける必要はない)
  • 低レベルの武器(Xmpバースター、Ultra Strike。低レベルのものを処分して高レベルと入れ替える形に)
  • レベル5~7のレゾネーター(高レベルになると使う機会以上に入手機会が増えるので、余りがちに。各レベル100程度をキープして、余剰分は処分してもOK)
  • 使う機会のないポータルキー(二度と行かない場所のキーが溜まると大変!)

アイテムが2000以上になるとポータルをハックできなくなります。重要でないアイテムを処分して、いつもハックできる余裕を作っておきましょう。

アイテムを処分する方法は、3通りあります。1つは[RECYCLE]でアイテムをXMに変える方法。不要なアイテムを処分してXMを補給できるので、エージェント個人としては、もっとも無駄がないと言えます。

2つ目は[DROP]でドロップする(捨てる)方法です。ドロップしたアイテムはマップ上に表示され、一定時間が経つと消滅します(時間は編集部では未検証)。ただし、消滅前にほかのエージェントが拾っていく場合もあります(どちらの陣営のエージェントも拾うことができます)。

3つ目は、ほかのエージェントにあげる方法です。自分がアイテムをドロップし、相手に拾ってもらうことで受け渡しが成立します。大量のアイテムの受け渡しを効率よく行うためには、100個までのアイテムを入れることができる「カプセル」(Capsule)が使われます。

まれに手に入るアイテム「カプセル」(Cupsule)は、100個までのアイテムを中に入れることができます。ただし、カプセルに入れてもアイテムの所持数は変わりません。また、ポータルキーをカプセルに入れると所持していない扱いになります(リンクが張れない。そのポータルをハックすると高確率でポータルキーが手に入る)。

戦線(ポータル、フィールド)の維持を考えて行動しよう

レベル1~3向けの解説の最後でも述べましたが、Ingressは攻撃側が圧倒的に有利で、ポータルの防御力をいくら高めても、それだけで守り切ることは不可能です。とはいえ、防御力は高い方がいいことは間違いなく、容易に攻撃できないようにしたり、攻撃するときに多大な消耗を強いるようにしたりすることは大事です。

防御力は、地の利やエージェントの動きによって高めることもできます。交通の便が悪いポータルや高い山の上など到達が困難なポータルは、それだけで攻めにくくなります。また、「このエリアはいくら攻めても相手がすぐ取り返しにくるぞ」と印象付けることで、攻撃をためらわせることができるかもしれません。

冒頭で述べた補給の問題、アイテムを整理するにあたってどこのポータルのキーを常に持っておくかという問題とも関係して、自分の行動範囲で、ある程度「このポータルは守るぞ、このラインは維持するぞ」ということを考えておくと、作戦を考えやすくなります。

例えば、ある程度レベルの高いポータル群を行動範囲に維持していれば補給がやりやすくなり、そのポータル群の外周にあるポータルのキーを常に持っていれば、少し先まで攻撃したとき、すぐにリンクを張ることができます。

1人でこのような「戦線」を維持するのは難しいかもしれませんが、周囲のエージェントの動きをよく観察していると「この範囲はこのエージェントが活発に活動しているな」といったことに気付けることがあります。そうしたエージェントに声をかけて連携するのも一手ですし、直接コミュニケーションを取らなくても、連携を意識して自分が動くという手もあります。

重要なポータルやフィールドを維持するために、レベル6を超えたら積極的にやりたい3つの行動を紹介します。

  1. レゾネーターをアップグレードする
  2. MODを設置する
  3. レゾネーターをリチャージする
1レゾネーターをアップグレードしよう

先に述べたように、どれだけ高レベルのエージェントでも、1人ではレベル5までのポータルしか作ることができません。それ以上のレベルのポータルを作るには、高レベルのエージェントが複数人必要になります。自分のレベルが上がったら、積極的に協力しましょう。

エージェントは、自陣営のポータルにあるレベルの低いレゾネーターを、高いレゾネーターを設置して「アップグレード」できます。レベル6以上になったら、自陣営のポータルを発見したときにはレゾネーターの構成を見て、自分がアップグレードできるレゾネーターがあったら、積極的にアップグレードするようにしましょう(実際はレベル5以下のエージェントでも、アップグレード可能なポータルを見つけられることはあります)。

例えば、レベル8のエージェントがデプロイした「87665544」という構成のポータルは、レベル6のエージェントならば「5544」を「6655」にアップグレードして、レベル6ポータルにできます。このとき、1本のアップグレードごとに65APが獲得できます。

すでにレゾネーターが8本設置されているレゾネーターの[DEPLOY]画面では、レゾネーターをタップし、それよりも高い手持ちのレゾネーターを選択して[UPGRADE]をタップすることでアップグレードができます。

仮に、レベル1のエージェントがデプロイしたレゾネーター8本をすべてアップグレードしてしまっても、そのポータルのオーナーは最初にデプロイしたレベル1のエージェントのままなので、誰も損をすることはありません。自分の行動範囲はもちろん、旅行先などでも自陣営ポータルのレゾネーターをアップグレードしていけば、喜ばれることでしょう。

