HDDか、駆動時間か、デザインか? で選びましょう

 ASUSTeKの「Eee PC」シリーズ、は非常に機種のバリエーションが豊富です。それが魅力でもあるのですが、選びきれなくて困ってしまう場合もありますね。

 「Eee PC」シリーズは初代の「Eee PC 4G-X」から約1年で全部のラインアップを揃え、進化を続けています。現在も新しいモデルから古いモデルまで多くの機種が店頭に並んでいますが、古いモデルは選択肢から外しましょう。

 具体的には「Eee PC 4G-X」、「Eee PC 701SD-X」、「Eee PC 900-X」、「Eee PC 901-X」の4機種は旧世代機なので、よほど安く売られている場合以外はやめておきます。前の3台はCPUが「Atom」でないため、処理能力が若干劣ります。「Eee PC 901-X」は、「Eee PC 901-16G」という新モデルが出ていて、こちらの方が使いやすいです。また「Eee PC 4G-X」と「Eee PC 901-X」はCドライブに当たるドライブが4GBと非常に小さいため、それなりの知識がないと活用が難しいという問題点もあります。

 現行で購入対象として考えられるのは、次の4機種です。

(この記事は2009年1月26日現在の情報に基づいて作成しています)

1.Eee PC 1000H-X:大型・大容量HDD

 SSD搭載機が多いEee PCシリーズの中では異色の、160GBのHDDを搭載した機種です。写真や音楽など、データを大量に持ち歩いて利用したい方には最適です。ディスプレイが10型ワイドと大きく、動画や写真の鑑賞用マシンとしても使えます。

 難点は約1.45kgという重さ。ネットブックの中ではかなり重い部類に入り、外で持ち歩くにはちょっと辛いでしょう。ただ、バッテリ駆動時間は約6.9時間となかなか長く、長時間の作業ができるので頼りになります。

2.Eee PC 901-16G:長時間駆動

 約8.1時間と、ライバルを大きく引き離す長いバッテリ駆動時間を誇るモデルです。いつでも持ち歩いてネットにアクセスしたい、電源のないカフェや屋外などでも使いたい、といった方には最適の機種です。

 16GBのSSDを搭載し、画面サイズは8.9インチ、重さは1.1kgと、それ以外のスペックはネットブックとしては平均的です。

3.Eee PC 900HA:小型・大容量HDD

 ほぼEee PC 901-16Gと同じボディに、SSDのかわりに160GBのHDDを搭載した機種です。Eee PC 1000H-Xは大きすぎる、でもSSDよりはHDDがいい、という方に適しています。

 ただし、バッテリ駆動時間は4.5時間と、Eee PCの中では短めになっています。

4.Eee PC S101:美しいデザイン

 10.2インチの大きな画面を搭載し、薄型でおしゃれなデザインが特徴のモデルです。スペック的にも申し分なく、バッテリ駆動時間も6.0時間と、ネットブックの平均(3時間前後)の倍あります。

 ネックとなるのは少々値段が高いところ(実勢価格69,800円)。常に持ち歩く仕事道具は美しいほうがいい、気分よく使えることも大事、というふうに考える方には魅力的な選択肢となります。一方、スペックとしてはEee PC 901-16Gだってだいたい同じ、という見かたもあります。機能だけを考えると割高と言えるでしょう。

[ヒント]ネットトップ「Eee Box」もある

ASUSTeKでは、デスクトップタイプの「Eee Box」も発売しています。最新モデル「Eee Box B202」はCPUにEee PCシリーズと同じ「Atom N270」プロセッサを搭載し、OSはWindows XP SP3。80GBのHDDとIEEE802.11n(ドラフト2.0)無線LANを搭載しており、キーボードとマウスもワイヤレス。CD/DVDドライブは内蔵していません。Eee PCのように小型・低消費電力を特長としており、ネットブック相当のデスクトップということで「ネットトップ」と呼ばれることもあります。小型・低価格のPCが欲しいけど持ち歩いての利用はしない、という場合には、こちらも合わせて検討したい機種です。