レベル8のポータルを作るには、レベル8以上のエージェント8人が1本ずつレベル8レゾネーターを設置する必要があるため、なかなかに困難です。Google+などで運営されているコミュニティでは、レベル8ポータルを作るためにポータル密集地帯に多くの高レベルエージェントが集まるイベントが企画されることがあります。これは「ファーミング」(ファームを作ること)や「フラッシュファーミング」(短時間でファーミングすること)と呼ばれます。

2MODを設置しよう

レベル4~5エージェント向けの解説でも述べたように、ポータルには最大4つのMODを設置できますが、1人のエージェントは2つのMODしか設置できません。MODに空きがあるポータルを見つけたら、設置しましょう。125AP獲得できます。

ただし、防衛上重要な拠点のポータルに防御力を高めないヒートシンクやマルチハック、リンクアンプを設置するのは、MODの枠を埋めてシールドを設置できる数を減らし、結果的にポータルの防御力を落としてしまうことになるので、考えものです。

シールドであれば、どのポータルに設置しても、まず無意味になることはありません。フォースアンプやターレットは、ポータルの密集地域で特に効果を発揮します。近くのポータルが攻撃されたとき、その「流れ弾」に反応して反撃する機会が増えるためです。

3レゾネーターをリチャージしよう

こちらもレベル4~5エージェント向けの記事で解説していますが、重要なポータルのレゾネーターのXMが減少しているときは、リチャージしてポータルを維持しましょう。

攻撃を受けているときにリアルタイムにリチャージすることで、ポータルを持ちこたえさせることもできます。攻撃(レゾネーターのXMを減らす)に対してリチャージ(レゾネーターのXMを増やす)でリアルタイムに対抗することは、食べて食べてもソバが追加される「わんこソバ」にちなんで、「わんこ」と呼ばれることもあります。

もちろん、戦線の維持をまったく考えないプレイスタイルもあります。好きなところに行き、好きなポータルをハックし、Intelマップを見て思い付いたおもしろいフィールドを作るために小旅行をする、といった遊び方も楽しいものです。

とはいえ、自宅や最寄り駅の周囲に何となく縄張り意識が芽生える人は多いでしょう。どのような形でも、自分の中でルールや目標を決めて、その中で楽しむことができるのがIngressのいいところです。

「強くなって何をするか?」を考えてみよう

繰り返しになりますが、レベル6を超えたエージェントの攻撃力は高く、十分なアイテムがあれば、攻略できないポータルはほとんどありません。そして、レベル8になればさらに強くなると思うと、ややもするとAP稼ぎのための破壊やリンクを繰り返していくプレイングになってしまうこともあるでしょう。

しかし、それでは、レベル8になって「強くなる」という目標がなくなった時点で、プレイの目的を見失ってしまうかもしれません。レベル8になったときを見据えて、何を目的にIngressを続けるか、強くなった力を何のために使うかを、少し考えてみましょう。

Ingressの本来の目的は、フィールドを作って多くの「MU」(マインドユニット。フィールド内の人口を表すパラメーター)を収め、敵陣営よりも多くの人口を支配下に置くことです。より詳細なルールは次回のレベル8エージェント向け記事で解説しますが、より多くのMUを獲得するためにフィールドを作ったり、敵陣営のフィールドを破壊して敵のMUを減らしたりすることが、ゲームの勝利条件に近付くことになります。

マップ画面で左上の八角形のアイコンをタップしてから[INTEL]をタップすると、両陣営が全世界で獲得しているMUがグラフで表示されます。ここで[REGIONAL SCORES]をタップすると、自分がいるエリア(世界をいくつもの「セル」で区切った中の、自分の現在地が属するセル)でのグラフや、多くのMUを集めたエージェントの名前を見ることができます。

しかし、Ingressでは、それ以外の独自の目標を設定した遊び方も可能です。毎日決めた距離を歩く、変わったポータルを探す、といった遊び方もいいでしょう。エージェントの情報には「ハックしたポータルの数」「破壊したレゾネーターの数」などさまざまな実績の値が表示されるので、そこから目標を決めても楽しめます。

また、仲間のエージェントと話し合って目標を決めれば、1人ではなかなか難しい巨大なフィールドを作ったり、大規模な攻撃作戦を実行したりも可能になります。「仲間と共同作戦をして、その後の反省会兼飲み会を楽しむ」といった楽しみ方もあるでしょう。

Ingressのような、実生活に深く食い込むマルチプレイヤーの対戦ゲームを長く楽しむコツは、他者(敵陣営、自陣営両方の自分以外のプレイヤー)に依存しない目標を持つことです。例えば、歩いた距離やハックしたポータルの数などの目標は、自分の努力だけで達成できます。「このエリアにフィールドを作る」というような目標も、相手のさまざまな妨害を想定しつつも、自分のがんばりしだいで、たいていは達成可能でしょう。

一方で「このポータルを守り切る」とか「相手の拠点を攻め落とす」というような、相手の出方しだいで成否が別れる要素の強い目標は、挑みがいのある楽しいものではありますが、それだけを求めると、達成できずにストレスがたまってしまったり、無理をしすぎて楽しめなくなってしまったりするものです。

レベルの上がったエージェントは、自由度の高いプレイが可能になります。では、自由な中で何をするか、レベル8になったあとで何をしたいかを、少しずつ考えてみましょう。

▼さらにレベルが上がったら
Ingressを極めるために知っておきたいルールと勝利条件[L8〜向け]